この日、サンラファエル(San Rafael)に行ってきました。 ダウンタウンの真ん中にミッション(Mission San Rafael Archangel)が建っています。1817年に建てられた、この地方第一の大聖堂です。 これは、カリフォルニア ミッションと言われるカトリックによる宣教活動が18世紀後半から果敢に行われた際に作られた伝道・教育活動の基地となったところです。 カリフォルニア ミッションは南のサンディエゴを出発点に北のソノマまで各地に建てられていき、全部で21カ所あります。ここは20番目に建てられました。 1760年代後半頃、メキシコのバハ カリフォルニア半島ではイエズス会が伝道所を建てて活動をしていました。ところが、時のスペイン国王カルロス3世はそのイエズス会を追放して、フランシスコ会を選ぶのです。 1769年、フランシスコ会の一行はカリフォルニアのサンディエゴに到着し、まず最初の伝道所であるサンディエゴミッションを建てました。その後、カリフォルニアを北上し、1823年にソノマに最後のミッションを建てるまで、54年間で21のミッションをカリフォルニアに建て、伝道活動を行いました。 カリフォルニアの海岸線の町々にはこれらのミッション(聖堂)が今も高くそびえて、当時の宣教師たちの活躍を髣髴とさせてくれます。 現在のサンフランシスコは、もちろんそのフランシスコ会の名前からつけられた物です。イエズス会がそのまま伝道をしていたら、町の名前もそのように付けられていたことでしょう。 ワインはキリスト教の聖餐式には欠かせないものです。修道士達は教会の畑でぶどうを栽培しミサ用のワインを自分たちで作っていました。ですから、ミッションの北上とともにワインも北上しミッション最終地点のソノマで根付いたということらしいです。 現在そのソノマは、カリフォルニア(つまり米国)を代表するワインの生産地となっています。 参考までにカリフォルニア ミッションの一覧です。 ミッション・サンディエゴ・デ・アルカラ (1769年) ミッション・サンカルロス・ボロメオ・デ・カルメロ (1770年) ミッション・サンアントニオ・デ・パドゥア (1771年) ミッション・サンガブリエル・アルカンジェル (1771年) ミッション・サンルイスオビスポ・デ・トロサ (1772年) ミッション・サンフランシスコ・デ・アシス (1776年) ミッション・サンファン・カピストラーノ (1776年) ミッション・サンタクララ・デ・アシス (1777年) ミッション・サンブエナベントゥラ (1782年) ミッション・サンタバーバラ (1786年) ミッション・ラ・プリシマ・コンセプシオン (1787年) ミッション・サンタクルーズ (1791年) ミッション・ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・ソレダッド (1791年) ミッション・サンノゼ (1797年) ミッション・サンファン・バウティスタ (1797年) ミッション・サンミゲル・アルカンジェル (1797年) ミッション・サンフェルナンド・レイ・デ・エスパーニャ (1797年) ミッション・サンルイスレイ・デ・フランシア (1798年) ミッション・サンタイネス (1804年) ミッション・サンラファエル・アルカンジェル (1817年) ミッション・サンフランシスコ・ソラーノ (1823年)