この時期のフライトは楽しい。 夜の8時を回っても外は明るく、シアトル上空から街の様子が良く見える。 シアトル空港の離陸滑走路は北に向いている。 そこで目的地に関わらずにしばらくは北へ針路が向けられる。 カリフォルニアへ向かう時には、 シアトル・ダウンタウンの南に差し掛かった頃、針路を西にとるのがいつものパターン。 ウエスト・シアトルへの橋の上空辺りを90度ほどの角度で旋回する。 そしてアルカイビーチを舐めるように左手に見ながら ピュジェットサウンド湾を太平洋へ向けて突っ切るのである。 その辺りで、壮麗なレニア山と満月とのコラボレーションに遭遇。 夕陽のオレンジ色に外の世界は染まり尽くされている。 やがて機首を再び90度旋回させて 針路は南に向けられる。 数十分後にはポートランド・ダウンタウンの上空に達するはずであるが この日はすでに夜の帳がすっかりと降りていた。 稜線クッキリのレニア山とポートランドは 夏至に近づく来月のフライト時に期待したい。