5月
21日,
2008年
ケーブルプラグの先端に注意
ネットワークに接続出来ないとのクレームです。
電話で応対し、対処を指示するうちに、原因は
ケーブルであることが判明したのですがそのケ
ーブルは敷設工事の都合で簡単には交換できな
いとのことです。
やむなく配線交換の準備をして現地に伺い、早
速調査に入りました。
CABLEテスターで調べると3と4番がオープン
どうも断線している模様。
何処で断線しているのかと思い、ケーブルの露
出部分を調べたのですが、異常のある個所は見
当たりません。
フリーアクセスの中での断線は工事や移動でも
ない限り考えられません。
「とりあえず交換するか」と思いつつも、自社
工事なので、まさかと思いながらもプラグの先
端のケーブルを確認しますが※1、これも異常
ありません。
今、一度と思いテスターにプラグを差し込むと、
挿入時にやや抵抗があります。
「おや」と思い再度先端のスリットを見ると、
3と4番の所のスリットが変形しています。
原因はここでした。
ここでのユーザはノートPCを使っていて、頻繁
に着脱をされるとの事、外されたプラグの先端
に何かの障害(大抵は重量物の下敷き)が加わ
りスリットが変形したのです。
プラグとジャック(本体)の噛合は、細いジャ
ック側の金属ピンがスリットの間の金属片に接
触することで成立しています、スリットが変形
すれば導通不良の恐れが高くなります。
早速、プラグを交換し修理は終わりましたが、
些細な事ながら教訓を残してくれました。
電話やデスクトップなら着脱は殆んどありませ
んが、ノートPCでは着脱が頻繁になる場合があ
ります。
セキュリティの問題で無線から有線にネットワ
ークを変更する企業も増えています、さらに最
近では、ギガビットに移行し、8本全部の配線
を使っています※2
UTPプラグは頻繁な着脱にはむいていません、
もし着脱をされるなら面倒でもダストキャップ
をするように心がけましょう、そして通信不良
時には上記の部分のチェックをお忘れなく。
※1ケーブルを現地加工する場合、プラグの加
工に失敗する場合があります。
この場合は大抵ケーブルのより戻し時の成形不
良です、不揃いで金属片にケーブルが十分達し
ておらず、経年変化や根元を引っ張ったりする
と導通不良となる、この場合は先端から芯線の
断面がきれいに見えているか否かで簡単な判定
が出来る。
※2100BASE-TXまでは8本の芯線のうち、4
本(1-2/3-6)しか使用していないが、1000B
ASEからは8本全部を使用して通信している。
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