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詩は元気です ☆ 齋藤純二

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ひとりニュースタイム!

スレッド
ニュースです

グラスの中で氷と氷がぶつかりㅤ透き通る音が素敵に響き
僕は波に乗ってㅤどこか遠くへ行ってしまった模様です
警察によるとㅤふと消息を立ってしまったのはㅤこれが初めてのことではなく
過去の行動から推測してㅤ僕の行きそうなところを探っているようです
早く発見して欲しい気持ちはㅤちょっぴりありますが
今はひとりを楽しんでいるということで
そっと見守るのも僕のためになると考えられます

では天気予報です
天気お兄さんㅤよろしくお願いします

はーい
天気お兄さんの僕です
今日は日中ㅤ綿あめの雲が降りてきて
甘い甘いおやつタイムが楽しめることでしょう
夜になると三日月さんのあごがとんがり過ぎて
釣り針になってしまいㅤ僕が釣れて笑っちゃうことでしょう
ではㅤお返します

ありがとうございましたㅤ天気お兄さん
ニュースに戻ります
ちょっとお待ちください
はいㅤはいㅤこちらですね
速報が入りました
重大なニュースです
只今ㅤ僕が発見された模様です
なんと
僕はソファに座ってサイダーを飲んでいたところㅤ発見されました
もう一度 繰り返します
僕はソファに座ってサイダーを飲んでいたところㅤ発見されました
どうやらくつろぎの旅に出ていた模様です
いやーㅤこんなハッピーなくつろぎがあるのですね
本日は予定を変更致しまして
僕が発見されたニュースをお送り致しました

ではㅤこのへんで本日は失礼致します
またㅤ明日
#詩

ワオ!と言っているユーザー

めだま

スレッド
なまたまごはきいろいめ
ぼくをみているみたいだけど
どこをみているのかわからない

こわいからしょうゆをかけた
そしたらくろいなみだになった
もっとこわくなって
むちゅうでかきまぜた

ぼくはおかあさんにおねがいした

あしたのあさごはんは
めだまやきにして

そういったぼくはもっとこわくなった

#詩

ワオ!と言っているユーザー

ひとりクレナイ

スレッド
図書館の帰り
夕暮れに染まる公園
スペシャルなクレナイ

ベンチに一枚の枯葉
僕を待っていたのだろうか

お待たせ

声を掛けても
返事もしてくれない

風が吹いて
もう一枚の枯葉が流れてくれば
ベンチの枯葉に寄り添い
カサカサと耳打ちをしていた

ふたりは次の風にのり
手を繋ぎ愛の巣に帰ってゆく

僕といえばひとりベンチ

寂しげな香ばしき秋が
鼻から全身に染み込んで

ひとりロマンチック
僕がはにかむクレナイ

#詩

ワオ!と言っているユーザー

ボブディランというの風

スレッド
答えは風が知っているだけさ

歌声は鳥瞰した落ち着きに満ちて
俺たちは意味わからなく風に吹かれ
何処かへ連れて行かれるわけなく
此処にいて冷える答えに襟を立て

答えは風が知っているだけさ

しゃがれた声は俺たちに教えたさ
正義は右だとか左だとかではなく
まずは間違いから目を逸らさずに
自分が悪党にならないことなのさ

答えは風が知っているだけさ

どれだけの弾丸が飛び交うのなら
俺たちは戦争が見えるのだろうか
何のために歩き続けるのだろうか
立ち止まると風の歌声が聞こえて

答えは風が知っているだけさ

#詩

ワオ!と言っているユーザー

詩を書いてみよう! 「比喩」編

スレッド
「詩ってよくわからないし、書ける気がしません」
そう言われることが多々あります。小学、中学生の時に詩を書く機会はある思いますが、どんなふうに書けばよいのだろう、なんて思ったことはないでしょうか。作文なら、何々があったと出来ごとを書いてそれについてこう思った、と書けばある程度は読める文になります。

では、詩は……。

『詩は元気です ☆ 』とブログを立ち上げている私としては、皆さまが詩を簡単に書けて楽しくなってほしいと思っています。これを読んだら誰でも詩が書けます、を目指して記事を綴っていきます。なんでもない日常が詩の世界で広がりますように。さあ、第一弾を行ってみましょう!

今回は「比喩」を中心とした書き方を説明します。

詩にはよく比喩が使われます。何かを描写する時に、ある共通点を見いだして他の物事を利用し、それを表現するのが比喩です。では、その比喩ってどんな効果があるのでしょう。
AのモノをAという言葉を使わずに表現する。

「りんご」、りんごという言葉を使わずに表現したらどうなるか………




『りんご』


寒さに色づいた君がいる

きょうは持久走大会だというのに
僕の気持ちはどこへ向かっているのだろう

できることなら君の横で走りたいけど
女子の後に男子が走るのだから仕方ない

だけどチャンスはある
君は走るのが苦手だから
僕が必死に走れば追いつくかもしれない

僕は走った
君に頑張れが言いたくて走った
ああ、苦しい
でも負けないぞ
絶対に追いついてやる

お腹をおさえながら走る君が見えてきた
僕は最後の力をふりしぼり走った

念願かなって君の横にたどり着く

声をかけようとすると
君の頬は薄紅に染め
汗にぬれ輝いていた

僕は君の頬をさわったこともないけど
そこは甘酸っぱい味がするに違いないと思った

そんなことを想像していたら
なにも言えずに君に背中を見せながら
ゴールへと最後の力をふりしぼり走った

情けなくて悔しくて

僕は走って走って走り続けた
君にいいところを見せたくて




今、即興で書いたのでツッコミ満載の詩ですが……
題目が「りんご」ということで、本文の全てが比喩となっています。題目を決めてしまい、今まであった経験などを題目の言葉を使わずに書いてみると面白いかもしれませんね。


ではもうひとつ例文を使って説明します。
ふたつの文を比較して、詩っぽく書く方法を説明します。



★ 詩っぽくない文



『仕事をサボって』


喫茶店の丸いテーブルには

ミルクの入ったコーヒー

申し訳ないが今日は仕事をサボろう

自分の時間はもうたっぷりある

カウンターの向こうで食器が
カチャカチャなっても気になりません

ジャズのBGMが最高じゃないか

もうネクタイはカバンにしまって

時間に追われる日々など忘れ

コーヒーをゆったりと満喫しよう

ん〜
このコーヒーは最高だね



まさに、サラリーマンが今日ぐらいは仕事をサボってしまおうかな。風邪を引いたということにして…。そんな状況の一コマを説明した文になっています。では。。。



☆詩っぽい文



『ないしょの平日』ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←いったい何が書かれているんだ、と想像させる。
ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ題名プラス本文で完成される。題名の文字を本文で使わㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤない。

まるいテーブルㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←まだなんだかわからない。想像させる。

雲をのせたカフェ・ラテㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←比喩を使う

窓の向こうはスーツがながれㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←サボることをなんとなく伝える

ごめんなさいを楽しむㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←同上

ゆったりとその雲は落ちてゆくㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←比喩を使う

カウンターの向こうでは食器がはずみㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←普段はマイナスイメージがこんな日はㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤプラスに

ジャズの音色が沁みてきてㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←いつも以上にBGMがしっかり聞こえてくる

ネクタイをカバンに詰め込みㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←サボることをそれとなく

いつもとちがう雲をㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←普段とはコーヒーの味も違う。比喩を使い

飲み干さないようにㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←時間を飲み干さないという、時間の具現化

僕はこの時を止めてみたㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ←シメ。理由。願望。いったいこのひとはなぜ、ㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤㅤ仕事を…(意味深)。


比喩と言葉にオブラートをかけ、はっきりとした状況を描かずにして、読者に想像してもらうように「モヤっと」表現しますと、なんとなく詩っぽくなりますよね。

ほんの一例ですが、どうでしょうか?
練習で「りんご」や 「みかん」などの題目で挑戦してみては……
ぜひ、楽しんで詩を書いてみてください!
#詩 #雑記

ワオ!と言っているユーザー

味噌ラーメンが食べたい

スレッド
どうしても味噌ラーメンが食べたかった
昼時のわりにはほとんど並ばないで
麺をすすることができそうだ

アスファルトからは熱気がむんむん
店に入ると冷房はそこそこ効いていて
汗が徐々にひくのを感じていた

少々お待ちください

そう言われスタッフの邪魔にならないよう
通路の端に佇む俺 並べられた漫画本から一冊抜き
グルメ紀行のストーリーで苦にならない待機時間

外でお待ちください

えっ なんでだよ
ひとり客が出れば直ぐに座れるし
外は蒸し風呂だし
おいおい 俺ってそんなに邪魔なのかよ
こんなに気を使って小さくなっているのに

ここは騒いではいけない
美味しい味噌ラーメンが待っているのだから
店の外に出て看板の横でひとり
俺 ラーメン待ちです
みたいな感じで突っ立っている
暑い 暑い 暑い
早く涼しいところで味噌ラーメンをすすりたい

仕方ない
この漫画の一話が終わる頃には店へ入れるだろう

漫画 外に持ち出さないでください

スタッフがわざわざ外に出てきて気分を悪くさせた
確かにそりゃそうだけれども それくらい いいじゃないか
味噌ラーメンを食べるためになんだか惨めな感じだ

そうきたか兄さん
もう ラーメンはいらないよ

俺は漫画本をそのスタッフに突きつけ
むんむん暑い商店街の人混みに消えた

食べたくないカレーライスを頬張っていた
あの味噌ラーメンは美味しいのに嫌な店だ
いや ひとりのスタッフと相性が悪いだけなのだ

けっきょく俺は意地も張れない男だった
日が傾きかけると
またラーメン屋の暖簾を潜っているのだから

さっきはあのラーメン屋には一生行かないぞ
なんて意気込んでいたけれども
俺の胃袋はやはりこのラーメン屋に握られているらしい

あちゃ まだあのスタッフがいる
惚けてすっと入ってしまえばいいさ
そうそう 俺は客なのだから

いらっしゃいませ
こちらのカウンターにどうぞ

なんだその笑顔
さっき漫画本を突きつけたことはなかったような空気感
接遇はけして悪くないじゃないか

昼時の俺はどれだけ感じの悪い男になっていたのか
腹が減ってイライラしていたのに違いない
反省 反省

さっきは済まなかったよ 兄さん

いえ 大丈夫ですよ
ちょっと待ってください……
ああ これでしたね

さっきの漫画本を持ってきてくれた
なんだよ めちゃくちゃ気の利くスタッフじゃないか
俺の完敗 しかもコールドゲーム



ありがとう

やっと俺も素直になれた気がした
これで煩わしさもなく味噌ラーメンが満喫できるぞ

味噌ラーメンをお願いします

へい 味噌一丁入りました

#詩

ワオ!と言っているユーザー

軸の穴

スレッド
もしもを考え
もしもに抑えられ
ここにいる僕
回って
そこには行けない

どうしてを考え
どうしてに抑えられ
ここにいる僕
回って
そこには行けない

だからを考え
だからに抑えられ
ここにいる僕
回って
そこには行けない

なんだを考え
なんだに抑えられ
ここにいる僕
回って
そこには行けない

#詩

ワオ!と言っているユーザー

自己偏愛

スレッド
強いネガティヴ思考
この世界では価値のない
マイナスへの道のり

成功への方向に進んでいても
失敗する自分を見ようとする
この心虜はいったい

コツコツ積み上げた努力
最後の最後で壊してしまう行為

目の前にある
崩れた残骸を見て落ち込むくせに
何度ㅤ繰り返してきたのだろう

哀れな自分をふと愛してしまう
麗しげを枯らせながら
私の中にいる怪物が
今も私の形成に加担する

人間はあらゆる厄介と共存する
私の場合ㅤ落ちて行く魅惑に誘われ
負のスパイラルを滑りながら
この道を生きてしまう

#詩

ワオ!と言っているユーザー

孤独の糧

スレッド
誰にでもひとりになった時
流れてくる音楽がある

それは楽しい曲ではなく
悲しげだったりする

でも
そこは自分に近づける場所

身知らずの風に揺れながら
生まれて来た温かさと
死ぬ冷たさを感じているような

響いてくる自分に自分が噎せながら
憧憬に潜り込んでゆく

家族や友のいない世界
やはりポカリと穴が空いてる

そこを塞ごうとする自分が現れ
孤独について語る

とても静かなところだ

寂しいけど怖くないところだ

此処は自分しかいないところだ

こころは最初からひとつなのにどうして
孤独を感じてしまうのだ

ひとりではなかった幸福があったから
孤独を感じてしまうのだ

そうやってひとは寄り添うために
孤独の音楽を聴くんだ

時としてひとは
始まりと終わりしかない世界に
癒されては社会へ戻ってみるものだ

#詩

ワオ!と言っているユーザー

青に白く

スレッド
駅前ではフェスティバル
いつぞやテレビで観たグループ
重なるハーモニーが空へ馴染んでゆく

こんなに溶け込む声
やはりプロの力は加減を知っている

刺激しつつ我々を雲にして
ぷかぷかと奏でる空に浮かせる

さて
自分はどうだろうか

出しゃばり過ぎてはいないだろうか
計算し過ぎてはないだろうか
考え過ぎてはいないだろうか

汚れなき原稿用紙に
自分をどれだけ馴染み加減しながら
夢を描いているだろうか

読者を浮かす詩作の術をもち
やわらかに綺麗に
澄んでいる空を創りたいものだ

きっと言葉を綴る楽しみが
その技を教えてくれるのだろう

青に白く
溶け込むハーモニーを聴きながら
自分も歌えるような気がして

#詩

ワオ!と言っているユーザー

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