モーセ律法の目的〜異邦人との関連性
11月
11日
「 11 ですから、思い出してください。あなたがたは、以前は肉において異邦人でした。すなわち、肉において人の手による、いわゆる割礼を持つ人々からは、無割礼の人々と呼ばれる者であって、
12 そのころのあなたがたは、キリストから離れ、イスラエルの国から除外され、約束の契約については他国人であり、この世にあって望みもなく、神もない人たちでした。
13 しかし、以前は遠く離れていたあなたがたも、今ではキリスト・イエスの中にあることにより、キリストの血によって近い者とされたのです。
14 キリストこそ私たちの平和であり、二つのものを一つにし、隔ての壁を打ちこわし、
15 ご自分の肉において、敵意を廃棄された方です。敵意とは、さまざまの規定から成り立っている戒めの律法なのです。このことは、二つのものをご自身において新しいひとりの人に造り上げて、平和を実現するためであり、
16 また、両者を一つのからだとして、十字架によって神と和解させるためなのです。敵意は十字架によって葬り去られました。」
(エペソ 2:11-16 )
モーセ律法はイスラエルを異邦人から隔てる壁の役割を果たした。
それゆえ異邦人は、
神の物質的なものでも霊的なものでもあらゆる祝福を受け取れなかったのである。
その祝福とは
イスラエルに対して与えられた4つの無条件契約を通じて流れ出てくるものであるが、
その流れを異邦人へいたるにストップさせる中垣となったのが
モーセ律法なのである。
12節にある「約束の契約」とは複数形であり、
その4つの無条件契約を意味している。
この無条件契約に一つ加算されたのが条件付きの契約のモーセ契約である。
モーセ契約にはモーセ律法が含まれていて、
15節ではそれが「さまざまな規定」「戒めの律法」であると紹介されてある。
それで律法の目的として、
異邦人が異邦人のままではユダヤ人に与えられている霊的な祝福を享受できない隔ての中垣となったことが示されてある。
この目的ゆえに異邦人は
「イスラエルの国から除外されて」
「約束の契約については他国人」
となった。
律法時代に、
異邦人がユダヤ人の霊的な祝福を楽しむための方法はたった一つしかなかった。
すなわちそれは、
律法のすべての義務を自分自身に課し、
割礼を受けて、
ユダヤ人の祭りや習慣のあらゆる特異な生活習慣に
倣わねばならなかったのだ。
主イエスが
「ご自分の肉において、敵意を廃棄」
(十字架による肉体の死)
されるまでは、
異邦人は異邦人として霊的な祝福を受けることができず、
ユダヤ教に改宗せねばならなかったのである。