「この闇と光」に似てる。
「とられた側」の視点をろくに描かないところや、
本来の場所で居心地の悪さを感じてしまうところが。
同時期に放送された「Mother」とも似てるのは、
前々から耳に挟んでいたけれど。
でも、この作品が「Mother」と違うのは、
「あなたのやっていることは犯罪だ」、
「その子はあなたの子どもじゃない」って
言ってくれる身近な人物がいないこと。
いないから、視聴者である私自らが突っ込んでしまう(笑)
いないから、安心してヒロインの視点に寄り添うことができない。
あと、逃亡生活(特に前半)があまりにも無計画。
「あてもなく名古屋へ・・・」って、
ダメ元でも良いからあてくらい作ろうや(笑)
「天使の家」とその入居者が抱える過去や想いには引き込まれました。
客観的に見れば、いかにもきな臭い宗教集団。
でも、彼女たちにとっては「最後の砦」。
そこに縋るしかない彼女たちの「叫び」が胸に迫ってきて、
後に明かされる「入居条件」に心が痛みました。
今まで「恐ろしくて奇妙な集団」としか思わなかったある種の社会現象を、
違った側面から垣間見た気がします。
いろいろと突っ込みながらも、
夢中で見てしまったもう一つの理由は、この作品のタイトル。
どんな意味が込められているのか疑問に思いながらも、
「蝉=薫との逃亡生活」だと朧気に解釈していた私は、
「8日目=その儚い幸せが終わるとき」に「何が起こるのか」が
気になって仕方がなかった。
でも、本当の意味は、
「8日目まで生きた蝉は孤独だけれど、
その分、他の蝉が見ることのできないもの
(=希望)を見ることができる」だそうで。
・・・この解釈、私には腑に落ちない。
誰にとって、何が希望だったの・・・?
希和子が懐かしむ小豆島の日々は、
あくまで「思い出=過去」であって、
「8日目以降=未来」ではないし。
「堕ろすつもりだった恵理菜の子ども」や「成長した薫との再会」、
「フェリー乗り場から見える夕日(朝日?)」が「希望」だとするのも、
とってつけたようで安易な気がする。
ご都合主義に思えて好みじゃありません。
すごくおもしろかったです。
引っ越し先はまさかの「和風ログハウス」。
頑張ってるのに、どこか空回りなお父さんと、
不満たらたらだけど、実は優しいお母さん。
思春期の娘に、喘息持ちでわんぱく盛りの息子。
そして、マイペースでちょっぴり痴呆気味のおばあちゃん。
そんな、どこにでもいそうな家族と、
不思議で可愛い「同居人」が紡ぎだす、
切なくも心あたたまるストーリー。
なまり全開、方言満載でユーモラスな近所のおばあちゃんも、
かなり良い味出してました。
いきなり人の家の庭にネギ植え始めるし、
方言のキツイ自分のお姉さんの言葉を通訳しようとするけど、
全然通訳になっていないし(笑)。
しかもこのネギ、すごく立派に育つんだわ、これが(笑)
あと、かっちゃんも素敵でした。
カッコいいしね、惚れるよ、そりゃ(笑)
最後のやりとりが微笑ましかったvv
作中を通じて印象的だったのは、「シャボン玉」の存在。
とても綺麗で、とても切ない。
「命」の象徴なのかもしれない。
こんな良質の映画に出会えて、幸せです。
あ~、懐かしい車体にメロディー♪(笑)
片道15分という短い距離で繰り広げられる人生の機微に、
笑ったり、じ~んときたり、ほっこりしたり。
とても素敵な映画でした。
それなりにおもしろかったけど、
劇場に足を運んでまで見る程じゃないな~。
事務局の存在や心理トリック、裏切りの応酬や傍観者の存在が
「インシテミル」に似てると思った。
鑑賞後の気持ち良さではライアーゲームの方が上。
でもストーリー展開や登場人物の心情変化の面では、
インシテミルの方が動きがあっておもしろい。
もっとも、インシテミルは伏線を回収しきれてないし、
ライアーゲームは似たようなことの繰り返しで飽きが来るので、
どっちもどっちですが。
まあ、地上波で見る分には楽しめた方だと思います。
青臭いけど人情味があって、
責任転嫁や自己嫌悪を繰り返しながらも
一生懸命歩いていくゆりちゃん。
そして、そんなゆりちゃんを疎みつつも放っておけず、
複雑な感情をないまぜにしながらも
正論を突き付ける継母、響子さん。
前者の生き方には共感を覚え、
後者の言葉や態度には納得させられたり惹き付けられたり。
顧問税理士さんの「人間は割り切れない」って言葉も印象的でした。
おもしろかったです。
近年のディズニー作品のような、
独特の絵(?)が好きじゃなかったので、
特に期待はしてなかったのですが。
話題作ということで地上波で鑑賞。
意外に、というべきか、さすがに、というべきか。
かなりおもしろかったです。
「天空の城ラピュタ」や「もののけ姫」、
「新世紀エヴァンゲリオン」や「緑の森の神話」、
「夢幻伝説タカマガハラ」等を良い感じにかけ合わせたような印象を受けました。
3Dで見たらすごい迫力だろうな。
服部まゆみさんの小説。
私に 読書の醍醐味を思い出させてくれた作品。
前半の幻想的な世界と中盤の見事すぎるどんでん返し。
ファンタジー好きの私を序盤から掴み、
中盤で一気に引きずり込んだ。
ものすごくおもしろかった。
地上波で見たものを含め、
H23年(春以降)に見た映画の中で一番おもしろかった。
人の生き死にの描き方もそうだけど、
主人公とヒロインが安易には結ばれないのも好印象。
安易な恋愛ものには疑いの目を向けてしまうもので(^^;)))
(だから、会ってすぐに結ばれて、一緒に逃亡劇を繰り広げた末に、
「やっぱり悪人だったのよね」で終わっちゃう「悪人」は超期待はずれだった)
このどこが、児童文学なんだ…。
アニメ化よりむしろ、実写で映画化してほしい。
かなり見応えのある作品になると思う。
…アニメでは、エリンの母ソヨンが死ぬシーンで物議を醸したらしいけど。
私には、完結編のラストの方が衝撃的。
どんでん返し、意外な結末、というのとは程遠く、逆に何があってもまっすぐズシンとぶつかってくるような、そんな終わり方でした。
…ジェシの教壇姿に、「博士の愛した数式」のルートの教壇シーンを思い出した。
何気ない仕種や言葉や表情が、深い意味を持っている、
味わい深いドラマ。
無邪気な表情から一転して、
くしゃっと歪む継美の泣き顔。
周りを嘲笑い、自分自身を嘲笑うかのような怜南の母、仁美。
自分は犯罪者だと、
傍観者が犯罪者になっただけなのだと明かす奈緒に、
それなら自分は共犯者だと笑う葉菜。
敵とも味方ともつかない記者、藤吉の言葉にも重みがあります。
もう一度最初から見たら、また別の見方ができるのでしょう。
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