大艱難時代の中間期②
9月
1日
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「大艱難時代の中間期②」
マタイ24章15~28節 黙示録13章1~18節
~マタイ福音書連続講解説教82~
7年間の大艱難時代の中間は、一大変革期である。
オリーブ山での主イエスの預言には、
ダニエル9:27が成就したときを合図として
ユダヤ人に「山」に逃げるように勧めている。
「預言者ダニエルによって語られた
あの『荒らす憎むべき者』が、聖なる所に立つのを見たのならば、
そのときには、ユダヤにいる人々は山へ逃げなさい。」
(マタイ24:15)
その山とは、東のヨルダンにあるぺトラという断崖の続く岩山である。
反キリストがいよいよ本性をむき出しにしてユダヤ人抹殺を計り、
激しい迫害が始まる。
迫害がそのまま続けば一人として生き残るユダヤ人はいないのであるが、
そこにも神の統制があって、反キリスト軍勢のままにはことは進んでいかない。
その神による統制の一つは、
「二つの翼」(黙示録12:14)によってぺトラまで逃げ延びること。
さらにもう一つは、「選ばれた者のためにその日数は少なくされる」(マタイ24:22)
と主は言われたが、それは具体的には
「一時と二時と半時の間」(黙示録12:14)
すなわち3年半の間という制限されたときであること。
『荒らす憎むべき者』がエルサレムの神殿に据えられる事が、
反キリストがイスラエルと交わした安全保障条約の破棄であり、
これをもって艱難期の後半が始まるのである。
反キリストがそのような行動に至った理由がある。
天においてある異変が起こり(黙示録12章)、
それゆえに反キリストの暗躍が始まると教えるのである。
その異変とは、
天使長ミカエルの軍勢とサタンの軍勢とが天において戦いを交え、
敗北したサタンは天から追い出されて、地上に投げ落とされる。
そのとき、地に落ちたサタンは自らのいのちが短いことを知るに至る。
つまり、主イエスの地上再臨が間近であるのを悟り、
これを阻止するために躍起とならざるを得ないのである。
そこで主の再臨の前提条件を破壊しようとする。
前提条件とは、ユダヤ人の民族的な救いのことである。
彼らが長年拒否してきた主イエスこそがメシアであることを信じて、
主の名を求めるときが主の再臨の時となる。
これを阻止するために、ユダヤ人への福音宣教への妨害と攻撃、
さらにはユダヤ人抹殺のためのあらゆる迫害が起こるのである。
史上ユダヤ人撲滅運動は繰り返されてきた。
そこにはサタン的な意図が働いていることを
霊の目で我々は見抜かなくてはならないであろう。
ぺトラという自然の要害で守られるユダヤ人であるが、
サタンは攻撃の手を緩めようとしない。
そこで次の黙示録13章に入ると、
どのように迫害がエスカレートしていくのかが記されることになる。
1.海からの獣による攻撃~反キリスト(13:1~10)
2.地からの獣による攻撃~偽預言者(13:11~18)
悪魔・サタンとその手下どもの悪霊は、実在の霊的な存在である。
信者を惑わして神から遠ざけ、神の人類救済明確を打ち壊そうと躍起になる。
だが、その攻撃自体でさえも神の許容される範囲があり、
神の守りがあるのである。
私たちはいたずらに悪の存在やその攻撃を恐れる必要はない。
主イエスはすでに勝利してくださった。
そして私たちの勝利を約束してくださっているのだから。
「9 堅く信仰に立って、この悪魔に立ち向かいなさい。ご承知のように、
世にあるあなたがたの兄弟である人々は同じ苦しみを通って来たのです。
10 あらゆる恵みに満ちた神、すなわち、あなたがたをキリストにあって
その永遠の栄光の中に招き入れてくださった神ご自身が、
あなたがたをしばらくの苦しみのあとで完全にし、
堅く立たせ、強くし、不動の者としてくださいます。
11 どうか、神のご支配が世々限りなくありますように。
アーメン。」
(1ペテロ 5:9-11)