上がる・下がる
7月
19日
おんころカフェはその時のテーマについて感じることを話したり聞いたりする時間です。
“てつがくしゃ”の菊地先生といつもは図書館司書の原さんがいるのですが、原さんは今回おやすみということで、テーマから選んでくださった本が託され、コメントも送ってくれました。
「上がる・下がる」というテーマから、こんな豊かな発想が広がって図書につながることに毎回感動します。
① 『人生はZOOっと楽しい!』
水野敬也・長沼直樹/著 2014年・文響社/発行
今回のテーマが「上がる・下がる」なので、まずはちょっと気分を上げてくれるかもしれない本を紹介します。一時期流行したので、知っている人もいるかもしれません。この本では様々な動物たちの写真と、動物たちが教えてくれる「大切なこと」が一言で書かれています。その裏面には、「大切なこと」を深める解説や「大切なこと」に通じる名言も載っています。
とはいえ、動物たちの写真で癒されて、ついでに大切な一言も「そうかもね」くらいで受け取ってもらえればよいのかなと思う今日この頃…。
ちなみに原のおすすめは「19:サッパリだめならサッパリしよう」と「63:一人だとノリ。二人だとノリノリ」です。皆さんのお気に入りも見つけてみて下さい。
② 『深海問答』
川口慎介/著 2024年・エクスナレッジ/発行
上がった次は下へ下へ下っていきましょう。次の本は深い海についての本です。著者の川口さんは深海や海底下を調査する海洋学者であり、調査船への乗船日数は延べ700日!そんな川口さんが海のことを紹介したのがこの本です。
海の色は青色だけではなく黒色や黄色に見えることから始まり、海に潜るということ、海の底に何があるか、今海で何が起こっているのかまで、入門的なことから専門的なことまで、ぎっしり詰まった一冊です。
川口さん曰く「なんだかよくわからない世界に潜り込んでいくのは、読書も深海調査も同じだぞ」。普段は見えない世界へ思い切って潜ってみませんか。
③ 『やってもやっても終わらない名もなき家事に名前をつけたらその多さに驚いた。』
梅田悟司/著 2019年・サンマーク出版/発行
上がって下がった後は、上がったり下がったりのジェットコースター体験はいかがでしょうか。ながーいタイトルにすべてが詰まっています。
「家事というのは、料理、洗濯、掃除、買い物のことだ」と思っていた著者の梅田さん。が、育児休暇を取って知った現実は…紙面を埋め付くほどの名もなき家事の山でした。「この事実に気が付いてから家事に対する見方が激変。そんな梅田さんが、家事を頑張る人に敬意を表すためにできたのがこの本です。
例えば、「タオル掛けにかけてあるタオルを洗うかどうか迷いにおいを嗅いで判断する家事」「洗剤を詰め替えたときに、容器や床に勢いよくこぼれたべたべたの液体をしかたなくふき取る家事」など、思わず笑ってしまうものから「あるある!」と共感できるものまで様々な家事を取り上げています。「あるある」と思うことが多ければ多いほど家事を頑張っている証拠です!自分を、お友達を、褒めて褒めて気分を上げていきましょう。
逆に「今日1日家にいて何をしていたの?」と家族に聞かれ、テンションが下がったら、この本をそっと家族に差し出してください…。
今回紹介した本も借りることができますので、ご興味ある方はぜひ借りて読んでみて下さい。ありがとうございました!