千年王国 その2〜地上の統治権の変遷
12月
1日
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「千年王国 その2」
マタイ 24 章 34 節 ~マタイ福音書連続講解説教 89~
主イエスは千年王国について直接的には言及されなかったが、暗示された。
「まことに、あなたがたに告げます。
これらのことが全部起こってしまうまでは、この時代は過ぎ去りません。」
(マタイ 24:34 )
過ぎ去った今時代の後に、次の時代が来る。それが千年王国。
その統治形態について学ぶ。
それは、メシアであるイエスによる専制君主制である。
メシアの王座はエルサレムにて設立され、
その統治は全ての異邦人諸国に及ぶ (詩篇 2:6~8)。
メシア統治の特徴としては、 正義と真実であるということが出来る。
なぜなら、王には聖霊が余すところ なく与えられ(7 つの表れ)、
またそれらがもたらす 5 つの結果(3~4)のゆえである(イザヤ 11:1~5)。
異邦人部門とユダヤ人部門との二つに別れた組織があり、
両者を統合した世界はメシアが統治するようになる。
この時、我ら教会時代の聖徒らは「キリストとともに千年の間王となる」
(黙示録 20:4)を見ると、その聖徒らは3つグループに別れているのが分かる。
⑴ 4A、携挙された教会時代の聖徒たちのこと。
「裁きを与えられた」とも訳せる箇所であり、これを採用する。すなわちメシアの裁きの座をすでに通過した教会時代の聖徒のこと。
その裁きとは、地上で行った信仰の業に対する評価のこと。
それが御国での地位を決めることにもつながっている。
⑵ 4B、大艱難時代の前半に殉教した聖徒のこと。第 5 の封印に時に言及(黙示 6:9~11)
⑶ 4C、大艱難時代の後半に殉教した聖徒のこと。
彼らは全てメシアの代理人として地上の各地に遣わされて行き、
メシアである王の法令を執行する役割を担う。
結論として、神の国の統治についてまとめてみよう。
1) サタンによる地の統治について
サタンは、創造された当初はケルブとして、神の御座の近くに仕えていた(エゼ 28:14)。
天地創造(創世記 1:1)後に、神の園・エデンに置かれた(エゼ 28:12)。
彼はその地の管理者として任じられていた。
ところが堕落ゆえに「地上の灰」(エゼ 28:18)となり、統治者としての権威を失ってしまう。
2) アダムによる地の統治について
地上の統治者、生物界の管理者として任じられた(創世記 1:28、ヘブル 2:8A)。
ところが堕罪により土地はのろわれ(創世記 3:17)、エデンの園からも追放された
(創世記 3:23、ヘブル 2:8B )。
こうして人は、与えられていた土地についての完全な統治権を失ってしまった。
その失った統治権をサタンが強奪したと考えられる(ルカ 4:5~7)。
3) メシアによる地の統治権の回復
イエスには第 2 のアダムとして、
アダムが失った地の統治権を回復するミッションがあったと言える。
死の苦しみゆえにメシア自身に栄光と誉れの冠を受けられ(ヘブル 2:9)、
さらに人にとっては「万物を足の下に従わせる」特権が回復された。
それは地上を統治する権威でもある。
それは、サタンがアビスに幽閉される千年王国においてで実現する(黙示録 20:3)。
神の経綸は、失われたエデンの園へ世界と人とを回復・移住?させることにある。
エデンの園(メシア的な王国)の共同相続人して私たちは召されている。
まとめ
当初サタンが持っていた地の統治権は堕落のゆえに失われた。
神がその後に造られたアダムにその統治権が代わって移譲された。
ところがアダムも堕落してしまい、その統治権を失うと、サタンが強奪してしまった。
その奪われた統治権を人に回復させるミッションがメシアに委ねられたのである。
メシアによってのみ、人は千年王国を相続し、地を統治するものとされるのである。