「生きるのに必死だから」
12月
8日
昭和の銀幕の大スター、高倉健が召された。
個人的には「幸せの黄色いハンカチ」で見た彼が
私の映画上での最初で最後のときであったと記憶している。
任侠ものから一般的な映画世界に方向転換した際の代表作が
「八甲田山」であるとされる。
映画史上最も過酷なロケであったと言われている。
厳冬の吹雪の中を、数時間連続のロケが敢行され
意識が飛んでしまう人も起こされたとか。。
高倉健は、耐えに耐え続けて、その吹雪の最中にも姿勢を崩さず、
その圧倒的な存在感が他の俳優の模範となり、励みにもなったという。
「健さん、あなたはどうしてそんなに強いのか」
ロケが終了してくつろいだ酒場で監督が聞いた。
その時の高倉健の応えがまた良い。
「生きるのに必死だからですよ。」