美しさの向こう側にあるもの■ひとしずくの静けさが 私の胸を、叩く
7月
17日
あのときの「美しい」は、まっすぐだった。
でも今は違うな。
でも今は違うな。
美しさが、胸の奥をしんと冷やす。
どうしてだろうな。
どうしてだろうな。
「懐かしい」って言葉、最近は少し重たくなってきました。
それはいろんな「さよなら」を越えてきたから。
会えない人が増えて、戻れない時間が増えて、「懐かしい」は「もう戻れない」の裏返しになったね。
それでもわたしは、今こうしてコーヒーを飲みながら、今日の空をちゃんと見てる。
生きているんです。それがいいね。
つまり「まだここにいる」ってことが。
ゆっくりと立ちのぼる珈琲の香りと
ひとしずくの静けさが
私の胸を、叩きます。
私の胸を、叩きます。