ホサナキリスト教会
「聖書広場」からの引用です
http://wdx.hosannamin.org/
「メシアとの論争―その②:ベルゼブル論争」
マタイ12章22~ 37節
~マタイ福音書連続講解説教29~
⑴歴史の分水嶺
マタイ12章は歴史の分水嶺となった出来事が記されてあります。
これを聞いたパリサイ人は言った。
「この人は、ただ悪霊どものかしらベルゼブルの力で、
悪霊どもを追い出しているだけだ。」 (マタイ 12:24)
ここで、正式にユダヤ人がイエスを拒絶したために、
❶神の国の到来プログラムが変更しました。
メシア的な王国は将来実現…主の再臨にまで延期となりました。
「教会」が誕生することになった~「奥義」(OTでは明らかでなかった啓示)
❷ユダヤの歴史が二分された
AD70年のエルサレム崩壊の裁きを受けて、世界離散の運命
約2000年間の流浪の生活が始まりました。
やがてユダヤ人は将来の艱難時代にイエスをメシアと仰ぐようになります。
すなわち、神の選民計画はユダヤ人の失敗によって終わっていません。
❸主イエスの働きが激変した
説教は直接話法からたとえ話を多用するようになり、一般群衆には理解できないものとなりました。
奇跡は公に行われず、個人対して、しかも信仰を抱く者たちに限定されるようになりました。
群集からは身を引かれるようになり、時間のほとんどを弟子たちの訓練に使うようになりました。
⑵ルールを作る人とルールを守る人
ここで話は飛躍するようですが、
日本と欧米のポジショニングを比較して見ましょう。
昨日、日米首脳会談を終えた安部総理が帰国しました。
日本の最大課題は次の2点です。
①尖閣諸島問題でのアメリカの協力を引き出す。
②TPPで例外品目の余地を残すのを認めてもらう。
大きな成果を残せたと、日本中はお祭りムード。
一方、米国内ではニュースの片隅に小さく取り上げられたに過ぎません。
なぜいつも日本は、米国に対して下手に出るしか無いのでしょうか?
①太平洋戦争に負けたから
②東京裁判で断罪され戦争加害者の烙印をおされた
③以後、日本人が自虐史観の歴史観を植えつけられている
④米国の核の傘に守られている
⑤安保条約なくして日本の独立は守れないのだから
衛星国のような立場にいる他ない…など。
何れもその通りなのですが、
最近さらに問題の根源に踏み込んだある論文に遭遇しました。
それによると、日米では
「戦略の階層」
が異なるからだ、というもの。
日本の得意なことは物作りであり、技術です。
さらに均一された価値観のもとで和合、協力し、
創意工夫によって集約的な成果をあげることです。
これらは狭い国土での稲作農業によって
培われてきた特質と言えます。
ところが、欧米の生産形態は長い間、狩猟や放牧でした。
そこから身につけた技能とは
「管理」
することです。
家畜を管理し、天候や土壌を管理してきました。
植民地主義の中で現地民を家畜のように使役するのにも長けて、
自国民が最大の収益を生み出すシステムを構築させたのです。
それに対して、欧米の作り上げたシステムを
常に日本は後追いしてきました。
産業革命と植民地経営がセットとなった帝国主義に江戸日本が遭遇した時、
慌てて明治維新を起こしてその後を追いかけた。
植民地主義で欧米の利害と対立して
止む無く大戦に引きずりこまれた時
(あえて日本から先制攻撃をし掛けたとは記しません^o^)、
すでに彼らは民族自決や平等、人権という価値観に軸足を移し変えようとしていた。
卑近な例では、日本の得意芸の家電製品。
ソニーのウオークマンは、
大きなラジカセを携帯サイズにしたことが画期的で世界に広がりました。
コンパクトにまとめ上げる技術力!
が、今やアップル社を始めとした端末機に
その役割が取って替えられています。
アップル社は端末機を作り上げただけでなく、
iTunesという音楽配信システムまで作り上げてしまったのです。
この世界制覇システムによって、市場独占はゆるぎないものとなりました。
ルールを作る人がいる。
また、そのルールを守りその範囲内で活躍を目指す人がいる。
どちらが先行するかは明らかです。
戦勝国が押し付けた憲法を今もありがたがって貴び、
無理な解釈を重ねて辻褄を合わせるが、
改正はタブーであると自らを呪縛する
これまでの平均的な日本人がその良い例でないでしょうか。
「戦略の階層」では、7つのヒエラルキーが紹介されてあります。
①Vision. 世界観
②policy. 政策
③Grand Strategy. 大戦略
④Military Strategy. 軍事戦略
⑤Operation. 作戦
⑥Tactics. 戦術
⑦Technology. 技術
ここで日本人が得意とする「技術」が最も下にある。
米国人が価値を認める「世界観」が最上階にあります。
(3)聖書の世界観
多くの日本人が一般的に宗教に期待しているものは
即物的で現世的なご利益です。
商売繁盛、家内安全、受験祈願、、、今年も8割以上の日本人が 初詣で祈願したようです。
ところが、聖書には是等のご利益は約束されていません。
健康や繁栄が欲しくてクリスチャンになるものでもないのです。
それら大切なものを失って始めて
永遠に変わらない
普遍的な価値に目覚めて
信仰に導かれた方は多くいます。
聖書の教えは、貴方に世界観の逆転を求めるものです。
貴方は偶然の繰り返しでサルから生まれ出たものでなく、神によって造られた存在である。
その神の存在と人への関わりを啓示するため、神はアブラハムを先祖にもつユダヤ民族を選ばれた。
「神の国」はユダヤ人から生まれ出る一人の子孫、メシアによって成就する。
メシアが2000年前に来られた時、ユダヤ人はこの方を排斥した。
よって当時のユダヤ人から神の国(メシア的王国)は取り去れて、教会時代が始まり、神の国の福音は全世界に広まって行った。
神がアブラハムと交わした契約は片務契約である。それゆえその契約はユダヤ人の失敗にもかかわらずに成就される。
現段階でその成就の片鱗を見ることができる。
①土地所有に関する契約条項ーユダヤ人の約束の土地への帰還
②子孫に関する契約条項ーユダヤ民族を始めアラブ民族など多くの国々が誕生した、メシアであるイエスが生まれ出た
③祝福に関する契約条項ーユダヤ人を迫害するものはより大きな裁きを受けてきた。
メシアを通じて全ての異邦人が救いの祝福を受けるようになった。
この契約の完全成就は将来、
主イエスが再び地上にお帰りになられる時(地上再臨)であり、
世界の歴史はそこに収斂されつつある。
聖書は明日、明後日の貴方のご都合を約束しない。
数千年単位で俯瞰する世界歴史が
聖書預言の通りに推移していることを教えており、
そこに神の視点で歴史を理解する世界観がある。
そこには神の約束に立ち続ける忍耐と
今日の課題に立ち向かう力とがある。
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