2月
25日,
2017年
安価なLANテスターを使ってはならない
写真の1500円程度から120万円までの各種色々揃っている。
最も販売されているのは価格の安価な3000円から10000円程度となる。
この価格帯では、DCでの抵抗値、良くてスプリットペアの検出がせいぜいで
ケーブルの伝送性能等は測定できないのだが、問い合わせで最も多いのが
この伝送に関するものである。
「Cat6のケーブルは測れますか」最多の質問である。
都度、説明をするのだが、ここで判明してくる事は、基本電気知識は元より
ケーブルの性能を表す表示等に関しても、ほとんどご存知無いか、間違った
理解をしておられる方が実に多い。
正直な話、これではテスターの使用はおぼつかないのでは
無いかと思うことがしばしばである。
テスターは試験器であり、通常の製品とは異なる。決してフール・プルーフ
では無く、使用法を誤れば破損しするし、第一測定結果に精度が出ない。
ところが最近の問い合わせでは、この辺りが皆目わからず取扱説明書を読んでも
わからないとの話が多い。やむなく説明をすると、それは何故記載しないとか
Webで公開しろとの声まである。
冗談ではない、当該機種固有の部分であるならともかく、テスターの基本に
関するどの機種でも共通であり、LANケーブルの構造を知る者なら説明の必要
すら無い。しかし、それを記載せよと言う。
誤解を恐れずに言わせていただくなら、あまりに甘えではないか。これで
果たして検査とか性能測定が出来るのであろうか。
家庭用のネットワークなら知らず、場合によっては基幹系に使用すべくケーブル
の試験を行うケースもあるだろう。それをお粗末・未熟な知識で「合否」の判定
をするのであろうか。
特に安価にテスターを使用する場合、事前にテスターの動作試験を行わないと
セルフチェックが出来ない。高機能な場合は定期的なキャリブレーションも
必要である。
テスター使用上の最も重要なポイントは上記の2つであって、これが満足に
出来なければ、測定結果の信頼性はない。
安価なテスターは100%中国製、粗製乱造と断言出来るものが殆ど。
日本の市販価格1500円なら、原価はいくらなのか?
当然、耐久性も無く、ちょっとした事で簡単に壊れる、中には初期不良
も少なからず混入している。
このような安価な粗悪品といえるテスターで、基幹業務やネットワークの安全性等
が要求されるLANケーブルの試験が満足に出来ると思っているのであろうか。
そこに考えが及ばないなら、ケーブルテスターなどを使う事は止めたほうがよい。
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