ライデン
5月
14日
「年に1ギルダー(70円)ほどです。借地料として政府に納めています」
司馬遼太郎が1989年にオランダ•ライデンを訪問し、そこにある日本人小学校の校舎使用料について聞いたときの返答。
時に日本はバブルの真っ只中で、土地ころがしの狂騒が日本中に沸いていた頃。
当時65歳だった司馬さんは、その旅でヨーロッパ観が修正されたと言う。さらに、
「文明とは人が心地よく日々を生活でき、社会から受ける害が少ないほどに生活できるシステムのこと。そういう意味で日本は未だ未だだと思う」と書いている。
江戸の200年間を通じ長崎の出島でオランダから世界の文明を学んだ我々であるが、今なお学ぶべきことがありそう。