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国境の町・ベエルシェバ

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創世記46章1〜6節


1,イスラエルは、彼に属するものすべてと一緒に旅立った。そしてベエル・シェバに来たとき、父イサクの神にいけにえを献げた。
2,神は、夜の幻の中でイスラエルに「ヤコブよ、ヤコブよ」と語りかけられた。彼は答えた。「はい、ここにおります。」
3,すると神は仰せられた。「わたしは神、あなたの父の神である。エジプトに下ることを恐れるな。わたしはそこで、あなたを大いなる国民とする。
4,このわたしが、あなたとともにエジプトに下り、また、このわたしが必ずあなたを再び連れ上る。そしてヨセフが、その手であなたの目を閉じてくれるだろう。」
5,ヤコブはベエル・シェバを出発した。イスラエルの息子たちは、ヤコブを乗せるためにファラオが送った車に、父ヤコブと自分の子どもたちや妻たちを乗せた。
6,そして、家畜とカナンの地で得た財産を携えて、ヤコブとそのすべての子孫は、一緒にエジプトにやって来た。



このときのヤコブにとりベエルシェバは、

人生を画するする重大な意味を持っていた。


⑴歴史の転換点となった地。


70人程のヤコブ一家は

約束の地を出てエジプトに向かおうとしています。


そのエジプトでは400年間を過ごすことになりますが

彼らはその地で人口2百万人を超える一大民族に成長します。


つまり1部族が1民族に脱皮するのがエジプトであり

そこへ至る国境の町がベエルシェバなのです。


ヤコブ一家とっても人類全体の歴史にとっても転換点となるその瞬間、

神は「ヤコブ、ヤコブ」と2回も名を呼んで語っておられます。




⑵恐れを克服した地。


ヤコブにとってエジプト行きは、

心の整理がつかないままの葛藤を覚えたものでした。


そんな彼に「恐れるな」と神は語られましたが、

彼の恐れにはどのような理由があったでしょうか。


130歳という高齢は新しい環境と気候、仕事を恐れた。

アブラハム契約継承者としての神の使命に合致しているかの不安。

エジプト文化の中で民族的アイデンティティーを失って同化してしまうのではないかとの懸念があったことでしょう。

エジプトでの生活が困難であるとの預言から将来への不安。


「あなたの子孫は、自分たちのものでない国で寄留者となり、

彼らは奴隷として400年の間、苦しめられよう」(創世記16章13節)



約束の地を離れて祝福があるだろうかとの不安。



かつても飢饉の時にアブラハムが、

イサクが約束の地を離れ失敗をしています。

イサク自身もパダンアラムへ逃れたことがありました。


これらは自分の都合による移動であり、

神からの許しを得ずに他国行ったときには痛い目に遭ってきたのです。



⑶神の語りかけによる決断の地。

夜の幻の中で神はヤコブに直接語りかけています。

これで6回目の顕現となります。


①アブラハム契約を結んだ神である。


②恐れなくても良い。

それが神の御心であり一大民族とさせる。


③神自身がヤコブと共にいる。


④ヨセフに見守られ天寿を平安の内に全うする。


これらの神の言葉があったゆえにヤコブは決心ができ

旅立ちを完成させた。

ベエルシェバは国境(境界線)の町であった。

私たちが人生の岐路に立つ時、

決断力はどこから生まれるだろうか。

それは神の言葉に親しみ、その御心を確信するところから生まれてくる。

日々聖書を読み
祈りながら導きを仰ぐ時に

神の御旨が徐々に分かるものである。

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