言ってみよう
6月
13日
あのときあの場面で言えなかった言葉が、ずっと心に残っていた。
言っていたらどうだったろう。
あの日の会話の中で、少し違和感があった。
けれど、場の空気を乱したくなくて何も言わずに終えた。
周囲が賛同していたこともあって、「まあ、別に言わなくても大丈夫か」と自分を納得させようとした。
数日後、感じていた通りに、あの日話していたことがうまく進まず、やはり感じた違和感は正しかったと感じた。
それと同時に、自分が黙っていたことへの後悔がじわじわと心に刺さった。
「もし、あのとき言っていたらどうなっていたんだろうな」と考えるほど、自分の沈黙に責任を感じてしまった。
そんなことも一度や二度ではない。
とまた別の日、少し大事な場面で、誰かが緊張しながらも自分の意見を伝えていた。
「大した意見じゃないんですけど…」と前置きしていたけれど、その言葉にそこにいた他のメンバーは頷き、議論が深まっていったのを見て思った。
やはり、言葉は出してみないと、誰にも届かないんだ。
それからは、「正しいかどうか」よりも、「感じたことを丁寧に表現する」ことを意識するようにした。
批判ではなく提案として、素直に「私はこう感じています」と伝えるようにした。
最初は勇気がいったけれど、言葉にしたことが誰かの気づきにつながったとき、「言ってよかった」と心から思えた。
時にはひどい脇汗がともなう(笑)
言いたいことを言うのは、勇気じゃなくて誠実さなのかもしれない。
自分の中にある違和感や気づきは、自分しか感じられないもの。
それを言葉にして初めて、世界に共有できる。
伝わって初めて広がる世界がそこにある。
たとえすぐには理解されなくても、「伝えた」という事実は、自分自身への信頼にもつながっていくはず。
誰をも傷つけるつもりはなくても、傷ついてしまう人がいるかもしれない。
ただ自分にはそんな意図はなく、一緒に目指す方向への大切なメッセージになるとしたら、それは伝えるべきことなのかもしれない。
言いたいことは気持ちを込めて誠実に伝える。
そうやって自分とも、相手とも、関係を積み上げていきたいな。