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現在 小中高教員が不足  Vol.050

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文部科学省の2021年4月時点の調査によると、小中高教員が全国で2558人(福井県で14人)不足している。

私が知っている学校でも講師の先生も見つからず、定員より少なくて他の先生方でカバーしていることを知っている。

10年以上前だと、講師の先生を何とか見つけることができたのですが、最近ではそれも見つからない。

これは、若い人たちが学校の先生になろうとしないからです。
教員の職業はブラック企業の仕事と捉えられています。

現に、部活動や教材研究、生徒指導や文書処理などで残業があります。
企業では相当分の残業手当が頂けますが、
(ブラック企業ではサービス残業だとか残業時間がとてつもなく多い。)
先生には残業手当はなく、給与の中に残業手当として4%調整手当が付いているだけです。


教職員も働き方改革と言われ、会社のタイムカードのように、勤務時間を記録。
月80時間以上になれば、管理職に呼ばれると同時に病院に行かされるようで、80時間を超えそうな人は時間の記録を調整する。

働き方改革は現場に任されているだけで、教育委員会等の協力は余りないように感じる。
ただ最近、一部の部活動で特別指導員が配置されるようになったのは1つ前進ではある。(本校では2人)


教員の仕事の量を昔と比べると、

パソコンや印刷機の進化によって、印刷物を作る作業はかなりの時間短縮になっている。
(昔の先生方は、プリントを作るのに大変な作業をされていた)

部活動の時間などは、昔に比べれば減少している。(1週間に休養日を取るように指導があるため)

ならば何の仕事が増えているか?

行事(中学生への情宣、地域との連携、大学との連携など)等が増えている。
行事の精選は、あまり行われていない。

家庭でのしつけと言われていたことを、学校で行わなければいけない。
それと同時に、保護者の対応への時間が大幅に増加している。
保護者がいろいろと学校や先生方へ要望やクレームを簡単に言ってくるようになっている。
そのため、昔はこんなことでは電話連絡がなかったことでも、保護者へ連絡をしている。
また、生徒への対応も、昔よりもより丁寧になっていると思う。

昔は、子どもが学校で先生に殴られたとしても、自分が悪いときは親には言わなかったし、そのことを知ったとしても学校には連絡しなかった。
<体罰は今も昔も許されてはいないことです。>

最近、GIGA SCHOOL構想で、コンピュータを利用した授業が求められ、
若い先生方はハードルが低いですが、年配の先生方はマスターするのにかなりの時間がかかっている。

いろいろと書きましたが、
昔と考えると仕事量は少しは増えているとは感じます。
しかし、私は時間自体はそれほど変わっていないと感じています。

何が変わったかというと、
社会からの先生の立場が大きく変わったことだと思います。
昔、先生は社会(家庭)で尊敬される存在で、特別な職業とされていました。
しかし現在は、普通の職業になった感じです。

少子化で、どの会社でも若い人たちは少ないとは思いますが、
現在、学校現場では50歳以上の教員が多く、本校でも約4割が50歳以上です。

教育現場をワクワクするものにし、
多くの若い人たちが教員を目指せるような社会にしなければならないと思います。

国や県が今、この教育界の現状をしっかりと把握して、真剣に何か対応していかないと10年先の教育界は衰退してしまうと感じます。

教育がしっかりしていないと、国の発展はないと考えます。

皆さんも、この教育界の現状を理解して頂きたいと思います。

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 吉田 正人
 GCS認定コーチ
 2級キャリアコンサルティング技能士
 国家資格キャリアコンサルタント
 JCDA認定CDA

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