2006年度 10月 「日本の介護保険について」
講師 - 川口 みどり (かわぐち みどり)氏
『プロフィール』
• 北海道札幌市出身。
• 札幌東高校、北海学園大学卒業。
• 1974年から札幌市役所職員として勤務。
• 主として福祉関連業務(身体障害者知的障害者・高齢者・介護保険等)に17年たずさわる。
•その他
• 社会教育関連の業務も担当。
• 現職は札幌市手稲区役所保護課査察指導員。
• 資格は介護支援専門員、健康生きがいづくりアドバイザー、信介流手打ちそば初段。
• 趣味は釣り。
講義内容
日本の介護保険について
講師 川口みどり
介護保険制度
平成18年4月からの主な改正点
・65歳以上の方の介護保険料が変わる
・軽度(要支援)の方々向けに介護予防サービスを提供
・住み慣れた地域で生活が続けられるように、地域密着型サービスが創設される
・要支援、要介護状態にならないように、地域支援事業の実施
1.高齢者が増加している
・21世紀半ば高齢者は現在の「6人に1人」から「3人に1人」に
2.介護者の高齢化が進んでいる
・介護者の50%以上が60歳以上
3.介護の期間が長くなっている
4.要介護者から見た同居の主な介護者の続柄
女性の介護者76.1%
第1号被保険者(65歳以上の方)→事故・病気関係ない
介護保険のサービスを利用できる方
・寝たきりの認知症などで、入浴、排泄、食事などの日常の生活動作について、
常に介護が必要な状態(要介護状態)と認定された方
・掃除、洗濯、買い物などの身の回りのことができないなど、日常生活に支援
が必要な状態(要支援状態)と認定された方
保険料の支払い
・原則として年金からの天引き
利用者の負担
・原則として利用したサービス費用の1割を負担
第2号非保険者(40歳から64歳までの方)→40歳から64歳までの方
介護保険のサービスを利用できる方
・初老期認知症、脳血管疾患などの老化が原因とされる次の16種類の病気により介護や支援が必要な
状態(要介護・要支援状態)と認定された方
- がん、関節リウマチ、早老症、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患 など
保険料の支払い
・加入している医療保険の保険料に上乗せして医療保険者に納めます
利用者の負担
・原則として利用したサービス費用の1割を負担します
介護保険の財源
高齢者(65~)の保険料 平均19%
現役世代(40~64)の保険料 31%
国、都道府県、市町村の公費 平均50%
サービスを利用するためには
日常生活に介護や支援が必要になったら
→区役所や介護支援専門員などへ相談
→お住まいの区役所に申請
→家庭や施設を訪問して調査
→介護認定審査会で審査
→認定結果が届く
→介護(予防)サービス結果[ケアプラン]を作る
→介護(予防)サービスを利用
介護(予防)サービス結果[ケアプラン]とは?
要支援1、要支援2と認定された方には、地域包括支援センターに依頼し、要支援状態の悪化防止や改善に重点を置いた介護予防サービス計画[ケアプラン]を作成してもらう
・ケアプランの作成費用は、全額保険給付で自己負担はない
・ケアプランは自分で作成することもできる
・ケアプランを作成する事務所等が決まったら、お住まいの区の区役所保険福祉課の窓口へ「居宅サービス計画作成依頼届出書」を提出
介護予防サービス(要支援1,2の方が利用できる)
介護予防訪問介護(ホームヘルプサービス)
→ホームヘルパーが居宅に訪問し、調理や掃除、利用者の体に直接接触して行う介助等を行う
サービス費用のめやす(1月につき) ( )内は利用者負担(1割)
週に1回程度の利用が必要な場合
12,562円(1257円)
週に2回程度の利用が必要な場合
25,124円(2514円)
週に2回程度を超える利用が必要な場合
40,821円(4083円)
介護予防訪問入浴介護
→入浴設備や簡易浴槽を積ん入浴者などで訪問し、入浴の介助を行う
サービス費用の目安(1回につき)
看護職員が1人と介護職員1人が行った時
8,693円(870円)
介護職員2人が行った場合
8,255円(826円)
介護予防サービス(要支援1~5の方が利用できる)
介護訪問(ホームヘルプサービス)
ホームヘルパーが居宅を訪問し、食事・入浴・排泄などの身体介護や調理・掃除などの生活支援を行う
サービス費用の目安
身体介護(1時間以上1時間30分未満)
5,945円(595円)
生活援助(1時間以上)
2,962円(297円)
通院等のための乗車または降車の介助
1,018円(102円)
要支援・要介護状態にならないようにするための地域支援事業
① 介護予防事業(要介護や要支援ではない高齢者を対処にした事業)
虚弱な高齢者対象の事業
-要介護・要支援となるおそれの高い特定高齢者を対象に介護予防を行う事業
* 対象者
・ 要介護認定で被害等とさえたが、生活機能の低下が見られる方
・ 本人、家族、民生委員などから連絡があった生活機能の低下がみられる方
* 主な事業
<通所型介護予防事業>
通所による運動機能の向上、栄養改善、口腔機能の向上などを図る
<訪問型介護予防事業>
閉じこもり、認知症、うつ等のおそれのある方を対象に保健師等が居宅を訪問し、必要な相談・指導を行う
② 地域包括支援センターの事業(包括的支援事業)
・ 介護予防ケアマネジメント
・ 総合的相談支援、高齢者の虐待奉仕と権利擁護
・ 包括的、継続的マネジメント(ケアマネジャー支援)など
地域サービスが利用できる
介護老人福祉施設(特別擁護老人ホーム)
→日常生活に常時介護が必要で自宅では介護が困難な高齢者等が入所。食事、入浴、排泄など、日常生活の介護や健康管理が受けられる。
介護老人保健施設(老人保健施設)
→病状が安定し、リハビリテーションに重点をおいたケアが必要な高齢者等が入所します。医学的な管理のもとで、日常生活の介護や機能訓練が受けられる。
介護療養型医療施設(病院・診療所)
→急性期の治療が終わり、長期の療養を必要とする高齢者等のための医療機関の病状。医療・看護・介護などが受けられる。
施設サービスを利用した時の利用者負担
費用の1割のほかに、食費・居住費(金額は利用者と施設の契約による)の利用者負担がかかる
施設区分
利用者負担合計
内訳
1割負担
食費
居住費
介護老人福祉施設
70,400~78,962円
19,400~27,962円
41,400円
9,600円
介護老人保健施設
74,712~81,057円
23,712~30,057円
41,400円
9,600円
介護療養型医療施設
74,742~91,136円
23,742~40,136円
41,400円
9,600円
『プロフィール』
• 北海道札幌市出身。
• 札幌東高校、北海学園大学卒業。
• 1974年から札幌市役所職員として勤務。
• 主として福祉関連業務(身体障害者知的障害者・高齢者・介護保険等)に17年たずさわる。
•その他
• 社会教育関連の業務も担当。
• 現職は札幌市手稲区役所保護課査察指導員。
• 資格は介護支援専門員、健康生きがいづくりアドバイザー、信介流手打ちそば初段。
• 趣味は釣り。
講義内容
日本の介護保険について
講師 川口みどり
介護保険制度
平成18年4月からの主な改正点
・65歳以上の方の介護保険料が変わる
・軽度(要支援)の方々向けに介護予防サービスを提供
・住み慣れた地域で生活が続けられるように、地域密着型サービスが創設される
・要支援、要介護状態にならないように、地域支援事業の実施
1.高齢者が増加している
・21世紀半ば高齢者は現在の「6人に1人」から「3人に1人」に
2.介護者の高齢化が進んでいる
・介護者の50%以上が60歳以上
3.介護の期間が長くなっている
4.要介護者から見た同居の主な介護者の続柄
女性の介護者76.1%
第1号被保険者(65歳以上の方)→事故・病気関係ない
介護保険のサービスを利用できる方
・寝たきりの認知症などで、入浴、排泄、食事などの日常の生活動作について、
常に介護が必要な状態(要介護状態)と認定された方
・掃除、洗濯、買い物などの身の回りのことができないなど、日常生活に支援
が必要な状態(要支援状態)と認定された方
保険料の支払い
・原則として年金からの天引き
利用者の負担
・原則として利用したサービス費用の1割を負担
第2号非保険者(40歳から64歳までの方)→40歳から64歳までの方
介護保険のサービスを利用できる方
・初老期認知症、脳血管疾患などの老化が原因とされる次の16種類の病気により介護や支援が必要な
状態(要介護・要支援状態)と認定された方
- がん、関節リウマチ、早老症、脳血管疾患、慢性閉塞性肺疾患 など
保険料の支払い
・加入している医療保険の保険料に上乗せして医療保険者に納めます
利用者の負担
・原則として利用したサービス費用の1割を負担します
介護保険の財源
高齢者(65~)の保険料 平均19%
現役世代(40~64)の保険料 31%
国、都道府県、市町村の公費 平均50%
サービスを利用するためには
日常生活に介護や支援が必要になったら
→区役所や介護支援専門員などへ相談
→お住まいの区役所に申請
→家庭や施設を訪問して調査
→介護認定審査会で審査
→認定結果が届く
→介護(予防)サービス結果[ケアプラン]を作る
→介護(予防)サービスを利用
介護(予防)サービス結果[ケアプラン]とは?
要支援1、要支援2と認定された方には、地域包括支援センターに依頼し、要支援状態の悪化防止や改善に重点を置いた介護予防サービス計画[ケアプラン]を作成してもらう
・ケアプランの作成費用は、全額保険給付で自己負担はない
・ケアプランは自分で作成することもできる
・ケアプランを作成する事務所等が決まったら、お住まいの区の区役所保険福祉課の窓口へ「居宅サービス計画作成依頼届出書」を提出
介護予防サービス(要支援1,2の方が利用できる)
介護予防訪問介護(ホームヘルプサービス)
→ホームヘルパーが居宅に訪問し、調理や掃除、利用者の体に直接接触して行う介助等を行う
サービス費用のめやす(1月につき) ( )内は利用者負担(1割)
週に1回程度の利用が必要な場合
12,562円(1257円)
週に2回程度の利用が必要な場合
25,124円(2514円)
週に2回程度を超える利用が必要な場合
40,821円(4083円)
介護予防訪問入浴介護
→入浴設備や簡易浴槽を積ん入浴者などで訪問し、入浴の介助を行う
サービス費用の目安(1回につき)
看護職員が1人と介護職員1人が行った時
8,693円(870円)
介護職員2人が行った場合
8,255円(826円)
介護予防サービス(要支援1~5の方が利用できる)
介護訪問(ホームヘルプサービス)
ホームヘルパーが居宅を訪問し、食事・入浴・排泄などの身体介護や調理・掃除などの生活支援を行う
サービス費用の目安
身体介護(1時間以上1時間30分未満)
5,945円(595円)
生活援助(1時間以上)
2,962円(297円)
通院等のための乗車または降車の介助
1,018円(102円)
要支援・要介護状態にならないようにするための地域支援事業
① 介護予防事業(要介護や要支援ではない高齢者を対処にした事業)
虚弱な高齢者対象の事業
-要介護・要支援となるおそれの高い特定高齢者を対象に介護予防を行う事業
* 対象者
・ 要介護認定で被害等とさえたが、生活機能の低下が見られる方
・ 本人、家族、民生委員などから連絡があった生活機能の低下がみられる方
* 主な事業
<通所型介護予防事業>
通所による運動機能の向上、栄養改善、口腔機能の向上などを図る
<訪問型介護予防事業>
閉じこもり、認知症、うつ等のおそれのある方を対象に保健師等が居宅を訪問し、必要な相談・指導を行う
② 地域包括支援センターの事業(包括的支援事業)
・ 介護予防ケアマネジメント
・ 総合的相談支援、高齢者の虐待奉仕と権利擁護
・ 包括的、継続的マネジメント(ケアマネジャー支援)など
地域サービスが利用できる
介護老人福祉施設(特別擁護老人ホーム)
→日常生活に常時介護が必要で自宅では介護が困難な高齢者等が入所。食事、入浴、排泄など、日常生活の介護や健康管理が受けられる。
介護老人保健施設(老人保健施設)
→病状が安定し、リハビリテーションに重点をおいたケアが必要な高齢者等が入所します。医学的な管理のもとで、日常生活の介護や機能訓練が受けられる。
介護療養型医療施設(病院・診療所)
→急性期の治療が終わり、長期の療養を必要とする高齢者等のための医療機関の病状。医療・看護・介護などが受けられる。
施設サービスを利用した時の利用者負担
費用の1割のほかに、食費・居住費(金額は利用者と施設の契約による)の利用者負担がかかる
施設区分
利用者負担合計
内訳
1割負担
食費
居住費
介護老人福祉施設
70,400~78,962円
19,400~27,962円
41,400円
9,600円
介護老人保健施設
74,712~81,057円
23,712~30,057円
41,400円
9,600円
介護療養型医療施設
74,742~91,136円
23,742~40,136円
41,400円
9,600円