8月
20日,
2021年
社長・店主が身に付けたい「社員のやる気」を引き出す対話力(2)「なぜ今、このテーマなのか?」
昨日に引き続いて
「社長・店主が身に付けたい『社員のやる気』を引き出す対話力
そして今日は、
「なぜ今、このテーマなのか?」
つまり、私がこのテーマを選んだ理由・背景をお伝えします。
結論を先に述べると、社長や店主は、
「言葉で人を動かすのが仕事」
と私は考えています。
平社員の時には、仕事をバリバリこなして結果を出していたのに、課長になった途端、成果を出せなくなる。
こういう話をよく聞きます。
そして課長時代には、自分でプレイング・マネジャーを務めながらも、チーム全体を引っ張って結果を出していたが、部長へ昇格したら全く成果を残せなくなった。
これもたまに耳にする話。
これは、組織の階層を上がるにつれて、自分の手でする仕事の分量が減って、代わりに他人(部下)に働いてもらって成果を出してもらう部分が増大するからです。
この話の展開の最後、究極が「社長・店主」です。
社長・店主は自分では細かい実務に従事するのではなく、多くの部下たちに仕事をしてもらうことで、会社全体の成果を出していくのが仕事です。
従って、部下たちに「やる気を出してもらう」ことが絶対的に必要なのです。
この「組織と仕事の関係性」は今も昔も、それ程大きく変わっていません。
しかし昨今、大きな環境変化の影響が出てきています。
いわゆる「価値観の多様化」です。特に働く人たちや若者の価値観です。
従来は、強権的なリーダーが、人事権や金銭的なインセンティブを使って、半ば強制的に「働かせる」ことが可能でした。
貧しい時代であれば、お金を稼ぐことで食べたいものが食べられる。着たい洋服も買える。乗りたい車も購入できる。だから頑張って働く....
現代ではこのようなインセンティブが機能しなくなってきているのは、皆さんも肌で感じていらっしゃることだと思います。
従って、社長・店主など会社を引っ張る役割の経営者層は、従業員と一緒に働く際の「マインドセット」を大きく変える必要が出てきているのです。
つまり、社員や部下たちを「働かせる」から「働いてもらう」という発想へ。
そして現代では
社員の「やる気を引き出す」
と、変化させる必要が出てきているのです。
この発想は一方、社員・部下たちの「自己実現の欲求」にも大きく関連しています。
これは、かの有名な「マズローの欲求5段階説」の一番上に位置する「自己実現欲求」のことです。
人という財産、「人財」を最大限活かしながら事業活動を行っている社長・店主は、社員・部下たちの人間としての生き方や成長、自己実現に日常業務を通じて大きく関わっている。このことも心に留めながら、社員・部下に関わって欲しいと思います。
いかがでしょうか?
ではまた明日!
by 「働くあなたを元気にする」コーチ
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