<脳腫瘍の覚醒化手術>
8月
28日
著 者~ 篠浦 伸禎 (しのうら のぶさだ) さん 都立駒込病院・脳神経外科部長
小生は、この書籍を読むまでは<覚醒化手術>という言葉を知らなかった。
脳腫瘍を摘出する際に、患者さんが完全に起きた状態で、機能が悪化するかどうか脳をチェックしながらおおこなう手術です。
もちろん全国の病院で覚醒化手術ができるわけではありません。
全身麻酔の手術と比べたとき、覚醒化手術の最大の利点は、手術中ずっと症状を
チェックしながらおこなえるということです。
そのために症状が悪化した瞬間に手術をやめることが可能になり、手術後時点で、神経症状が悪化する危険性が、<全身麻酔の手術>に比べて、原理的に低いということになります。
我々のチームは、2015年3月の時点で、約300例の<覚醒化手術>を、おこなってきました。
ほとんどのケースで症状は悪化せず、手術の終わった時点でそのまま退院できるのではないかという元気な状態が多いのです。
最近の手術でおどろいたのは、自分の手術をずっとモニターでみて、終わった瞬間に<ああ、楽しかった>と、おっしゃった患者さんがいたことでした。
我々の病院でも、さまざまな理由で<覚醒化手術>ができない場合は万全を期して<全身麻酔>で手術をおこなっていますが、患者さんが麻酔から覚めるまでは、不安が残ります。
これは、我々の病院に限った特別なことではないでしょう。
* 脳腫瘍とはどんな病気か
* 放射線療法と化学療法の最新治療
* 機能温存に有効な補完代替医療
* 機能温存をするための提言
素人の小生にも・・分かりやすく~興味をそそるような内容でした。