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投稿日 2016-12-19 06:34
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
また陽は昇るのだろう朝に僕は目覚めるのだろう世の中には様々なひとがいて今年が最後の冬なのだろうそう思って朝を待ちながら刹那の向こう側に何を見るのだろう生命はみんなに平等なのだろうか断つことは平等でもランダムに必然は振り分けられ生まれてすぐに……そんな運命もあり百歳をこえて眠るように……そんな運命もあ...
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投稿日 2016-12-18 16:55
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
ひとり暮らしをして恋をして結婚をして子どもができて賑やかになって子どもが出て行って妻が旅立ってこんなに私の取り巻く環境が変わっても再びひとり暮らしをして何も変わらない気がつけば寂しい私どうしようもない私...
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投稿日 2016-12-17 17:23
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
冬の中間に佇み誰のものでもない空を見上げポケットに手を突っ込み持っていないナイフを探しお守りの落とした場所を考える不安の隙に君の手が添えられたか弱きナイフそれでもグイグイ胸の中を刺しては隣で微笑む恋は愛を求め始め希望が細く潰れてゆくと僕は君のナイフを受け入れ痛みを涙に変えたこの世界から抜け出す入り口...
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投稿日 2016-12-16 10:18
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
初恋 まだあげ初(そ)めし前髪(まへがみ)の林檎(りんご)のもとに見えしとき前にさしたる花櫛(はなぐし)の花ある君と思ひけりやさしく白き手をのべて林檎をわれにあたへしは薄紅(うすくれなゐ)の秋の実(み)に人こひ初(そ)めしはじめなりわがこゝろなきためいきのその髪の毛にかゝるときたのしき恋の盃(さかづき)を君が情(なさけ)に酌(く)みしかな林檎畑の樹(こ)の下におのづからなる細道(ほそみち)は誰(た)が踏みそめしかたみぞと問ひたまふこそこひしけれ島崎藤村 /詩集『若菜集』教科書に載っていた島崎藤村の「初恋」。学生の頃は美しくて悲しい詩だと思っていた。少女の嫁入りで、恋し相手とのお別れの詩だと…。...
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投稿日 2016-12-16 09:40
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
「がんばれ!」と言ったら「がんばっているんだからプレッシャーをかけるなよ!」と言われ「がんばれ!」と言ったら「ウザいなあがんばりたくないっつーの」と言われ応援の言葉はどこへ行こうとしているのか...
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投稿日 2016-12-15 19:59
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
「これはお父さんから」母は茶封筒を兄と私に渡そうとした「お父さんを想い出すような物を買いなさい」父の形見となるような物がなかったからだろうか兄は「そんなお金はいらないよ、母さんのために使えばいい」受け取ることはなかった私は「何十年ぶりのお小遣いだろう、腕時計を買うから貰うよ」やはり長男と次男では考え方も違うでも どちらも母への思いに違いはない父は生前に二度私に腕時計を買ってくれた最初はもうすぐ中学生になる頃家族で食事をした帰りに機嫌の良くなった父その当時に流行っていたデジタル式のストップウォッチとタイマーが付いている腕時計を二つ目は就職する前に薄型の腕時計が流行っていて皮のベルトにモダンな文字...
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投稿日 2016-12-14 23:02
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
弾む鍵盤繋がる音符の重なり左の巨人から右へ逃げてゆく小人一度ずつ握り潰すハイハットの上を弾き貧乏揺すりを促しながら拳銃が鳴り響く意図的に外すリズム離れるようで近づくセンサー沈黙は素敵な間の音不安にさせるエンターテイメント落胆の隙を突くねじ込む和音霹靂の金属音ビルディングが崩されて行くセッション細かく...
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投稿日 2016-12-13 21:57
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
なんだかイケてない詩ばかり最近の俺はクズ野郎だブルブルしやがって冬の寒さに頭チーンっておかしくなっちまったのかい詩は元気なんだろもう少しどうにかならないのかい暗い、暗い、もう暗すぎて文字すら見えないくらいの詩になっているぜ変わらない日々ばかりにへばり付いた詩なんて糞食らえだろもっとぶっ飛べるはずだろ...
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投稿日 2016-12-13 09:41
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
明るい透明斜めの優しさを感じて行ってらっしゃい今朝もあたたかく抱きしめられながら
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投稿日 2016-12-12 10:24
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
紫陽花は色を褪せてもなかなか落ちようとはしない哀れよりこの強さに私は力をもらう