LAN工事のABC-015(試験2)

LANケーブルの試験は厳密には、
ケーブルの成端試験
ケーブル本体の試験
の2つに分類されます、LANケーブルは単純な電線ではないので
ケーブル本体の性能試験も必要となります。
※LANで使用する周波数帯は高く、この伝送のために様々な工夫が
されており、見かけは細いケーブルだが内部の構造は単純ではない。

市販されているテスターで3000円から10万円までの製品は、ケーブルの成端試験
のみで、ケーブル本体の試験は出来ません。
Cat.XXで表示されるケーブルの性能試験は、このクラスでは計測不能です。
※ケーブルそのものの性能も含めての検査は100万円以上の測定器が必要となります。

このクラスではいわゆる直流抵抗の測定による導通試験のみです。
安価なタイプ、この抵抗値の有無のみで合否の判定をおこなうので、芯線の配置ミス
は検出してくれません。これは結構重要な問題です、性能を維持するために、芯線は
よってありますが、この配置を間違えると性能は維持できず、通信速度が低下、または
エラーで通信が出来なくなります。配置は目視、それもルーペなどに頼ることになります
が、橙と茶の白との混合は見分けにくく注意が必要となります。

色配置の間違いはペア割れ、SPLITなどと呼ばれ、現場加工の失敗のTOPです、このエラー
を検出出来るテスターは最低でも1万円以上します。
数千円のテスターでは、この重要な検出が出来ません、最初の購入は、この検出が可能
な製品を選ぶ事を強くすすめます。


わかお かずまさ
VegaSystems


#LAN_PRO

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LAN工事のABC-014(試験1)

LANケーブルの試験は、それが現場加工(自作)なら必須です。
既製品のパッチケーブルであれば、ほぼ信用出来ますが、不安な場合には試験
してみます。

試験方法は様々です。
まず自作の場合、加工後にルーペを用いての試験が有効です。
プラグ部分の3箇所を見ます、倍率は10倍程度で十分です。
※スマホの拡大でも可能ですが光学ルーペがベストです。

まず、プラグボディ内の色配列を見ます。
T-568AとT-568Bは色配列が異なりますが、どちらも純色(白が混じらない)は
隣り合わせにならないとの原則があります。
それと、どちらも4-5-7-8の色は同じです。

次にプラグの先端を見ます金属ピンが刺さっている芯線の断面を見ます。
この断面が見えない、または他と比べると不鮮明な場合、これは芯線の差し込み
が先端まで達していない証拠です。
これは導通はOkでも、その後半断線の恐れが高くなります。

最後に金属ピン8本の接触面がすべて同じ高さであり表面に傷が無いかを見ます。
同時に金属ピンの仕切りになっているスリット部分に変形が無いかも調べます。
※この検査での異常はカシメ工具の不良の恐れがあります

これが目視による検査です、簡易型の導通テスターでは判定出来ない部分が
この方法でチェックが出来ます。


わかお かずまさ
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