捨て猫の祈り ー 子どもが見た「小さな命の声」
7月
4日
先日、動物愛護センターを訪れたときのことです。
掲示板の一角に、ある子どもの作文が貼られていました。そこには、捨てられた猫の姿を見た子が書いた、こんな問いかけの一文がありました。
「捨てられた時、あなたは何をお祈りしたの?」
胸を突かれました。
胸を突かれました。
小さな命の不安や孤独に、そっと心を寄せるその文章は、読む大人の私たちにも深く問いかけてくるようでした。
その子はきっと、こう感じ取ったのでしょう。
「見捨てないでほしい」
「見捨てないでほしい」
「寒さや空腹から守ってほしい」
「もう一度、誰かに愛されたい」と。
目の前の猫に自分を重ね、心の声を想像しながら綴られたその作文には、子どもの純粋なまなざしと、小さな命へのまっすぐな共感がにじんでいました。
誰かに見捨てられた動物たちは、人の手によって傷つけられたにもかかわらず、それでも人に「愛されたい」と願うのでしょうか。
私たち大人は、そんな小さな祈りに気づき、応えていけているでしょうか。
愛護とは「かわいそう」と思うことだけではなく、「共に生きる責任」に気づくことなのだと、あらためて教えられた気がしました。
子どもが見た「捨て猫の祈り――」
それは、私たち大人の生き方にまで問いを投げかけてきます。
それは、私たち大人の生き方にまで問いを投げかけてきます。