謙遜と委任
12月
21日
46 マリヤは言った。 「わがたましいは主をあがめ、
47 わが霊は、わが救い主なる神を喜びたたえます。
48 主はこの卑しいはしために 目を留めてくださったからです。 ほんとうに、これから後、どの時代の人々も、 私をしあわせ者と思うでしょう。
49 力ある方が、 私に大きなことをしてくださいました。 その御名は聖く、
50 そのあわれみは、主を恐れかしこむ者に、 代々にわたって及びます。
51 主は、御腕をもって力強いわざをなし、 心の思いの高ぶっている者を追い散らし、
52 権力ある者を王位かられます。 低い者を高く引き上げ、
53 飢えた者を良いもので満ち足らせ、 富む者を何も持たせないで追い返されました。
54 主はそのあわれみをいつまでも忘れないで、 そのしもべイスラエルをお助けになりました。
55 私たちの父祖たち、アブラハムとその子孫に 語られたとおりです。」
(Luk 1:46-55 JAS)
主イエスの母となったマリヤが御使いに出会い、
神の子なるメシアを宿すという御告げを受けます。
マリヤはひどく戸惑いましたがこれを受け入れ、
神を讃える歌を残したのがこの聖書の言葉でした。
この讃歌をじっくりと味わうと
彼女の信仰がにじみ出てくるようなまでの迫りを受ける
信仰の讃歌(46~48)~「わがたましいは」「わが霊は」とほとばしるようなみずみずしさ
神の全能(49~50)~不妊のまま高齢となっていたエリサベツにもサラにも子供が与えられた。未婚のマリヤにも聖霊による奇跡の懐妊があるという。
神の統治(51~53)~主の力強さは高ぶっているものや王位に座す権力者もひっくり返し、低く虐げられている者を高く引き上げる現実に顕される。
神の真実(54~55)~アブラハムとその子孫に約束された救いを地上にもたらすのは神ご自身の真実なご性質に掛かっている
このような内容の讃歌を歌うことのできたマリヤ。
彼女は「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことば通りこの身になりますように」(38)と御使いに応答している。
➊そこには謙遜さがあった。姦淫の誤解を世から受け、世間受けしない結婚前の懐妊というリスクであっても、それが主の私に対する御思いであるなら受け止めようとの覚悟があった。
❷そこには委任があった。人知では計り得ず、不可能と見える聖霊による懐妊を受け止めたのは、神を自らの経験則という枠組みに押し込めず、どこまでも開いていた。
美しいクリスマスの節季、私たちも全き謙遜と全き委任とを持って主にお仕えしよう。