学力よりも重要な能力
9月
9日
非認知能力というのものがあるらしい。
読んで字のごとく、客観的数値(点数や指標など)で測るのが困難な能力のこと。
例えば自己管理が挙げられる。
目の前にドーナツがある。朝から白砂糖を食べる弊害と食べる衝動とを比べてどちらを選ぶのか。
何となしにTVの前に陣とって数時間を過ごすのか、読書にその時間を費やすのか。
これらは他者に評価されないことであっても、自らを律する能力に違いない。
非認知能力にはその他にも、意欲、忍耐力、状況を把握する「メタ認知ストラテジー」、リーダーシップと社会性、回復力と対処能力、創造性、好奇心などがある。
ダックスワース准教授という人が、成功者に共通する非認知能力があることを突き止めたという。
それは、「やり抜く力」。
「遠いゴールに向かって、興味を失わず、努力し続ける力」。
状況がどうであっても、やり抜く力の強いことが成功のカギとなっているという研究結果を発表した。
そしてIQとやり抜く力には相関関係のないことも証明した。
かえってIQが高いとその才能に溺れてしまうこともある。
学校を卒業すれば点数以上の能力が圧倒的に重要であるのを私たちは経験してきた。
う~ん、IQは先天的なものであろうが、やり抜く力というのは訓練して身に着けるものであるとしたら、この調査結果は福音ということになる。
家庭や学校で身に着け、鍛えられたら「健康や幸福感など多岐にわたる効果を発揮する」という。
さらにある研究では4つの基本的なしつけ(嘘をつかない、他者を親切にする、ルールを守る、勉強に励む)を親から教わった人は、全く教わらなかった人と比べて年収が84万円も高い結果となっている。
勤勉という非認知能力がここにも作用している。
知識よりも、この種の能力を我が子に身に着けさせたいと日ごろ考えている。
わが身を振り返って学生時代、何ら身についていない自分自身だったから(汗)。
今からでも間に合うとしたら、わが身の後姿を見せてやりたいものだ。