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投稿日 2009-12-08 07:04
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
旗本の家臣であった<季蔵>は、許婚の<瑠璃>に横恋慕した主家の長男の策略にはまり武士の身分を捨て、一膳飯屋『塩梅屋』の主人になっています。 廻船問屋長崎屋の<長崎五平>は、<松岡亭玉輔>と呼ばれる元噺家でしたが、これから毎月「噺の会」を行うので、その題目に合わせて客に出す料理を作ってほしいと頼まれま...
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投稿日 2009-12-07 21:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
26歳の<原口泰三>は、若い頃に犯した過激テロ行為で裁判所の判決が出る前に出向いた演劇場で偶然、アメリカ留学前の23歳の<岩崎順子>と出会い、一週間日本での想い出作りに行動を共にします。 留学に旅立つ時間は、裁判所の判決が言い渡される後で、無罪なら間に合いましたが、6年の判決が言い渡され、すぐに収監...
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投稿日 2009-11-27 21:27
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本書には、7篇のサスペンス(ミステリー)が納められていますが、どれも巧妙な語り口の中で、最後に「うっ」とさせられる機微にとんだ内容でした。 著者の長篇の場合、どんでん返しがこれでもかと出てきますが、短篇だとそうもいかずに、読み手として「アア~」というところで納まりますので、安心して読めます。 副題に...
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投稿日 2009-11-26 20:19
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
昨日25日、長野県のクリニックで代理出産により我が子を得た女性が記者会見を開いていました。 医学の進歩がどこまで行くのか、あるいはどこまで求めるのか、重い話題を含んでいます。 この会見を見ながら、帚木蓬生氏の『エンブリオ』(2002/7)という小説を思い出しました。 「エンブリオ」というのは、受精後...
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投稿日 2009-11-21 21:11
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
本日、私の好きな和食堂【まるさ】にて、このブログの「立ち呑み日々雑感」でお馴染みのMSHIBATAさんに対して、神戸新聞の取材がありました。 今月末には書店に並ぶと思いますが、今回出版の『神戸ぶらり下町グルメ決定版』に関しての取材です。 MSHIBATAさん、昨年度は『神戸立ち呑み八十八カ所巡礼』を...
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投稿日 2009-11-18 13:03
四季織々〜景望綴
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keimi
『あらしのよるに』 きむら ゆういち・作 あべ 弘士・絵 出版・講談社 あらしのよるに逃げ込んだちいさな小屋の暗闇の中、2匹の動物が出会う。 風邪をひいて鼻のきかない2匹は、お互いがオオカミとヤギ、つまり「食うもの」と「食われるもの」であることに気付かない。 すっかり意気投合したヤギとオオカミは、翌...
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投稿日 2009-11-15 21:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
レトロウイルスに感染した<HIV-4感染第二世代>の「ミュウ」を狩る「ミュウ・ハンター」の元傭兵の<シド・アキヤマ>を主人公として、物語は進みます。 時代設定は近未来でしょうか、人間ではなく悪魔の移り変わりの生物だとされた「ミュウ」を隔離しようとする内閣情報調査室は厚生省を中心に自衛隊メンバーで構成...
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投稿日 2009-11-14 21:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
エッセイ集かと思えるほどの掌篇小説として、218ページで26篇が納められています。 タイトルの『ハヅキさんのこと』は、女性教師二人の物語です。 教師の性格を反映してか<ハヅキ>さんの学級は「明るい真面目なクラス」であり、<わたし>の学級は「そこはかとなくだらしない」と、対照的な性格の二人ですが、管理...
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投稿日 2009-11-13 21:31
神戸:ファルコンの散歩メモ
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ファルコン
「馬琴」とは江戸の人気戯作者<曲亭馬琴>(明和4年6月9日~嘉永元年11月6日)のことであり、本名<瀧澤興那>です。 本書は、一人息子<宗伯>に嫁いできた<土岐村てつ>の女性一代記が語られています。 結婚早々に<テツ>は<馬琴>により<路(みち)>と改名させられ、医者でありながら病弱な夫<宗伯>の看...
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投稿日 2009-11-06 11:50
四季織々〜景望綴
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keimi
『木練柿』こねりがき あさのあつこ・著 光文社 内容(「BOOK」データベースより) あの男には力がある。人を惹き付け、呼び寄せ、使いこなす、それができる男だ。娘は、男から刀を受け取り、抱き込みながら何を思い定めたのだろう。もう後戻りはできない。月の下でおりんは「お覚悟を」と囁いた。刀を捨てた商人遠...