キャラの気持ちを信じる
3月
30日
物語の中で、
どのキャラをどう動かすのか。
それを頭で考えるのは
すごく重要なこと。
考えなくちゃ、物語は動かせない。
時にロジカルに。
時にシステマティックに。
だけど、それだけじゃ物足りない。
作者の思わぬ方向に
キャラが動いてくれた方が、
物語がおもしろくなることがある。
正直、「え?そっち!?」って思うけど、
キャラの思うようにさせてみる。
そうすると、意外とおもしろい方向に進んでいく。
これこそまさに、
キャラが「生きている」ってことなんだと思う。
かの高橋留美子先生も、
犬夜叉のラストを描くにあたり、
かごめに戦国時代と現代、
どちらを選ばせるかで迷ったときに、
かごめ役の声優、
雪乃五月さんに聞いたらしい。
かごめなら、どうしたいかと。
戦国時代で生きていきたい、
という彼女の言葉を受けて、
かごめは戦国時代で
生きることになったとか。
私のタカマ二次小説「廻り舞台と紡ぎ歌」でも、
キャラの言動やストーリー展開を
あれこれ頭で考えている一方で、
時々、キャラの好きなように
動いてもらっている。
そうすることで、
物語が思わぬ方向に進んでいく。
昔はそうやって動いてくれるのは
那智だけだった気がするけど、
最近は他のキャラも
動いてくれてうれしい。
特に泰造は、
以前はコミカルなシーン以外では
動かしづらかったんだけど、
今ではシリアスな場面でも
よく動いてくれるようになって、
すごく頼もしい。
これも、「取り残された世界で君と見たものは」で
彼の深部に触れたおかげかなぁと。
キャラに生きてもらうためには、
そのキャラをよく知らないといけない。
半妖の夜叉姫は、
それができていないんだろうなぁと思う。
視聴者をいかに引っ張るかに夢中で、
キャラの気持ちに全く寄り添っていない。
凱風師匠のあんな死に方、
もろはが望んだの?
とわやせつながいるから大丈夫!!って、
本当にもろはがそう思ったの?
単なる制作者側の都合じゃないの?
とわが理久を好きなのも、
三姫が麒麟丸と戦っているのも、
殺生丸がやたらと「剛臆の試し」とやらを
やりたがるのも、
弥勒が修行に励んでいるのも、
りんが泣いているのも、
時代樹の精霊が桔梗の姿で現れて、
それ以降、全く姿を現さないのも、
重要なことを知っていておかしくないのに、
なぜかだんまりだったり、
意味深な発言は思わせぶりで、
実はとんちんかんな言動をする楓婆ちゃんも、
行動原理が意味不能な
麒麟丸陣営も、
全部全部、制作者側の都合じゃないの?
ちゃんとキャラの気持ちに寄り添えている?
耳を傾けている?
とてもそうは思えないけど。
だから声優さんも、
気持ちを作るのが大変だったんじゃないかな。
とわ役、「この音とまれ!」の妃呂先輩だと知って、
超おどろきだよ。
妃呂先輩にはめっちゃ好感持てるのに、
共感できるのに、キュンキュンするのに。
腹黒かった過去さえ、
切なくて狂おしいのに。
なぜとわには、
これほどまでに感情移入できないのか。
うん、わかってる。
脚本が悪いからだ。
生きたキャラのお話。
3月
22日
いい加減にせえよっ!!って感じだけども(笑)
いやぁ、マジであれ、
反面教師で勉強になるんだわ(笑)
多くの視聴者が感じていた違和感。
どうして、弥勒も珊瑚も楓ばあちゃんも、
琥珀も翡翠も金烏も玉兎も、
犬夜叉やかごめの安否を知らないのか。
知らないどころか、話題にも出さないのか。
三姫の出生や育った過程を知らないのか。
あるいは、知っているのに黙っている?
なんで……?
なんかめっちゃ違和感あるけど、
何なの、これは……?
そう思った視聴者は多いはず。
それはおそらく。
夜叉姫に出てくるキャラの多くが、
自分の出番の時にしか動かない(動けない)、
「ゼンマイ仕掛けのお人形」だったからだと思います。
私を含め、素人はめっちゃやりがち。
目の前で動いてないキャラは生きてない♪
あれ?そんなキャラいたっけ?
わっすれてた~☆
え?メインキャラが活躍している間、
サブキャラは何をしていたか?
何を考えていたか?
そんなもん、考える必要あるの?
だって今、彼らの出番じゃないじゃん♪
目の前にいないんだから、
考えなくたっていいじゃん♪
目の前のキャラ動かすのだけで、
精いっぱいだから、無理だよ~☆
……はい。
キャラが人間として(妖怪としてでも良いけど)
生きていないのですよ。
単なる都合の良い操り人形なんです。
ロボットなんです。
だからね、人間味がない。
リアリティがない。
どこか異空間にいる不思議な
存在になってしまう。
だから、キャラの魅力がない。
外観や声が当時のまま(弥勒は違うけども)で
懐かしいとか、
あらまあ、珊瑚ちゃん、
素敵なお母さんじゃないの♪とか、
そういう楽しみ方はできても、
それ以上の深みがない。
広がりがない。
だってキャラが生きていないから。
都合の良い人形だから。
だから、その持ち味を生かすことも
できないんだよね。
オマージュと蹂躙の違い。
3月
21日
自分で一から物語を作れない人間が、
ネームバリューだけ借りて搔きまわしたって、
良いものができるわけがないという
素晴らしいお手本だわな。
二次創作している人間が、
偉そうに言うのも何だけど。
でも、お借りするのであれば、
やっぱりそれ相応のリスペクトがないと。
単なるパクリじゃダメなんだよね。
これまた、「説得力」のお話。
3月
21日
取り戻すために戦っていたのに、
そのさなかで、せつなが
「永遠の眠り」についてしまった、
ということを描きたいなら、
もっとせつな自身が眠れないことに
苦悩する描写を入れるべき。
とわの前では強がって、
「平気だ」とか言っているけど、
本当は困っている、といった描写を
入れるべき。
その上で、
ようやく眠れたと思ったら、
それは「永遠の眠り」だった、
って展開であれば、
少しは泣けたかもしれない。
あのシーン、
泣かせに来ているのはわかったけど、
ちっとも泣けなかった。
あれで泣いたと騒いでいるファンの心理が
ちっとも理解できない。
感受性が豊かなのかねぇ……????
あのシーン、
声優さんはものすごく頑張っていたと思う。
だからこそ、白けてしまうというか。
ちゃんと「説得力」を積み重ねた上で、
あの熱演であれば、
ボロ泣きしてたかもしれないのになぁ……。
キャラの使い方の話。
3月
21日
どうなったんだ……??
アイツをもっと絡ませれば、
もっとおもしろくなっただろうに。
マジで使い捨てすぎるから、
キャラに見捨てられるんだよ。
弥珊だって、
もっとうまく使えただろうに。
「あくるの風車」とやらが鍵になるなら、
1話か2話の段階で出すべきだったよね。
あと、りんが何かしらの「夢」を
見ているのだとしたら、
それを「見せる」べきだった。
そうすれば、
だいぶ「種蒔き」ができただろうに。
ぶっちゃけ最終話、
りんが泣いているのがよくわかんなかった。
最初から泣かせるつもりだったなら、
もっと度々泣かせてれば良かったのに。
そんで、「夢」の内容をチラ見させとけば、
それが「謎」となり、「鍵」となったのに。
翡翠がせつなの仲間なら、
翡翠や金烏、玉兎にもっと役割を
持たせれば良かった。
琥珀なんて、
殺生丸やりんとの接点が濃いんだから、
琥珀を切り口にすることだって
できただろうに。
もっといろいろできたはずなのに、
「もったいない」どころの話ではない。
使い捨てにされたキャラが
可哀そうすぎます。
物語の広げ方と畳み方、キーアイテムの話。
3月
21日
それをどうやって畳むのかを
考えて話を作らなきゃいけない。
とりあえず書いてみないとわからない、
ということも多いけど、
それだって、
大まかな展開を見据えた上で、
必要だから書くわけで。
イメージを膨らますためにも、
まずは書かないと、ってことは
あるけど。
イメージを形にしてからじゃないと、
先に進めないことはあるけど。
それでも、
どうやって収束させていくかの
イメージを模索しながら書くべきだし、
収束に必要なアイテムは、
ある程度序盤で登場させるべき。
それが具体的に
どんな意味を持つのかの説明は、
後からでもいい。
だけど、
登場だけはさせなきゃいけない。
犬夜叉で、
四魂の玉が物語の最初から
登場していたように。
鉄砕牙が物語の序盤で
登場したように。
タカマガハラで、
勾玉や終末伝説が
最初から登場していたように。
あと、夜叉姫は、
無口で行動原理のわかりにくい殺生丸から、
感情表現の豊かな「りん」を
封じたことがひとつの問題だろうな。
邪見が説明役を担ってはいるけれど、
力不足感が否めない。
犬かごが、
「殺生丸、いったいどういうつもりで……」
「もしかして、殺生丸……」とか言ってくれればまだいいけど、
あの二人も封じちゃってるから、
行動原理を解明してくれるキャラがいないのよ。
何かを知ってるらしい時代樹の精霊でさえ、
ぱったり出なくなったし。
せめて楓婆ちゃんを
もっとうまく使えれば良かったのに。
そういう、キャラの配分というか、
使い方もめっちゃ下手なんだよな。
だから、登場人物の思惑が全部、
意味不明。
こういうことしちゃいけないんだなっていう、
まさに反面教師。
(いい加減、くどい 笑)
手法とエネルギー
3月
21日
続きを心待ちにさせる手法は、
誰でもやることだけど。
それをやるからには、
その後のストーリーで、
何かしら「納得」できるような
展開が必要なんだよね。
さらに深みにハマっていくための、
仕掛けが必要なんだよね。
読者や視聴者を
置いてけぼりにしないように配慮しながら、
次の展開へと引っ張っていく力が
必要なんだよね。
「説得力」と「謎」を駆使して、
引っ張っていかなきゃいけないんだよね。
「謎」という名の爆弾を
ひたすら仕込んで爆発させても、
それは成し得ないんだよね。
マジで夜叉姫は反面教師(笑)
効果的な「謎」のお話。
3月
21日
必要な「謎」ってさ。
え?なんで?どういうこと?
……ってだけじゃなくて。
これはもしかして、こういうこと……!?
それとも、こういうこと…!?
……って、あれこれ想像や妄想を
搔き立てられるような、
そんな「謎」をいうんだろうな。
そんで、次第に解明されて行くにつれて、
あっ、そうかっ……!!
だからあのときっ……!!
……って気づいて感動するような、
そんな謎を言うんだろうな。
だから、「え?なんで?どういうこと?」に
続く言葉が、
「は?意味わかんない」になったら
ダメなんだよ。
だから、「謎」を残しつつも、
少しずつ解明していかなきゃいけない。
謎をあちこちに散らかして、
ひたすら引っ張るんじゃなくて、
少しずつ「見せて」いく。
そうすることで、
さらに謎が深まっていく。
物語の深みにはまっていく。
あちこちに散りばめられたたくさんの謎が、
ひとつの「核心」に収束していく。
やがて、最後の「箱」が開かれた時、
物語が終わりを告げる。
そこからさらに、
新たな物語を展開したければ、
その箱の奥に、
新たな箱を作ればいい。
そしてそこから、
無限の空間につながるドアを開ければいい。
その先の空間に
無数の「鍵」を散りばめればいい。
無数の種を撒けばいい。
それが、読者を、視聴者を、
「惹きつける」ということ。
単にあちこちに「謎」を散らかして、
ドヤ顔をすることじゃない。
「宿題いっぱい残っちゃったwww
アハハっ♪」じゃないんだよ。
怒りの「夜叉姫」レビューの続き。
3月
21日
どうしてこれで、
おもしろいものを作れると思ったのかな、っていう。
素晴らしい素材は
いっぱいあったはずなんだよ。
それをどうしてこうも、
ぶっ壊すことができるのかなって。
散々壊した挙句に、
「精いっぱいやりました!!
これが今の全てです!!」とか言われても。
「宿題いっぱい残っちゃったから、
2期でまた会おう♪」とか言われても。
真っ当な作家を、脚本家を、演出家を、
それを志す多くの人間を、
侮辱する行為なんだよ。
純粋に物語を
楽しみたい視聴者を、
背中から斬りつける行為なんだよ。
だからものすごく腹が立つし、
ものすごく許せないんだよね。
汚した台所は綺麗に片づけてから土下座してください。
3月
21日
余計に腹が立つんだよな。
仕事でも、よく出会ったもの。
人が苦労して作ったものに対し、
ろくに敬意も対価も支払わずに、
「使わせてください!」って言ってくる人たち。
それで難色を示すと、
「そこをなんとかっ!!」ってゴリ押ししてきたり、
「それくらいいいじゃないですかっ!!」って言ってきたり。
まるでこっちが度量の狭い悪者みたいな扱いをしてくる。
おまえ、これ作るのに、
どれだけ苦労したと思ってんだよっ!!
発注者と現場責任者とカメラマンとデザイナーが
どれだけ頭を悩ませながらも、
時に衝突しながらも、
良いものを作りたい一心で
努力したと思ってるんだよっ!!!
それを、いとも簡単に奪い取って、
我が物顔で使おうとする。
その精神が理解できない。
夜叉姫の場合、それに加えて、
「自分たちなら前作に負けずとも劣らない、
素晴らしいものが作れるっ!!」って豪語して、
食材いっぱい散らかして、
ぐっちゃぐちゃの台所で、
「精いっぱい頑張ったけど、宿題いっぱい残っちゃったww
てへっ♪でも、これからも頑張る!!」って宣言して、
「また会おうっ!!」って、
意味不明なんですけど……。
それで視聴者がついて来ると思っている精神も、
実際について行こうとするファンの心理も、
全く理解できない……。