『回転木馬』
柴田よしき・著
祥伝社 (2007/3/13)
はじめは、女探偵の下澤唯が嫌いでした。
読み進めていくうちに、少しずつ理解できました。
☆三つという作品でしょうか。
本の装丁が好きです。
前作に『観覧車』があるらしい。最寄りの図書館に蔵書がないのです。
取り寄せしてまで読みたいとは思いません。
内容(「BOOK」データベースより)
謎の失踪を遂げた夫・貴之のあとを継ぎ、探偵となった下澤唯。
十年の月日を経て偶然彼を目撃した唯は、佐渡出身の渋川さわ子という関係者がいたことを突き止めた。
だが、さわ子はすでに死去し、貴之はさわ子の娘・雪と一緒にいるらしいことだけ判明した。
夫は唯を本当に裏切っているのか?
細い糸をたぐり追跡を続ける唯は、さわ子の友人だった佐野明子のもとを訪れた。
彼女はさわ子から、死の間際に雪と貴之のことを記した手紙を預かっていたのだ。
明子も死の床についていたが、唯の事情を知った彼女から、手紙の内容を明かされる。
どうやら貴之と雪は、人に知られてはならない事情を抱えているらしい。
失踪前日に起きたホームレスの不審死と関係が?
手紙を手がかりに、信州・蓼科へ向かった唯。
だがそこには、貴之の目元を残す美少女―小松崎ゆいが待っていた…。
『輝跡』
柴田よしき・著
講談社 (2010/9/29)
切ないけれど、一生懸命さが伝わる本です。
野球に興味がない私でも、それなりに(選手を支える女性たちからの視点)楽しめました。
まーさんの追っかけをしていた頃を懐かしく思う本でした。
◇内容(「BOOK」データベースより)◇
野球の才能に恵まれ、中学生で「怪物」と呼ばれた北澤宏太。
家庭の事情で一度はあきらめた夢を追い、プロ野球選手になった彼を取り巻く女たち。
故郷の元恋人、妻となった女子アナ、ファン、愛人…。
女性の視点からプロ野球を描く切なさあふれる物語。
2010年発行なので、まだこの単行本は健在です。
『ガールズ・ストーリー おいち不思議がたり』
あさのあつこ・著
PHP研究所 (2009/12/3)
単行本では『ガールズストーリー』副題が『おいち不思議がたり』になっています。
文庫になった時にガールズ・ストーリーが消えて『おいち不思議がたり』に変わっています。
もちろん単行本で読みました。
以前、先に続編の『桜舞う』を読んでいました。
図書館で、本を見かけることがなくて、ようやく出合えました。
人気ものさんでしょうか?
◇内容紹介◇
江戸を舞台に紡ぎ出した青春「時代」ミステリー。
主人公のおいちは16歳の娘ざかり。
江戸深川の菖蒲長屋で医師である
父・松庵の仕事を手伝い、忙しい日々を送っていた。
いつか父のように人の命を救える立場になり、自分の足で人生を切り拓いていきたいとの思いを胸に秘めて。
おいちが他の娘と違うのは、この世に思いを残して死んでいった人の姿が見えること。
この不思議な力を誰かのために生かせたら、と願うおいちの夢に、必死の形相で助けを求める女が現れる。
「助けて、誰か助けて……」。
あれは誰? どうして見えたの?
おいちのなかで様々な疑問が渦巻く。
そんなおいちのもとに、伯母が縁談を携えてやって来る。
その相手とは果たして……。
あさのあつこさんの描く江戸ものは、面白いです。
昨夜は、夜更けまで時間を忘れて読み進めました。
「為すべきことを精一杯為す」
それが生きるってことなのでしょうね。
『求愛』
柴田よしき・著
徳間書店 (2006/09)
柴田よしきさんばかり読んでいる昨今。
年代順に読まずに、図書館にある本を手当たり次第に借りているので、ハズレもあるのかも。
コレ、翻訳家が私立探偵になる経緯があまりにも可笑し過ぎる。
出だしの事件は分かるけれど、それ以後は興醒めしてしまいました。
内容(「BOOK」データベースより)
自殺したと思っていた親友から届いた、一枚の絵葉書。
雨で滲んだ文字が語る、予期せぬ悲劇…。
フリーランスの翻訳者・弘美は、親友の死の真相をつきとめたことをきっかけに、探偵事務所の調査員となる。
自殺願望の女子中学生、
浮気疑惑のエリート医師夫人、
砂場に生ゴミを埋める主婦…、
ささやかな毎日を懸命に生きる女たちと関わって、弘美自身が掴んだ人生の真実とは…!?
この単行本も絶版です。
文庫本はありました。文庫本の表紙の方が珍しくこの本に合っている気がしました。
『窓際の死神(アンクー)』
柴田よしき・著
双葉社 (2004/12)
装丁は好きな雰囲気
◇内容紹介◇
「死」を想ったこと、ありますか?
目の前に現れた、黄泉の国への使者。
死と向き合ったとき、生きることの実感と歓びを知るのかもしれない。
おとぎばなし(おむすびころりん・したきりすずめ)をモチーフに描く寓話的ミステリー。
死神らしくない・・・それでいて飄々とやってくる死神。
この本、単行本も文庫本も絶版になっています。
↑捉えどころがないからかしら?
『朝顔はまだ咲かない―小夏と秋の絵日記』
柴田よしき・著
東京創元社 (2007/08)
内容(「BOOK」データベースより)
高校一年のときから、ひきこもりとなったあたし、鏡田小夏。
銀座でお店をやっているママと二人暮し。
ネット通販による買い物に家計の管理など、それなりに家では役に立ってはいる。
あたしを訪ねてくるのは、親友の秋だけ。
秋は、奔放なイマドキの女の子。
今日も、恋の一部始終を報告にやってくる。
そう、ひきこもりのあたしにだって、恋にも将来についても悩みはある。
そんな二人の女の子が遭遇した、七つの出来事を描く青春ミステリ。
引き籠っている私に優しい物語でした。
ちょっぴり心が優しく軽くなる本です。
この本も単行本は既に絶版です。
文庫本になってしまっています。
今まで読んだ柴田作品の中では、テンポが軽快です。
『水底の森』
柴田よしき 著
集英社 (2004/2/26)
長編を読みたくて、分厚い本を見つけて、題名に惹かれて借りました。
内容(「BOOK」データベースより)
「もう森へなんか行かない」シャンソンがエンドレスで鳴り響くアパートの一室で、顔を潰された男の死体が発見された。
部屋の借主である高見健児と風子の夫婦は行方不明。
翌々日、高見健児の絞殺死体が見つかるが、風子は依然姿を消したまま。
刑事・遠野要は、風子の過去を追ううちに、忘れ得ぬ出来事の相手が風子であると気づき、烈しく風子を求め…。
時間と距離を超え、繋がる謎。
愛とは何か、人間性とは何かを真摯に問い掛ける、長編ミステリ。
不幸を呼び込んでしまう人間が主人公。
自由になりたいと願いつつも、周囲を巻き込んで、柵に翻弄されていく。
この物語、嫌いです。
巻き込まれた友人が最後に上を向いて終わったところは、せめてもの救いでした。
『貴船菊の白』
柴田よしき 著
実業之日本社 (2000/03)
貴船菊・・・秋明菊。
この単行本も、既に絶版になっている模様です。
祥伝社文庫では、この貴船菊の原種が普通の秋明菊の装丁に変わっています。
ちょっと、違うでしょ!!
内容紹介
<亡き妻との約束の地にて・・・/京都の四季を彩る七つの切ないミステリー>
秋になったら、いつかあなたが話してくれた、京都の紅葉を見に連れて行って――
亡き妻が語ったその地は刑事になって初めての事件で、犯人に自殺された因縁の場所だった。
刑事を辞めた男が十五年ぶりに訪れたとき、そこに手向けられていた貴船菊の花束。
白く小さな花は、思いもよらぬ真相を男に告げる……。
美しい京都を舞台に、胸に迫る七つの傑作ミステリー。
京都が舞台。
紅葉の天麩羅が登場します。
食べてみたいです。
京都を感じながら読み進めました。
懐かしい今出川通りが頻繁に登場します。
この短編集の中では、『幸せの方角』が好きです。
最近の図書館の本は、本を保護するためにラミネートコートされています。
すると長方形の本が斜めに流れて、菱形になってしまいます。
本が、ちょっぴり可哀そうな気分になります。
『桜さがし』
柴田よしき著
集英社(2000/5/26)
数日前、ファルコンさんが柴田よしきさんの本を紹介していました。
そうだ!!『激流』を読んで、気に入ったので、柴田よしきさんの本を読もうと思い立ちました。
早速、図書館にネット予約しました。
この単行本は、今では、文庫化され、絶版状態です。
文庫が持て囃される世の中。
本は、ハードカバーの単行本でなければ、読んだ気分になれません。
内容(「BOOK」データベースより)
別れて10年たっても陽介を想う綾。
司法浪人生の歌義を捨て別の男の婚約指輪を受けたまり恵。
中学の同級生だった4人の心模様をめぐるように、古都京都のさまざまな風物を彩りに展開する事件の数々。
甘酸っぱくもひたむきな恋の行方と、青春からの飛翔!
ちょっとミステリなせつない青春小説。
恩師で推理作家となった浅間寺龍之介の推理が冴える!?
短編集なのですが、どれもキーワードがあり、登場人物たちがそれに絡んできます。
読後にほんのりとした爽やかな気分になりました。
『桜さがし』は、桜の花がアリバイを実証します。
柴田よしきさんって、男性だと思っていたのですが、女性のようです?
『激流』柴田よしき・著 徳間書店
ドラマは少し前に終わりました。
ドラマが落ち着くまで、図書館の本は、すべて貸し出し中。
予約がたくさん入っていました。
わたしは、単行本を借りたのですが、ドラマが終わったので、単行本には少しの空きができました。
この単行本は、いまは絶版になっています。
文庫本のほうが人気で、今でも予約人数がカウントされています。
そういえば、中学生たちは、文庫本好きでした。
軽いし、標準服のポケットに入るからだとか・・・
わたしは、文庫本だと、本を読んだ気がしません。
それで、単行本を借りました。
内容(「BOOK」データベースより)
京都。修学旅行でグループ行動をしている、東京から来た七名の中学三年生。
知恩院に向かうバスで、その中の一人の女生徒、小野寺冬葉が失踪し、消息を絶った―。
二十年後。三十五歳となり、それぞれの毎日を懸命に生きるグループのメンバーに、過去の亡霊が甦る。
「わたしを憶えていますか?」
突然、送られてきた冬葉からのメール。
運命に導かれて再会した同級生たち。彼らに次々と降りかかる不可解な事件。
冬葉は生きているのか?そして、彼女の送るメッセージの意味とは…?「今」を生きるすべての人に贈る、渾身のサスペンスミステリー。
ドラマを観たのは、偶然でした。
テレビをつけていたら、はじまったのです。
京都という言葉から、毎回、ドラマを観るようになりました。
とても面白く、毎回録画して、楽しみしていたドラマでした。
ドラマを先に観たので、本を読むと、登場人物がドラマの顔ぶれになりました。
登場人物たちもよく合っていました。
本の筋は、ドラマと少し違ったけれど、また、面白く読めました。
◆そして、昨夜、久しぶりに中学時代の同窓会(学年会)のお知らせの電話が入りました。◆
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