6月
15日,
2015年
PoEその7
写真左はPD、LANケーブルを接続し、PoE試験器経由で右の中間型
PSEに接続。
PSEに電源を入れると、PSE本体のPoEのLEDが点灯、ケーブルを外すと
点滅となることで、PDに給電をしていることを確認。
テスターを直流電圧計モードに切り替え、PoE試験器の「4」と「7」の電圧を測定。
「4」がプラス、「7」がマイナスで電圧を表示。PDは未設定であるため無負荷に
近く、DC52Vを計測。
「5」と「8」も同じ電圧であることを確認し、「4」と「5」、「7」と「8」が同電位であることを
確認する。
※極性は機器によってプラスとマイナスが逆の製品が存在するが、PD側ではこれを
補正する機能があるので問題はない。
これはクロスケーブルでも使用可能であることを意味する。
これにより、4と5、7と8はそれぞれ信号伝送では独立しているが、電力伝送
(PoE)では一対で1本の電力供給線として動作していることを確認出来る。
このことは信号伝送のみの経験ではすぐには理解出来ない事であり、実際に
電圧計等を挿入してチェックしないと実感出来ない。
PoEは通電開始にはすべてが接続状態となるため、LANケーブルを取り外して
測定が出来ない。このためこの様な試験器が必要となる。
写真ではPSE側に試験器が挿入されているが、最初にPSE側でPSEの出力電圧
を測定し、同じ環境で試験器をPD側に入れて、電圧測定を行うことにより、
LANケーブル内部抵抗による電圧降下が測定出来る。
LANケーブルは芯線径により大きく抵抗値が異なる。
例えば0.51mm(AWG24)と、AWG32(フラットタイプに多い)は、それぞれ
100m長で8.4Ω、54Ωと7倍近い差がある。
これはケーブル本体の値で、これに加工時の接触抵抗等を考慮すると
思わぬ抵抗値となり、PDの使用電力によっては電圧降下により安定動作
が出来ない恐れが出てくる。
試験器はトラブル発生時に使い方を熟知すれば、その障害箇所を特定出来る。
※電力伝送はペアになった2本の信号線を、実質1本として使用するので、
当然内部抵抗は半分となるがこれは物理的導電体を撚り合わせているのでは
無く、それぞれは別回路であるものをコイルの両端で直流的にジャンパーして
いるに過ぎない。信号伝送では高い抵抗値(100Ω強)でも、信号伝送ではエラー
にはなりにくいが、PoEの場合、使用電力、抵抗となる箇所によっては発熱し
より抵抗値が増大する危険がある。
PoEではAWG24以上の導体径にすべきである。
※規格ではAlternativeA、AlternativeBと表現されているが、ここでは
A方式、B方式と表現。
http://jp.bloguru.com/kuma/242137/poe6
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