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投稿日 2016-11-17 00:19
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
お絵描き詩
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投稿日 2016-11-16 09:42
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
秋の後ろ側に立ち乾き切った能動枯葉は音を響かせ転がり静けさに包まれていたことを知る風は私のどこから入ってどこへ出て行くのだろうそして澄んだ青に癒されている肌は敏感に耳は好感に目は鮮明に頭は哲学に心は平静に足は停留し修復を繰り返し冬の入り口が扉を開けて待っている冷気が凍る前に反対側の季節分まで私は自分...
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投稿日 2016-11-15 22:17
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
「僕はここに居るよ」そう言ったら「あんた誰?」知らんぷりされた君が僕に飽きた君は僕でない僕を探すと言って出て行く準備をした君は僕でない僕を探しに行くのだから僕は僕でない僕になって君が求める僕になろう僕は君が出て行く前に出て行った僕は僕でない僕を探すために歩いただけどいくら歩いても僕は僕でない僕にはな...
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投稿日 2016-11-15 09:24
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
明日の俺が話しかけ未来が現在の詩を書いている勾配は文字を転がし取集に夢中になれば透明に汚れながら芸術は黒光りして笑う動かない昨日俺の錆びれた関節はバカになっている打ち込めない題目に頭を叩く文字はもう面倒だ土を捏ねてさえいればカタチを崩すことが出来る壊すことは大事だ躓く快感をつくるからだ捨てると面白い...
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投稿日 2016-11-14 22:46
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
愛を知らぬ者の愛という言葉は空気に触れた瞬間嘘という言葉に変わる父の口から愛という言葉を一度だけ聞いたことがある 母親は俺を産んで すぐに逝ってしまった おっぱいを欲しがる 赤ん坊を残して どれだけ無念だったか 「どうかこの子が 幸せになりますように」 そう願ったことだろう それが俺の信じている愛だ 父の口から吐きだされた愛の言葉私の中にあっただろう愛のカタチはいとも容易く崩れ堕ちた二十歳の私はまだ愛を知らぬ者だった戦争を体験している父親世代愛なんて言葉は小っ恥ずかしいから吐き出さないのだと思っていたそれは違っていた愛とは別格の言葉愛は心のずっと深いところに途轍もない優しさで燃えている容易く吐...
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投稿日 2016-11-14 09:24
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
一貫していないからいつも頭の中はごちゃごちゃ過去と未来と現在と君とお前と貴方と僕と俺と私と進まない通勤電車苦痛を長く感じる時間曇るガラスにバツを刻んだらスカッとするわけでもなく小さい希望を想像しては毎日の重なり具合に不満を吐く夢から遠いところで苦笑いそれでも孤独にむせながら生きる怒りと不安と寂しさと...
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投稿日 2016-11-13 23:35
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
この家は家族の数と部屋の数が等しくないもちろん部屋の方が足りていない子どもたちに個室を与えると親の部屋はどこにあるんだなんてことになるお金があれば解決する問題だか現代を生きていくにはなかなか貯金すらできないのだからどうにか部屋割をしなければここ数ヶ月家族間で自分の部屋争奪戦が始まっていたネットの環境...
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投稿日 2016-11-12 19:47
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
『詩集』 齋藤純二詩集は小説に比べて売れる書物ではなく、書店に置かれることも少ない。しかし、詩は日々の暮らしの中で、心情に沿う言葉がふとした場面でフレーズとして流れる時がある。その共感が日々の苦悩を和らげる促しとなり、寄り添う言葉があるというのは生きていくための糧になり得る。汚れちまった悲しみに、だったり駄目なことの一切を時代のせいにするな、だったり苦悩は我が霊魂を光らしむ、だったり僕の前に道はない僕の後ろに道はできる、だったり木が美しいのは、自分の力で立っているからだ、だったり倒れる時がきたらばほほえんでたふれろ、だったり厳しさの中にあるやさしさを私たちは求めているのかもしれない。生涯、順風...
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投稿日 2016-11-12 03:14
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
『詩集』芥川龍之介(著作権の切れた作品です) 彼の詩集の本屋に出たのは三年ばかり前のことだつた。彼はその仮綴かりとぢの処女詩集に『夢みつつ』と言ふ名前をつけた。それは巻頭の抒情詩ぢよじやうしの名前を詩集の名前に用ひたものだった。 夢みつつ、夢みつつ、 日もすがら、夢みつつ…… 彼はこの詩の一節ごとにかう言ふリフレエンを用ひてゐた。 彼の詩集は何冊も本屋の店に並んでゐた。が、誰も買ふものはなかつた。誰も? ――いや、必かならずしも「誰も」ではない。彼の詩集は一二冊神田かんだの古本屋ふるぼんやにも並んでゐた。しかし「定価一円」と言ふ奥附のあるのにも関かかはらず、古本屋の値段は三十銭乃至ないし二...
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投稿日 2016-11-11 22:59
詩は元気です ☆ 齋藤純二
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齋藤純二
今日はなんて奇跡的な一日だろう地元の仲間から久々の連絡がふたつくる十数年とか二十数年ぶりのコミュケーションひとつは中学生の時のバスケットボール部の仲間電話が入る同窓会をしよう、って話があってさ四月に予定しているんだけど他のメンバーのアドレスとかわかるかな彼の声が若いのにびっくりした声は歳をとらないのか?同い年の声には思えないくらいだった一瞬、何かの詐欺かと思うくらいに話をしていると長い月日が経ったことも不思議なようにあの頃と変わらない波長になるバスケットボールをしていることが昨日のように彼は仕事とは別に地元でバスケボール協会の役員をしていて今でもバスケットボールに貢献していたひとつのことに長く...