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岩魚太郎の何でも歳時記

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是非読んでくださいお願いします。弱電業界下請け企業の悲哀!これが改革の実態です。

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是非読んでくださいお願いします...
長文です。
是非読んでくださいお願いします。弱電業界下請け企業の悲哀!これが改革の実態です。
私は長年弱電関係の製造部門に従事してきました。かつて大手電機メーカの外注政策の一環として「下請け企業」と言う名称ではなく「協力会社」と言う名称で呼んでいました。
「協力会社」の役割を、ある大手弱電メーカT社の例をあげます。
所在地は埼玉県。
その工場の仕事を、業種別に分類した下請け外注先をまとめ、「電子機器協力会」「機械加工協力会」(名称は任意企業によって相違)と言う組織を、業種別にまとめ、発注側が率先して組織します。
「協力会」の会長を、企業の発注部門の権限を持つ最高責任者の意向によって、年一度の総会において決定します。
発注側親企業は、協力会及びそれに所属している企業に対して、作業、技術、品質等の指導育成を指導します。Quality(品質)、Cost(価額)、Delivery(納期)、いわゆるこの言葉を総称して「QCD」と呼んでいます。
その「QCD」の確保を、親会社から徹底的に指導育成され、下請け企業の製造技術が向上することで、親会社に貢献する仕組みが、「協力会社=協力会」と言う組織なのです。
この時点では、大手企業も下請け企業「協力会社」なくしては生産量の確保が不可能だったのです。
したがって発注側の親会社企業が、下請け企業に対する言葉は「共存共栄」と言う甘い言葉でした。下請け企業の経営者は、その言葉を信じて生産に協力してきました。
それがある日一変しました。労働者派遣法の成立です。

現在の大手企業の実態をご紹介します。
■T社T工場の例です。
*従業員数約3.000人
*開発、事務系、管理職、製造部門係長の総数約1.300人
*組み立て作業人員1.700人
*協力会作業人員15社 1.300人

■T社T工場の改革例
*開発、事務系、管理職、製造部門係長の総数約1.000人 −300人子会社へ配属
*組み立て作業人員1.700人 −1.700人、海外工場建設で仕事は海外生産
*協力会作業人員15社 1.300人 −1.300 仕事は100%引き上げ社内生産
*T社T工場の余剰人員対策 1.700人−1.300人=400人は他府県の異種工場への転勤命
令、転勤命令拒否は自主退職を勧める。
*T社T工場100%出資の派遣会社TTを設立。
*協力会社から引き上げて作業している従業員1.300人を退職金30%増で一斉解雇して派遣会社TTに再雇用。
*派遣会社TTは、契約期間3ケ月更新で、時給1.200円〜1.400円で雇用、憤慨して退職
する人もあるが、その穴埋めは派遣法により新規雇用。
*協力会社に支払っていた加工費(時給は1.800円〜2.000円)
*比較
1人×8時間×22日×12ケ月×=年間労働時間2.112時間×2.000円=4.224.000円
1人×8時間×22日×12ケ月×=年間労働時間2.112時間×1.400円=2.956.800円
*外注費 1300人×4.224.000円=5.491.200.000円
*TT派遣会社 1300人×2.956.800円=3.843.840.000円
差し引き= 1.647.360.000円
T社T工場は、外注費差額の年間16億4千万円の経費削減となり、その金額はT社子会社派遣会社の利益となる。
協力会社1.300人は失業。

「共存共栄=協力会社」の実態は幻となって消滅してしまったのです。
特に弱電部門の電子部品搭載設備は1ライン1億です。当然協力会社はリースの設備購入です。共存共栄と言う言葉を信じて、T社100%受注の零細は、リース代金と言う重荷を背負って瞬く間に倒産です。
これが小泉政権の痛みを伴った、弱電業界改革の実態です。
現在私の知っている電子部品搭載を生業としている下請け企業20社中倒産は5社、廃業が10社、残り5社は規模を縮小して営業中。

廃業した企業の中で、社保庁標準月額の誤魔化しは1社?(廃業後雑談の中で話題)その対象になっている人に、社保庁は何と言って説明するのでしょうか??
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MR職人
MR職人さんからコメント
投稿日 2008-10-04 21:13

日本のすべての業界も同じような勤務形態になっていますね。  人件費を削減して利益を出す。  嘆かわしい世の中になってきましたね。

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岩魚太郎
岩魚太郎さんからコメント
投稿日 2008-10-05 14:35

共存共栄と言う甘言に騙された下請け経営者の自己責任と言うことになります。

それはあまりにも悲しい現実です。

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Toshiaki Nomura
Toshiaki Nomuraさんからコメント
投稿日 2008-10-04 23:08

片方で人口を増やそうとしている。

その一方で人減らしは徹底の極みに達している。
これ矛盾だと思わない政治家の感覚。
日本がわけわからなくなるに決まっている・・・。

小泉改革は弱者切り捨て!!
パホーマンスに乗せられた衆愚政治の総決算が今の日本の社会です。

個人が頑張っても絶対に報われない社会の到来です。
大資本によってのみ成立する社会。

個人商店、中小零細企業はもう成り立たなくなっている。
職人の世界もまるでお金にならない・・・。

若者はどこに行けばいいのか・・・。
これから社会不安はもっと激しさを増すと思う。

人口は増やせ増やせで仕事は与えない・・・。
まともな社会はもう望めない・・・。

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岩魚太郎
岩魚太郎さんからコメント
投稿日 2008-10-05 15:16

麻生と小沢、総理大臣にどちらがいいかと言う質問を、通行人にしているテレビの映像がありました。 

通行人「麻生さんは漫画が好き、私も漫画大好き、だから麻生さん」と言う答えをした若者の映像が放映されていました。

「自民党をぶっ壊す!」と言っていた小泉さん、いまだに自民党は健在、引退したかと思ったら二世が自民党から出馬、そんな小泉さんに、純ちゃんと純ちゃんと言って手を振るおばさん達・・・

政治屋さんの愚行もさることながら、このような国民意識も・・・

日本の物作りの96%は中小零細企業、地方の商店街はカンコ鳥、

私達の清き?一票で政治はかわりますかね〜?

ご意見賛同有難う御座いました。

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