奈良県の王寺駅に降り立つとすでに大兼久師が迎えにきてくださっていた。 教会へは車で5分ともない距離。 大兼久師は私の神学校同級生で 6年ほど前の札幌での日本伝道会議以来の再会となった。 奥様の相変わらない美味しい手料理をご馳走となった後は 定例の祈り会。 そこでは賛美と祈りとが捧げられた後に 病と闘っている方、試練に遭われている方々のための課題、 それに最近の近況報告の中から神様から教えられていることなどもシェアされる。 ある50代と見られるご婦人のお証に感銘を受けたのでお分かちしたい。 かつて仕事をバリバリにこなしていた頃、トラクト配布がもどかしく感じたそうだ。 「トラクト」とは聖書の教えが分かり易く載せられた小冊子で 教会ではこれを近隣地域に戸別配布し宣教活動としている。 しかしその反応率はゼロに近く、 時間対効果からしたらごく小さなものとなる。 「私はかつて時間の無駄のように感じていたのです。 今は、私の大切な時間を神様に捧げるつもりでしています。 パウロが宣教旅行したような大きな効果は望めませんが、 私に出切る事をすることで、神様にお仕えすることが嬉しいいのです。」 彼女が行き巡った地域はピンク色のマーカーで会堂入口の地図に示されていて 近隣地域が祈りの対象であり、神の言葉が種蒔きされているのが一目瞭然である。 華々しい成果だけが注目を受けやすいのは、 キリスト教会も他の世界と同様である。 彼女から奉仕の原点の様なものを教えていただいたような気がする。