ニューヨーク鉄道事情
9月
30日
ニューワーク(Newark)到着が午後11時40分。
そこから宿舎のあるブルクッリンまでどうやって行くかが懸案であった。
かつてバスでマンハッタンまでいったことがあるが、そこから先の地下鉄はきっと12時を過ぎた深夜には運行してないのでは?と言う恐れ。
最速の公共交通機関はアームトラック(無人電車)かもしれない、根拠はないが、空港出口で待ち構えているタクシー客引きにはうんざりなので、彼らに会わずとも済む方法を選ぶ。
タクシーでは$80ほどであるが、
一人旅であるならそれくらい節約して見せようぞ、
ホトトギス。
そのリスクは2時間の超過出費となってしまうことになった( ̄▽ ̄)
アームトラックを2回も乗り換えないと、マンハッタンまで伸びているニュージャージー鉄道駅まで辿り着けなかった。
最初の待ち時間は15分、2回目は何と25分ほど!
通常運転では無いらしく、乗客は駅員にいつもとは異なる乗車口や電車の行き先になってる理由を矢のように詰問攻めにしていた。
ニュージャージー鉄道で終点のマンハッタンに近づいた頃、キップ改の乗務員に聞いて見た。
「こんな時間では、地下動いていないでしょ?」
すでに午前1時を回っている。
「大丈夫だよ。地下鉄は24時間営業だ。ニューヨークは眠らないんだ。
ホラ、彼女が New York never sleep という曲を歌ってくれるよ。」
そう言って近くにいた30代ほどのお姉さんに振って見せた。
50程と思しきその黒人乗務員の陽気さに、それまで私の中で張り詰めていた緊張が一気にほぐれて行くのが分かる。
それがニュヨーカーの典型なのか?
地下鉄ホームでAラインを待つ。
数駅乗ってからFラインに乗り換えねばならない。
待ち時間だけで45分も取られる。
案内板通りのホームに立ったものの、あまりに遅い列車到着を不信に思い再びホームにある案内板を見上げれば「Late Night A is Not Here」(深夜のAラインはここではない)との非情な文字があるではないか!!
そんなこんなで午前2時半を過ぎてから、ブルクッリンの町を数ブロック歩くこととなった。
バックパックを背負いながら、二つのスーツケースを転がして、人けの無い退廃した真っ暗な路地を歩くのも迫力があった。
暴漢が出てきたらどちらのスーツケースを投げつけようか、なんて護身用のシュミレーションを頭の中で繰り返したりする。
ホテル玄関ではフロントに人がいなくて5分ほど待たされたりして、結局部屋に辿り着いたのは午前の3時となっていた。
深夜のニューヨーク行は、空港から地下鉄が繋がっているラガーリヤ空港か、ケネディ空港の利用がお勧めである。