モーセ律法の無効性のまとめ❶
モーセ律法は613の戒めからなる統一体であり、その全てが無効となっている。
メシアの十字架上での死以降、効力を保っている戒めは一つもない。
しかしながら、律法が廃棄されているからといって、
その教えの意味や目的が失効したのではないことに注意していただきたい。
律法には、依然として次のような役割があると新約聖書は告げている。
①高い神の義の基準が分かる
②人間の罪深さが分かる
③人が贖いを必要としているのが分かる
④人として来られるメシア予言を知る
⑤人をイエスへの信仰に導くことができる。ガラテヤ3:23ー25
しかし、今や個人への強制力を持った権威ある掟ではない。
信者の生活を規定する戒めでもない。
こう言うと、では道徳的な教えは守らなくて良いのか、
という質問が帰ってくる。
盗むな、殺すな、姦淫するな、人の物を欲しがるな、
といった道徳法からも解放かれたのか、と疑問にする人もいるであろう。
道徳法はモーセ律法で始まったのでもないし、
メシアの死で終わったのでもない。
道徳法はモーセ律法の前にすでに存在していたからである。
人が神と最初に結んだ契約、エデン契約にすでに道徳法が見出される。
そしてアダムはモーセが登場するよりもはるか以前に道徳法に違反してエデンの園から追放された。
さらにサタンはアダムよりもはるか以前に道徳法を破っていた。
モーセ律法は、メシアの律法と同様に道徳法を体現しているが、
モーセ律法で道徳法が始まったのでない。
真、善、聖なる神様は、
歴史の当初からご自身の性質に照らして、
尊重されなくてはならない道徳的な戒めを
私たちに啓示されておられるのだ。
そして現在の信者は新約聖書に啓示されてある
メシア律法の道徳法の権威の下に置かれていることになる。
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