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30. 妊娠が判明して2週間以内の性器出血

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30. 妊娠が判明して2週間以...
不育症のあなた自身に、
妊娠検査薬で陽性になる数日前から数日後にかけて、
少量の性器出血があったとします。
あるいは、妊娠判明後の2週間以内に、
自分の生理2〜3日目の一番多い量ぐらいの
性器出血があったとします。

あなたならどうしますか?

たぶん、まず、凍りつくと思います。
直感的に、
ああ、またダメか。
と同時に、今までの流産前後のつらい記憶が
瞬時によみがえってくると思います。


そして、今回は何としても、
何としてもと、
わらにもすがる思いになることでしょう。

そこで、
まず、体を休めるため、床につきませんでしたか。
がんばって、
ずっと、ずっと、動かないようにしていませんでしたか。

あるいは、心当たりの病院に連絡して、
即、入院、絶対安静にしていませんでしたか。
夜中か休日ならば、
救急病院に駆け込みませんでしたか。



その行為は、本当に流産を防ぐ効果があるのでしょうか。
過剰なストレスにより、
子宮内のらせん動脈を細くしてしまい、
胎児への血流低下により、
かえって、
流産を助長してしまうのではないでしょうか。



妊娠して2週間以内の性器出血の場合、

出血を止めるための薬物療法と
出血を止めるための安静療法は
あまり流産を防ぐ効果はないと
私は思っています。


本当に必要なことは、
こ こ ろ の 安 静 です。


ですから、出血しても、
あわてずに、
あかちゃんの生命力を信じて、
がんばって、いつものような日常生活を過ごすように
心がけることも大切と思います。

あるいは、
信頼できる先生、信頼できる看護師さんに相談して、
できるだけ過剰な不安を取り除くことが大切と思います。

もしも、入院になったとしても、
こ こ ろ の 安 静 の た め の 入 院 ですから、
不安のかたまりでベットにひたすら横たわっているのではなく、
先生や看護師さんから納得のいくまで十分な説明を受けて、
できるだけ過剰な不安を取り除くことが
もっとも、大切な医療行為であると思います。


出血が直接的な原因で流産する頻度は
1%以下と非常に稀なのです。

出血の原因の多くは、
受精卵が子宮内に埋没するときに生じる着床出血か、
胎のうが大きくなっていくときに生じる
子宮内膜とのズレみたいなことによる出血と考えられます。

この場合は、流産の危険性の少ない出血
と考えて良いと思います。

それ以外に、
何らかのほかの原因により、
化学的流産あるいは流産となったとき、
その結果として、
胎児が子宮から剥がれ落ちるときに生じる
異常出血かもしれません。

しかし、この流産の結果としての出血は、
妊娠して2週間以内の場合、
あわてることなく、少し、自然にみていても良いと思います。
命にかかわるぐらいの出血多量になる確率は
ほとんどないと感じていますから。


出血しても、
極力あわてず、
赤ちゃんの生命力を信じて、
こ こ ろ の 安 静 
を保ちましょう。
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29. アスピリンジレンマ

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29. アスピリンジレンマ
抗リン脂質抗体陽性による不育症の世界的な標準治療法は、
低用量(少量)アスピリンとヘパリンの併用療法です。

しかし、アスピリンの飲む量と使う時期は、
患者さんの状態によって、変える必要があります。

低用量アスピリンの最も効果的な薬の量は、
実は、 ア ス ピ リ ン ジ レ ン マ 
といって、なかなか難しいのです。


アスピリンは、ご存知のように、古くから
鎮痛剤として広く使われている物質です。

1970年にワイスという医師が、
鎮痛効果とは別に、
アスピリンの血栓症を防ぐ効果に気づき報告しました。
しかし、なぜアスピリンが血栓形成を予防するのかは
謎のままでした。

1975年、ロースらにより、
アスピリンは血小板内のある酵素を
不可逆的に抑制することにより、
血小板の機能を抑制して血栓を防ぐ
という事実が報告されました。

1976年、バーネは、血管壁内の同じ酵素に対しても、
アスピリンの抑制作用が発揮され、
血管が収縮する
ということを報告しました。
この事実は、アスピリンは血栓形成を防ぐのではなく、
血栓形成を助長すると考えられるのです。


この二つの事実が、混乱をまねき、
いわゆる 
ア ス ピ リ ン ジ レ ン マ
と言われる由縁になっているのです。


アスピリンは、血小板の機能を抑制して、
血液をサラサラにしますが、
同時に、血管を収縮させますから、
血液をドロドロにもするのです。


しかし、その後の研究により、
アスピリンに対する血小板と血管壁の感受性
が違うことが判明して、
血小板には抑制効果を示すが、
血管壁への収縮効果を最小限にとどめる
ア ス ピ リ ン の 量 が
現在も、問題となっているのです。


現在、低用量アスピリンとして、
バファリン(81mg)とバイアスピリン(100 mg)
がよく処方されています。

この二種類のお薬は、
狭心症、心筋梗塞、虚血性脳血管障害の患者さんの
血栓予防効果(血小板の抑制効果)があるため、
そのような患者さんに対しては、保険適用されています。
用法・用量は、通常、成人には1日1回連日経口投与です。

しかし、1日1回連日服用という量は、
脳・心臓血管障害という病的血管を持つ患者さんに対しての
有効な量なのです。

正常血管を持つと考えられる多くの不育症患者さんへの
有効な量とは、当然違うのです。


名古屋市立大学病院の杉浦教授らと
私との共同研究の結果では、
抗リン脂質抗体の強陽性(内科的抗リン!?)以外の
弱陽性(産科的抗リン!?)患者さんに対して、
アスピリン40mg単独療法でも成功率は80%以上でした。
もちろん、支持的精神療法も併用されていました。
この結果は、
1998年、世界産婦人科雑誌(Int J Gynecol Obstet)
に報告されています。


不育症の患者さんが服用する時期については、
アスピリンは血小板にくっついたら離れませんので、
血小板の寿命が約10日ですから、
アスピリンの蓄積効果から考えて、
妊娠の可能性がある周期の基礎体温の高温層と
妊娠反応陽性後が良いと、
私は考えています。


いつまで服用するかについては、
一般的には妊娠28週までとされていますが、
私の長年の臨床経験と実績から、
抗リン脂質抗体弱陽性患者さんに対しては、
妊娠16週以後の服用を中止しても問題ないと
考えています。


また、副作用に関しては、
妊娠初期の低用量アスピリン服用による
先天異常児の出産率の増加はみられなかったことが、
2002年、米国産婦人科雑誌(Am J Obstet Gynecol)
に報告されています。
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28. 刀と機関銃

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28. 刀と機関銃
外敵を退治する白血球、

そのなかのリンパ球が免疫系の主役です。

リンパ球は、

細胞性免疫を担うT細胞とNK(ナチュラルキラー)細胞、

液性免疫を担うB細胞の二種類に分けられます。



細胞性免疫の軍団は、いわば、

刀 を持った兵隊に似ています。

武 器 は 刀 

ですから、接近戦の攻撃となります。そのなかでも、



ナ チ ュ ラ ル キ ラ ー 細 胞 は、

第一陣として最前線で戦う兵士のような存在と言えます。





人間の体のなかで外気と直接ふれているのは、

表皮でおおわれた皮膚と、

粘膜でおおわれている

鼻、口、のど、腸管、気管、膣と、子 宮 です。



表皮はよろいみたいなものですから、

キズがなければ防御力は強いのです。



しかし、粘 膜 は 弱 い のです。

弱いから、唾液や粘液がその表面をおおっており、

その液体のなかには、

リゾチームという酵素が含まれています。



リゾチームは、細菌の細胞膜を溶かす働きにより、

外敵と戦う武器になっています。



リゾチームで対処できなかった場合、

細菌などに対して、

白血球の一種、好中球などが襲いかかります。



そして、最終的には、

粘膜免疫という、

強力な最前線の免疫システムが作動します。



この粘膜免疫の中心に

ナ チ ュ ラ ル キ ラ ー 細 胞 があるのです。





血液中の白血球の中身については、

その半分以上が好中球であり、

ナチュラルキラー細胞は数パーセントです。





しかし、子 宮 については、

妊娠初期の子宮内膜内の白血球の半分以上が

ナ チ ュ ラ ル キ ラ ー 細胞です。





刀 を 持 っ た 兵 士 である

ナチュラルキラー細胞をうまくごまかして、

子宮内膜内へ侵入しなければならないのが、

赤 ち ゃ ん の 細 胞 なのです。



しかし、うまくごまかすことができない場合、

攻 撃 されて、

流 産 してしまう可能性があるのです。





次に、

液性免疫の軍団は、いわば、

機 関 銃 を持った兵隊です。

武 器 は 機 関 銃

ですから、遠方から攻撃できるのです。



免疫グロブリンというたんぱく質の、

「 抗 体 」

といわれる物質が、

その機関銃の 弾 のような存在と考えられます。



ちなみに、抗 体 という飛び道具を使う

液性免疫は、

魚以上の高等動物しかないと言われています。





ここで、流産、死産の原因としての

抗 リ ン 脂 質 抗 体

について考えてみてください。



抗リン脂質抗体とは、

リン脂質を目標にして、

機関銃(B細胞)から撃たれた

弾 ( 抗 体 ) と考えられます。



しかし、

リン脂質は自分の体の凝固系のなかにある物質

ですから、

機関銃の銃口が、

自分以外の異物に向けられているのではなく、

自 分 自 身 の 一 部 

に向けられているのです。





自分自身の体の中のリン脂質に向けられた

機 関 銃 の 弾 が、

いわゆる

抗 リ ン 脂 質 抗 体

なのです。





抗リン脂質抗体という

自 爆 の 弾 が、

子宮内膜内のらせん動脈内にある

リン脂質に向かって放たれると、

その部分のリン脂質が火を噴いて、

凝固系が異常に亢進し、

血 液 の か た ま り 

ができると考えられます。



そうすると、

子宮のなかの赤ちゃんにとって、

ら せ ん 動 脈 が ラ イ フ ラ イ ン ですから、

血液の流れが止まり、十分な栄養が取れずに

流 産 、 死 産 

してしまう可能性があるのです。





抗リン脂質抗体は、

免 疫 系 の く る い 

からできたと考えられます。
#免疫

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27. 免疫と不育症の関係

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27. 免疫と不育症の関係
免疫というと、たぶん抵抗力と考えませんか。

抵抗力と考えていいのですが、

もう少し、詳しく言うと、

免疫とは、

自分以外の異物に対して、攻撃して排除する

体の防衛システムのことです。

免疫を担う免疫細胞は、白血球の仲間であり、

体の骨髄で作られています。

骨髄とは、すべての骨の内部の空洞にある

どろどろした液体のことです。



ここで強調したいことは、

免疫とは

自分以外のものに対して攻撃するのですが、

自分という識別は、

自分の細胞表面の標識を識別して、

それ以外は

自分ではないと判断するという事実です。



フランケンシュタインの場合を考えてください。

中枢神経系のかたまりである頭と

大きな体をくっつけたわけですが、

この場合、

自分とは頭か体か、わかりますか。



実は、骨髄が多くある

体が自分になります。

ですから、実際には、

体 が 頭 を 拒 絶 して排除するのです。





ここで、妊娠した場合の、

子宮のなかの赤ちゃんについて

免 疫 的 に考えてみてください。



赤ちゃんは、

半 分 が 自 分 であり、

半 分が 旦 那 さ ん なのです。

ですから、赤ちゃんは、妊婦さんからみて、

免疫的によく似ていますが、もちろん、自分ではないのです。





妊娠がうまく維持するためには、

免疫的に、この



あ  い  ま  い  さ 



が極めて大切なのです。





妊婦さんが子宮内の赤ちゃんに対して、

その半分の自分の部分に、間違って反応してしまうと、

自己免疫異常になります。

その一部には、

自分の凝固系のたんぱく質等にも反応してしまう、

いわゆる、



抗 リ ン 脂 質 抗 体



という自己抗体があるのです。





また、半分の旦那さんの部分に対して、

強く反応してしまうと、

拒絶して排除してしまいます。

この反応のひとつに、



ナ チ ュ ラ ル キ ラ ー 細 胞 



の異常活性があるのです。
#免疫

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26. 無量の死

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26. 無量の死
先日、母が永眠しました。

子宮という宇宙のなかの小さな赤ちゃんの死と
日々向かい合っているせいか、
どうしようもない、受け入れるしかない死として、
母とお別れしてきました。

その通夜のとき、お寺様が
「 無 量 の 死 」、
明日さえわからない死、運命にまかせるしかない死、
についてお話されました。
人間は何か大きな力により生かされているという教えです。
ですから、与えられた運命を精一杯生き抜くべきだと。


私が不育症のご夫婦に、最初にお話していることと
核心部分では同じでした。

不育症の治療においては、
赤ちゃんの運命を変えることはできないということです。
一回の妊娠について、ご夫婦の染色体異常がなくても、
約20%弱は、偶然の胎児の染色体異常により、
換言すれば、その赤ちゃんの運命により、
約1〜2ヶ月間の命の光を消してしまうのです。

その運命を最初から覚悟して、
それ以外の原因を治療することにより、
約80%強の成功率が得られるのです。


頭の中では、十分わかっているのですが、
心の深いところで、ぽっかり小さな穴があいているみたいです。

大切な命を失った悲しみ、残された者の無気力感、
辛い日々ですが、
「 無 量 の 死 」
を受け入れて、その分まで、
生き抜いていくしかないと思っています。

自分の人生が終わる
その時まで。
#ブログ

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25.13回の流産を乗り越えて

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25.13回の流産を乗り越えて
数年前ですが、妊娠初期に連続して、
13回も流産を繰り返されていた患者さんを
治療させていただきました。

それまでに、その患者さんは、
抗凝固療法、リンパ球療法、ホルモン療法、漢方療法、安静療法を、
いろいろな病院で受けていましたが、
すべて不成功に終わっていました。

そこで、私はいろいろな検査を再点検しましたが、
身体的には、
特別に大きな異常は見つかりませんでした。

しかし、精神的には、
焦り、不安、極度の緊張等がありましたので、
支持的精神療法と薬物療法を
追加治療してみました。


その患者さんも、
子宮の中の小さな赤ちゃんに

(仮の) 名 前 を つ け て、

心配なときは、いつも、
その赤ちゃんに話しかけていました。

「000ちゃん、大丈夫だよ。おかあさんが守ってあげるから。」
と。


超音波検査の前夜は、毎回、怖くて怖くて、
凍りついていたようです。
薬物療法の助けも借りて、
必死で、赤ちゃんの生命力を信じて、信じきって、
そして、祈っていたと思います。


この患者さんは、その後、
無事に元気な赤ちゃんを出産されました。


14回目の奇跡かもしれません。

14回目に成功した患者さんは、
私が経験した最高流産回数の経験者です。
#ブログ

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24.白い天使

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24.白い天使
流産したあかちゃんを直接、見たことはありますか?

妊娠初期に、テレビモニターを通して、
いつもその成長状態を見ていたと思いますが、

不幸にも、流産に終わったとき、
麻酔下で流産手術を受け、
いつの間にか、子宮内が空っぽになっている・・・。

流産した赤ちゃんは、ご本人に確認されることなく、
ホルマリン液に保存され、
病理組織検査に提出されたと思います。


できれば、その赤ちゃんの組織を見せてもらってください。

赤ちゃんの胎盤組織である絨毛は、
まっ白で、まるで、天使の羽のようですよ。

赤ちゃんの形はわかりませんが、
赤ちゃんは、その

ビ ロ ー ド の よ う な 天 使 の 羽

に包まれていたのです。


こちらでは、流産後、ご夫婦に確認して、
ご希望があれば、
いつでも、お見せしています。

そうすることで、
バーチャルな世界から、現実を実感できるからです。
現実を直視することで、
流産した赤ちゃんは、
あなたの
記 憶 の 中 で 生 き 続 け ら れ る 
と思います。


流産手術後の悲しみのなかで、
ある患者さんは、その流産組織を見て、

「白くてキレイ。天使の羽みたい。」

とおっしゃっていました。
#ブログ

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23.冷え症と不育症の密接な関係

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23.冷え症と不育症の密接な関...
不育症の患者さんの多くが手足の冷えを訴えられています。
また、頑固な肩こりや肌荒れも同時によく訴えられます。

時には、朝が何か憂うつで、
夜には元気になってくるということも言われます。


そのような場合、
(潜在性)甲状腺機能低下症が疑われます。

甲状腺機能は物質代謝を促す(新陳代謝を良くする)
という重要な働きを担っています。

しかし、その機能低下があったとしても、
上記のような、
ある意味、だれにでも多少ありそうな症状のため、
その異常は見逃されやすいのです。


この病気は、加齢とともにその頻度は増加し、
女性に多く出現しています。
潜在性甲状腺機能低下の頻度は、約4〜8%
と報告されています。


甲状腺機能低下は、
子宮内の新陳代謝の低下でもありますので、
不妊症のみならず、
不育症の大きな原因のひとつなのです。

子 宮 が 冷 え て い る とイメージしてみてください。

子宮内の赤ちゃんには決して良くありません。


さらに、重要なポイントは、
妊娠初期(12週まで)の母体の甲状腺機能低下は
潜在性であっても、

児 の 知 能 低 下 

と関連していることが、
1999年の世界で最も権威のある医学誌
(N Engl J Med 1999; 341: 549-555)
に報告されて以来、
全妊婦を対象にスクリーニング検査すべきか否か
について、現在も、議論されているという点です。

2002年に発表された米国産婦人科学会のガイドラインと、
2007年に発表された北米内分泌学会のガイドラインでは、

症 状 (冷 え 症 等) や

既 往 症 がある妊婦さんに限って
甲状腺機能スクリーニングを行うことを勧めています。


不妊症あるいは不育症の患者さんであれば、
一般の婦人に比べて、甲状腺機能低下の頻度は高いので、

潜在性も含めて、

精査と治療が必要と思います。


また、ご本人の脳の新陳代謝にも影響していますので、

甲状腺機能低下と気分障害(不安、抑うつ等)との

密接な関係は、以前より指摘されています。
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22.私は不育症ですか?

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22.私は不育症ですか?
「連続して2回流産しました。私は不育症でしょうか?」

「ひとり正常出産していますが、その後に流産をくりかえしています。
このようなケースは稀なことなのでしょうか?
このようなケースも不育症になるのでしょうか?」

「妊娠反応陽性後に、すぐに流産してしまう化学的流産は、
流産回数にカウントしないのでしょうか?
化学的流産も含めて、2回以上流産していれば、
不育症になるのでしょうか?」

「2回の流産の場合、不育症の検査をして、
原因がなかった場合(見つからなかった場合)、
不育症ではないのでしょうか?」


以上のようなご相談をよく受けています。
私の見解は、
「21.不育症の医学的定義」
で説明した根拠により、

すべて、
「不育症です。」
と、お答えしています。

ただし、実際的には、
上記の経験が、ご本人にとって、

「辛 く て、医 療 の 助 け を 希 望 し て い る」

と判断された場合です。


流産をくりかえして、助けを求めている人に対しては、
身体的な検査結果のみで診るのではなく、
その人の精神的状態と社会的因子を診て、
その上で、
流産危険因子(原因と原因らしき因子)
を、できるだけ多く、
示してあげるべきと考えています。

身体的な一般的検査のみで、
「原因がないから、次の妊娠は大丈夫です」
と説明されても、
その人が、

本当に大丈夫と考えていいのかな?
原因が見つからなかっただけではないのかな?
と、
その検査結果の説明後でも、以前と変わらずに、
次の妊娠が怖い、
何か不安、納得できない、
何かイライラする
等の精神的不安因子が解消されていなければ、
不育症とそのご本人自身への治療としては、
不十分なものになると思います。


一方、流産をくりかえされていても、
その事実をそのまま受け止めて、
あくまでも自然体の状態で、
赤ちゃんを待っていられれば、

不育症としての検査の必要性は低いと思います。


「青木産婦人科クリニックのホームページ」の
「不育症について」のなかで、
「3.2回流産後の次回流産率は36〜44%です。」
と解説しありますように、
精神面が安定していれば、
その後の妊娠に対して、無検査、無治療であっても、
妊娠維持成功率は、
56〜64% と推測されます。
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21.不育症の医学的定義

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21.不育症の医学的定義
不育症の医学的定義をご存知ですか?


関連する医学用語のなかで、はっきりしている定義は、
日本産科婦人科学会の統一見解として、1981年に発表された、
「連続3回以上の自然流産を繰り返した場合を習慣流産という。」
というものだけです。

医学界の付随した定義として、
「連続2回の自然流産を繰り返した場合は、反復流産という。」
とされています。


「不育症」という医学用語は、
私の知るかぎりでは、
1990年ごろより、徐々に使われてきていると思います。
「不妊症」と対比して考えたとき、
一般の人から見ても、
「不育症」として大きくまとめたほうが
わかりやすい
と考えるようになってきたからだと思います。

実際に、私も1983年より、
流産、習慣流産、反復流産についての論文を書いてきていますが、
「不育症」という医学用語についての論文は、
1990年が最初です。

その最初の論文では、

「不育症とは、流産あるいは死産をくり返すために、
生児を得られぬ病態のことであるが、
妊娠24週未満の分娩にかぎられる反復流産あるいは
習慣流産の病態と多くの部分で重複している。」

と記載されています。


1993年の論文では、

「不育症とは一般的に、妊娠は成立するが流産・死産を
くり返すことにより、生児の得られない病態を意味し、
反復流産・習慣流産と同義語として使用されている。」

と記載されています。


わかりやすく解説すると、

「不育症とは、反復流産と習慣流産を含んでいて、
それ以外に、
妊娠24週以降の(反復する)死産も含んでいる。」

と定義されると考えられます。
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