8月
19日,
2014年
槍ヶ岳の沢遭難
槍ヶ岳にアタックするには新穂高温泉からのルートが岐阜県側からは良く使われる。
新穂高温泉には駐車場があり、ここからロープウェイもあるので西穂高方面にはここがベース。
槍ヶ岳にはここから林道歩きをして小屋泊でアタックする。
今回の事故は滝合避難小屋付近での渡渉で流されたと思われる。
※新聞記事では小屋の下流にマークがあるが正確には不明。
地形図を見れば一目瞭然であるが、ここは沢の合流地点、それも急峻な谷からの
雨水が一気に集まっている、槍ヶ岳を目指すならどうしてもここを渡渉せねばならない。
往路ではさほどの水は無かったと思われるが、復路では川幅10mと記事にはあった。
これが事実なら(実際はもっと狭いはず)100%渡渉など不可能、膝を少し越えただけで激流を歩くのは至難の技、鮎釣りとはわけが違う。川底はゴロタ石で、それも水流で動く場合がある。ザイルを渡しとかザイルで繋がったとかの記事だが、夫だけ渡渉したとあるので全員が結束してはいなかったと思う。ザイルで渡渉するなら、ハーネスとカラビナ、無ければテープでの簡易ハーネスでもするべきで、この天候でアタックするなら必須アイテムと思うが、その用意は無かったようである。
帰路を急いだようであるが、かけがえの無い奥さんを亡くし、他のパーティの二人も巻き添えにしてしまった。酷い言い方だが、あまりに山を甘く見、その報いを受けたと言われても仕方がないと思う。
昨年の今頃、北海道の幌尻岳をアタックしたが、この時も毎日午後になると雨が降った、大した雨量では無かったが、たちまち沢が増水した事を記憶している。
幸い飛石と丸太橋でかろうじて渡渉したが、もう少しでくるぶしまでは濡れる状態と思う。
今回の様に雨が降り続いていると山肌の吸水力は目一杯となっているので、少しの雨でたちまち増水する、さらに雪解け水も加算される恐ろしい状態であった。
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