窓の話8『断熱性その2』
12月
10日
岐阜県といっても平均気温は場所によって異なるが、暖房が必要な季節の気象庁による岐阜市における1日平均気温の月平均値の2000年より2006年までの7年間の平均は下記の如くである。1月4.3度、2月5.3度、3月8.3度、4月14.7度、11月12.7度、12月6.7度。
また断熱性能の比較を行うために、幅600ミリ、高さ1,200ミリのケースメント(縦すべり出し窓)15本と、幅1,800ミリ、高さ2,000ミリのスライドドア3本が取付けられているモデル住宅を仮定する。。また、室内の温度は暖房を行っている期間は一定で摂氏20度とし、暖房期間は11月から4月までと仮定する。
暖房を行っている期間の窓・パティオドアからの熱損失は下記のように算出される。
Q = K x A x (Tin – Tout) x H
Q: 熱損失 KWH
K: 窓・ドアの熱貫流率 KW/m2-deg. K
A: 窓・ドアの面積 m2
Tin: 室内温度 deg. K
Tout: 屋外温度 deg. K
H: 時間 hours
岐阜県が対象となる地域IVにおける国土交通省が定める次世代省エネルギー住宅における開口部の熱貫流率は4.65 watt/m2-deg.Kとなっているので、この数字を使って1月の熱損失量を計算すると、1,173KWHとなる。このようにして暖房期間の11月より4月までの月ごとの熱損失量を計算すると、年間熱損失量は4,944KWHとなる。在来の1枚ガラスアルミサッシュ(熱貫流率=6 watt/m2-deg.K)ではこのモデル住宅における窓・ドアからの熱損失は6,379 KWHになるため、1,435 KWHの省エネルギーが達成されたことになる。暖房をすべて電気でまかなったと仮定し、電気代が20円/KWHとすると、暖房のための光熱費が28,700円節約出来たことになる。また今流行の二酸化炭素排出量については、『Web時代の環境家計簿 http://www.carbonfree.jp/200/env_gifu.html 』によれば、岐阜県における電力1 KWHは二酸化炭素0.45 Kgに相当するので、645.75Kg削減したことになる。
これに対しアメリカの木製窓メーカーであるコルビー社の木製窓の場合、熱還流率は1.70 watt/m2-deg.Kであるため年間熱損失量は1,808KWHとなり、地域IVにおける国土交通省の定める次世代省エネルギー基準住宅よりも更に年間あたり62,720円の電気代の節約となる。更に二酸化炭素排出量は次世代省エネルギー基準住宅よりも1,411Kg削減される。
日本に比べアメリカは地球温暖化に熱心でないと思われているかもしれないが、窓に関してはアメリカの方が進んでいると言えるかもしれない。
投稿日 2010-12-10 11:39
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投稿日 2010-12-11 15:39
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投稿日 2010-12-11 17:57
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投稿日 2010-12-11 18:04
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