今日は「ベアータ・ビリンスカ」による、
オールショパンプログラムコンサートに行ってきました。ピアノを弾いている娘に引きずられて、
寒い夕方出かけていきました。
ポーランド出身の女流ピアニストです。
ポーランドといえばショパンのふるさとですね。しかし、出足が遅れて開演15分前に到着。
昨日の乗り越し事件といいなんだかなというところです。場所は「紀尾井ホール」
赤坂プリンスホテル、ホテルオークラなどの、
名門ホテルの並んでいる一角にあるホールですね。
このホールでのコンサートには久しぶりに出かけましたが、
非常に雰囲気があって大好きなホールのひとつです。
リサイタルホールとしてはちょうどいい大きさで、
品の良い照明、
壁、天井とすべて木でできていて温かみがあるんですよね。
そこでのオールショパンによるリサイタルです。チラシと同じドレス姿で登場。
はっ!と目を見張る美しさですね。
さて、拍手がやんで第一曲目。バラード第一番ト短調。
ちょっと緊張してるのかなという感じで硬いで出し。
始まってすぐ一瞬さえない音が出て、ミスかなという感じ・・・・。
気を取り直して最後まで弾きました。
ほんのひとつの音でしたけどね。
前半のミスはその音一箇所のみ。
音楽にはまったく影響はありませんでした。前半はちょっと音の響きがもうひとつで、
少し鍵盤をたたいてる感じでガンガン鳴らしてるという雰囲気。
前半最後の二は、「タランテラ」と「アンダンテスピアナートと華麗なる大ポロネーズ」は圧巻で、
終わって舞台袖に引っ込んでも拍手なりやまずでした。休憩でロビーに出てコーヒーを飲んで一服。
ここのコーヒーはなかなか美味しいですね。
休憩の間調律の人が音程を直していましたねぇ・・・・。
あれだけ弾くと前半でもう音程が狂ってしまうんですね。後半になるとこれまた見違えるようにピアノが鳴り出して、
すばらしい響きになりました、
このピアノはスタンウェイなのかな・・・・。
明るく抜けの良い音色ですが、
その中に甘さがあります。二曲目の「ノクターン第20番嬰ハ短調」、
これは「戦場のピアニスト」のテーマソングになった曲ですが、
流麗なメロディーの歌い方がすばらしかったです。
ここまで来ると硬さも完全に取れていて、
ピアノを表現の変化もはっきりわかるようになりました。最後の「英雄ポロネーズ」は完全にピアノを思い通りにコントロールしていて、
多彩な音色と圧倒的な迫力で会場全体を「点」にした感じですね。
最後拍手が鳴り止まず。アンコールにシマノフスキのプレリュードを二曲演奏していました。
しっとりとしていてこれまた心に残る演奏でした。まともに正面から音楽に向かって演奏している姿はほんとにいいですね。
こういう演奏は大好きです。
どんな早いパッセージの音もにごることもなく、
完全に一つ一つを弾ききっています。
ショパンというと、
なんだか大きなテンポルパートがありそうに思えましたが、
そういう表現はまったくなく、
すばらしいリズム感で、
手堅くがっちりとした音楽でした。
こういう音楽表現は大好きです。帰りにCDを買ってサインをもらいに娘は並んでいました。
拍手をしたら手がものすごく大きかったといっていました。春の寒い夜の良いコンサートでした。
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投稿日 2007-03-20 08:56
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投稿日 2007-03-20 09:21
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