BCA土曜学校のコラムVol.22~お正月~
今年初めての土曜学校では、給食の時間に清水校長先生より、お正月におせち料理・お雑煮・七草がゆなどの特別な料理を食べるならわしとその意味、料理に使われる食材についてのお話がありました。
「お正月に食べるものは?」という問いかけに、「栗きんとん!」「くろまめ!」「えび!」「お雑煮!」等々、手をあげてどんどん答える皆さんの様子から、アメリカのご家庭で日本の食文化をしっかり教えておられることが伝わってきました。すばらしいことだと思います。
お正月は、最も古くから存在する日本の行事だと言われています。
1日の「元旦」、3日までの「三が日」、7日までの「松の内」、そして15日の「小正月」まで様々なお正月行事が行われます。
1月1日には「年神様(正月様・歳徳神)」とよばれる新年の神様が、人々に豊作や健康をもたらすためにやってくると言い伝えられ、たくさんの幸せを授けてもらうために、神様を迎えてお祝いする風習が生まれました。
年神様をおもてなしするお正月料理もそのひとつです。門松やしめ飾り、鏡餅を飾るのは神様を歓迎するための準備なのです。「お」をつけて、丁寧に「お正月」というのも特別な気持ちの表れなのですね。
その他、お正月の風物として、校長先生が披露してくださった獅子舞をはじめ、お年玉・年賀状・書き初め・初夢・初詣・羽子板・祝い箸・福袋・年賀状などがあり、それぞれに大事にしたい意味が含まれています。
また、年が明けてから初めて会う人に言う「明けましておめでとうございます」の挨拶には、無事に年を越し、年神様をお迎えできた慶びと感謝の気持ちが込められています。
「明ける」は、前の状態が終わり、新しい状態になること。「おめでとう」は、この場合神様を迎えることに成功したことを祝う言葉です。
お正月に皆が口にする「明けましておめでとうございます」には、このような意味が含まれているのですね。
お正月に使われる言葉のそれぞれの意味を捉えていくと、今までとは違ったお正月が見えより深く日本の文化を理解できるのではないでしょうか。
一月は、陰暦の睦月(むつき)。新しい年を迎え家族や親戚が仲むつましくする月です。
お正月の言葉を、一家団らんの話題にしてもらえれば嬉しいです。