あっという間の1年をピアサポーターの久田さん、能上さんと振り返りました。
その1:男学の蕎麦打ちでいろんなグループと交流
9年前から男性同士で交流する時間にと始めた蕎麦打ち。
今年は自分たちだけで楽しむだけではなく、遺族サロン想い出の森や小児がん経験者と家族の会くるみカフェ、またバス旅行でお邪魔した能登町福正寺でも、蕎麦打ちを通してみなさんと交流する機会を作ってくださいました。
年末のはなうめでの蕎麦打ちもすっかり恒例となり、楽しみにしてくださるファンも増えてきました。
来年はさらに一歩踏み出して、がんのことを話しても話さなくても、みんなで一つのことを楽しむ仲間になれる時間をいろんな分野の方と共有していきたいと思います。
その2:ちょっとそこまで試乗会で福祉介護分野に触れる
金沢福祉用具プラザさん、セリオさん、モビリティパーク金沢さんにご協力いただいて、ちょっとコンビニまで、ちょっとその辺までを実現する、歩道を走れる乗り物の試乗会を開催しました。
なんでがんサロンで??
がんは医療との関係がつよく、介護や福祉のサービスに触れる機会がとぼしいため、実は便利なサービスやグッズをちょっと意識して知っておくエネルギーが必要だからです。
その3:ピアサポーター養成基礎講座4年ぶりに再開!
石川県と当サポートハウスが共催で県内のがんサロンで活動するピアサポーターさんの養成講座と実際に活動している方を対象にしたフォローアップ講座を開催しています。
基礎講座の受講条件のひとつとしてが活動するがんサロンからの推薦が必要なため、がんサロンを開けていないところが多いここ数年は開催基礎講座を開催することができませんでした。開催できていない時から問い合わせてくださった方も受講してくださって、とてもありがたかったです。
その4:はなうめオリジナル私がつまった“わたし“ファイル作りに着手
はなうめで10年間いろんな利用者さんに出会ってきて思うことのひとつ。
それは日常の小さな幸せをたくさん知っている人のつよさ。
小さければ小さいほど、安価であればあるほど、そういうのがたくさんあればあるほど、揺れても軸があって、折れないし、大切な物を見失わない。
わたしファイルは今年度3月までに形になるといいなあと思っています。
その5:10周年企画で県立図書館とのコラボ
10周年企画として、どーんと大きなイベントをするのではなく「これまで出会ってきた利用者さんの声を今出会っている人に届けよう」ということと、「これまで出会ったことのない人にも伝えたい」というものがありました。
8年ほどはなうめの図書に関わってくださっている図書館司書の原さんが県立図書館のスタッフだということ、他にも医療担当の司書さんと交流があったことから、はなうめを飛び出してさまざまな企画を県立図書館でさせていただきました。
来年はもっと定期的に県立図書館にお邪魔したり、利用者さんと一緒に関わったりすることになりそうですよ。
その6:カホンプロジェクト♪
がんを経験したフラメンコダンサーのみきみきこと平野美希子さんとは平野さんがヘアドネーションをした美容師さんを通じて5年前に出会いました。
いつか一緒になにかしたいね。と話していたのが実現。
ミュージックタイムのしおちゃんせんせいこと塩崎真希子さんとのコラボレーションでいつもの方も、久しぶりの方も初めましての方も一緒に楽しむことができました。
はなうめサンバのサビにも振りがついて、みんなの手でちょっとずつ育っているのもうれしいです。
その7:4年ぶりにバス旅行復活!
能登町出身の利用者Oさんのご縁で福正寺さんにバスで行って蕎麦打ちを楽しむというバス旅行ができました。
ご住職ご夫妻も「みなさんがんを経験したとは思えない!」とびっくりされていました。
「まだ治療中の方もいらっしゃるし、病状もそれぞれ。体調に波もあるけど、こうして楽しい時間をすとすこともできるんですよ」とお伝えしました。
なかなかがんだということを公言できない方が多そうな地域にお邪魔する意味も知る機会になりました。
その8:青年部念願の初BBQ開催!
ずーーーーーっとバーベキューしたいねーと言っていた青年部。
一緒にそう話していた仲間との別れもここ数年で経験しました。
「○○ちゃんおったらめっちゃ肉食べとるやろうねー」「○○ちゃんウンチクたれとりそうや」とか、一緒に行けなくても、ものすごく自然に一緒にいられる青年部のみんなです。
若くしてがんを経験して大変だったけど、豊かな関係性を築ける人間力は確実にアップしております!
その9:金沢北陵高校第20回福祉用具アイデアコンテスト優秀賞受賞
3年前から金沢北陵高校の生徒さん、金沢福祉用具プラザさん、石川県工業試験場さん、石川県リハビリテーションセンターさん、金城大学さん、そしてはなうめの利用者さんたちお取り組んでいる産学連携の福祉用具開発プロジェクト。
がん経験者さんの声から生まれたアイディアが日本福祉大学のアイディアコンテストで666点の中から優秀賞を受賞!
がんという経験が生徒さんを動かして、また生徒さんからも力をいただく貴重な経験。
その10:学生サークル小梅が石川県健民運動青少年ボランティア賞を受賞
学生のボランティア団体としてははなうめの開所時からですが、もっと遡ると前事業「石川県在宅緩和ケア支援センター」の時代からずっと行動を共にしてくれている学生サークル小梅がボランティア賞を受賞し、県知事から表彰されました。
ここ数年は小児がん経験者と家族の会くるみカフェで子どもたちと楽しく過ごすお手伝いをしてくれていますが、今年からは少しずつ他のはなうめのプログラムにも参加しています。
その11:がん体験はなし隊ががん教育で珠洲市緑丘中学校へ
はなうめが行っている無料出張講座がんのこと知っときたい講座や医療者向け講座などでご自身の体験を話すがん体験はなし隊。
以前もがん教育の外部講師として紹介していましたが、今年は改めてスタッフ木村も一緒に打ち合わせや授業に同行させていただきました。
授業の最後に生徒さんから「がんになったら周りを信じて頼る」「がんになった人の行動を制限しない」という学びの言葉があり、まさしく10周年のテーマ「がんから病と生きるを考える」だと思いました。がんという経験がいろんな人生の困難に通じ、力になれると実感しました。
その12:史上最大の薔薇ブーム
何年も前に利用者さんから折り紙で折るバラを押していただいて時々小さなブームは来ていたのですが、今年は大きなブームとなり、はなうめの利用者さんでこのバラを折れる人は15名を超えたような気がします。
なぜがんサロンで折り紙なのかというと、作業をしている間は今ここしか意識がなく、いわゆるマインドフルな状態で、自分で自分の気持ちのコントロールをする方法の一つになるからです。
それにはこの薔薇(福山ローズ)がちょうど良いのです。
今年はクリスマスツリーをバラで埋め尽くして、さて何個あるでしょう?というクイズで締めくくりました。
10大ニュースじゃなくて12大ニュースになってしまいました。
大じゃないみなさんとのささやかだけど特別な時間は数えきれないくらい。
大切なお話もたくさんお聴かせいただきありがとうございました。
今年もはなうめをご利用くださってありがとうございます。
新年にまたお待ちしています。