10月
14日,
2021年
「いちばん優しい事業承継の本」を読み進めながら(Day9)「後継者の育成(3)」
今日も昨日に続けて
「いちばん優しい事業承継の本」
を読み進めていきます。今日のテーマも
後継者の育成(3)
先日提示した下記の章立てのうち今日は、「2.承継の指名」に焦点を当てて行きます。
章立て
0.はじめに(既に投稿済み)
1.後継者育成に向けての準備(既に投稿済み)
2.承継の指名
3.後継者の教育
承継の指名
1.承継者を決める要素
後継者選定時には、「価値観の共有と心・技・体」の切り口で、後継者の「人となり」を見て決定していく。
(1)価値観の共有
①「会社運営の想いと方針」をどれくらい共有してくれるのか?を見極める。
②一方、価値観が全く同じ、ということはあり得ない。従って絶対に共有しなければならない「要」の部分を明確にして、その部分が共有できれば良しとする。「どこが譲れて、どこが譲れないのか?」をはっきりさせる。
③要の部分を擦り合わせるための、説明と説得の機会を必ず持つこと。
(2)心
経営者として相応しい心構えを持っているか?
①前向き:世間の荒波を乗り越えて目的に向かって「会社丸」という船をリードする船長さんには「前向き」は非常に重要。
②公平性:社員全員への目線
③自律性:自分で自分をどうコントロールできるか?
(3)技
「技」には実務の部分とそうでない実務以外の部分がある。経営者としては実務以外の以下、3つが大切である。
①コミュニケーションを中心とした「対人能力」
②会社の問題を見付け、それを解決していく「問題解決能力」
③会社の将来の方向性を従業員へ示す「方針策定能力」
(4)体
体が健康であること=健康管理
2.後継者の指名
(1)「価値観の共有と心・技・体」という要素をもとにチェックシートで判断する。
(2)チェックシートは「事実」に基づいた判断をすること。
(3)後継者の指名は即ち、現社長が第一線から退く、ということ。
つまり現社長は、自分のこれからの人生をどう過ごすのか?そのスタートの日でもある。従って自分自身の人生への青写真作成も忘れないように。
3.後継者候補を決めた後
(1)後継者を決めたらその人を「経営者」として育てること。
(2)後継者も欠点はある。今後はその時点での後継者に全てを要求しない。
(3)現経営者は、自分で決めた後継者を既存の集団から守り、采配を自由に振れるようにしてあげることが役目である。
ではまた明日!
「働くあなたを元気にする」プロコーチ、砂村よしお