無人飛行機による国境偵察
11月
19日
Predator BはGeneral Atomics社製の高い偵察能力と攻撃能力を持つイラクやアフガニスタンで既に実戦に配備されている無人機の改良型で、飛行機とそのコントロールシステム1式で$18.5 millionもするが、全長11m、翼幅20mの機体に912 HPのターボプロップエンジンを搭載し、巡航速度約300Km/Hr、航続距離約6,000Km、ペイロード1,700Kgといった優れものである。地上誘導ステーションで1機につきパイロットと監視員の2人が無人機を制御し、熱線センサーを使って岩陰に潜んだり闇夜に砂漠地帯を移動している麻薬密輸犯や不法移民などを監視している。容疑者を熱線センサーで発見すると国境付近に待機している地上の取締官に通報し、無人機からグリーンの光線を容疑者に当てるので、暗視ゴーグル着用の取締官は夜間でも簡単に容疑者を確保出来る。無人機は通信衛星を介して数千キロ離れていても制御可能だ。
現在地球の周りには各国の偵察衛星が飛んでいる。日本の情報収集衛星も地上の60センチの物体が判別出来るという。偵察衛星のおかげで災害の状況把握や北朝鮮やイランの核開発の様子がモニター出来る。無人機や偵察衛星ほどのハイテクではないが都会では数多くの防犯モニターが設置され、市民の行動が監視されている。アメリカの多くの都市では交差点にカメラを取付けて信号無視した車の運転者に交通違反チケットを送りつけている。
犯罪者の取締りにはこれらのモニターシステムは効果的だが、普通に生活している市民も常に誰かに監視されている可能性がある。最近のテレビドラマでは携帯電話のGPS機能により夫が浮気している場所を特定するシーンもある。ハイテクが庶民の生活に深く入り込むと、人によっては色々と不都合なことも増えてくるのだろう。