韓国の第30回釜山国際映画祭が、9月17日から26日にかけて開催されます。アジアの傑作映画を選出する「アジアンシネマ100」の最新版が発表され、<エドワード・ヤン(楊徳昌)>による1991年の台湾映画
『牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件』が、1位に選ばれています。「アジアンシネマ100」の中から一部の作品も上映されます。
「アジアンシネマ100」は、アジア映画史を振り返り、その価値を広く伝えるために釜山国際映画祭が行っているプロジェクトです。5年ごとに更新され、2025年版では監督、プロデューサー、俳優、批評家、研究者、映画祭プログラマーなど34の国や地域から161名が参加し、計118作品が選出されています。
『牯嶺街少年殺人事件』は1960年代の台北を舞台に、実際に起きた殺人事件を題材にしながら、少年少女の孤独や青春を描いた人間ドラマです。2位には同じく台湾の<ホウ・シャオシェン(侯孝賢)>による『悲情城市』、3位には日本の<小津安二郎>監督作
『東京物語』。6位には<黒澤明>監督の『羅生門』が選ばれています。
初回の2015年には『東京物語』が1位に選出されていましたが、今回は台湾ニューシネマを代表する『牯嶺街少年殺人事件』・『悲情城市』が上位を飾っています。日本からは<宮﨑駿>の
『となりのトトロ』・
『もののけ姫』・
『千と千尋の神隠し』、<高畑勲>による
『火垂るの墓』といったアニメ作品も選出されています。一覧は映画祭の公式サイトで確認してください。