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  • イスラエルとキリスト教会10~その3

イスラエルとキリスト教会10~その3

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②ガラテヤ3:29

「29 もしあなたがたがキリストのものであれば、
それによってアブラハムの子孫であり、約束による相続人なのです。」
(ガラテヤ 3:29)

ガラテヤの信者は「アブラハムの子孫」とされたのであるなら、
それは霊的なユダヤ人とされたことに他ならないのではないか、
という議論がこの聖句から起こっている。

これも先程と同じ理由で答えはNOである。

ユダヤ人でなくとも、肉体的にアブラハムの子孫である人達はたくさんいるのである。

そのまま霊的な領域にも同様のことが言える。

この聖句を理解するために最も役立つのは
エペソ2:11-13、3:6と比較することである。

「11 この方にあって私たちは御国を受け継ぐ者ともなりました。
みこころによりご計画のままをみな行う方の目的に従って、
私たちはあらかじめこのように定められていたのです。
12 それは、前からキリストに望みを置いていた私たちが、
神の栄光をほめたたえるためです。
13 この方にあってあなたがたもまた、真理のことば、
あなたがたの救いの福音を聞き、またそれを信じたことにより、
約束の聖霊をもって証印を押されました。
(Eph 1:11-13 )

「6 その奥義とは、福音により、キリスト・イエスにあって、
異邦人もまた共同の相続者となり、ともに一つのからだに連なり、
ともに約束にあずかる者となるということです。」
(Eph 3:6 )

これらエペソの聖句は、
約束の相続者となる事について教えているガラテヤの聖句が
意味しているところのものを明確にしている。

ガラテヤ人が神秘的な方法でユダヤ人となるのではなく、
ユダヤ人に与えられた契約の一部である
霊的な祝福に
共同に預かるものとされることを教えている。

その特権は信仰によって得られるものであるという。

この事は、彼らをして霊的なユダヤ人とはせずに、霊的な異邦人とするはずである。

契約の共同相続者としてさえも、
異邦人はそのユダヤ人の特権のすべてを相続できるのではない。

祝福に関わる契約の条項だけに異邦人は預かれるのである。

土地の約束や割礼など、
その他にも多くのユダヤ人だけに関わる契約条項があるが、
それらは異邦人には関係せず、ユダヤ人だけのものである。


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