-
投稿日 2016-11-11 18:38
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
乗り込んだ電車には様々な広告がぶら下がり餌に食いつくのを待っているかのように〇〇部門の売り上げ一位若返ります〇〇超一流の〇〇力〇〇の新発想〇〇の改善詳しくは〇〇サイトへ生きていくために一生懸命な人びとを乗せ宣伝電車は走るやっと座れたものなら揺られる心地よさに身知らぬひとの肩を借り押し返されては「すみ...
-
投稿日 2016-11-11 02:38
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
見えないから見ようとしない見えているものはすでに見えていない君にそっと触れて通り過ぎてゆく感じているけど見ようとしていないそこに理由(わけ)などないように僕には声がないから君が気付いてくれるのを待っている伝えたいことがあるんだだから僕は何度でも何度でも君にそっと触れては通り過ぎてゆく僕を感じてくれる...
-
投稿日 2016-11-09 22:31
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
才能なんて要らない表現をすることに才能とか努力とか自分がどうだとかそんな詰まらない考えはいらない強いて言えば必要なものはラヴだねああ、臭いこと言っているけどそうなんじゃない好きを越えて自由になれなきゃダメだと思うんだ時に変人のように思われても描き続けるぐらいの図々しさがないと不完全で終わるんだだけど...
-
投稿日 2016-11-09 16:45
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
みなさんはご存知でしょうか12月25日はクリスマスですがアシスタント・サンタの調査日でもありますサンタクロースが訪れたあと来年のクリスマスをもっと盛り上げるためにどこにでもいる普段着のおじさん おばさんたちがメモ帳と鉛筆を持って朝方から情報収集あなたの街へ調査に来ていますさてさて何を調査するのでしょうちゃんたちゃんㅤちゃんたちゃんㅤきたようれちぃㅤうれちぃㅤちゃんたちゃんすきよ3歳ㅤ女の子とてもプレゼントに喜んでいますはいㅤメモメモやっほーㅤへんしんㅤとうっーぼくㅤめちゃつよいぞ5歳ㅤ男の子サンタクロースㅤナイスです去年の業務報告を活かしましたねはいㅤメモメモああㅤこれあの店で2980円で売っ...
-
投稿日 2016-11-08 19:50
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
五風先生天国でも柔らかな茶道の袱紗捌(ふくささば)きで茶器を清めているのでしょうか私が今まで盗めなかった技はその袱紗捌きだけです正座で足の甲にある豆を潰し袱紗を何度も何度も折りましたが到達できないと知り諦めた悔しさは今でも忘れません五風先生の御点前に憧れた二十代私は詩を書くことも忘れ茶道のことばかりで頭がいっぱいでしたいつの間にか私も平点前(ひらてまえ)を教えるようになりそよ風先生 なんて呼ばれては照れながらも幸せな時間でした五風先生は御宗家にご意見を言える唯一の内弟子陰に陽に御宗家を支えてきた器は柔らかく大舞台を成功させてきた茶人茶器を愛しㅤ茶道を愛していたのですね五風先生はいつもおおらかで...
-
投稿日 2016-11-08 19:39
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
赤ん坊は泣くのが仕事蛇口から水が一滴落ちてしまえばうぎゃうぎゃ眠いはずなのにとても感度のよいセンサーまだまだ遊びたいと働くのか赤ん坊を布団へ静かにおろし抜き足差し足忍び足頼む 寝てくれそう願いながら離れて行くわたしすべて思い通りにいかない子守り親の成長を見ている赤ん坊赤ん坊も十人十色兄は敏感でも弟のほうは鈍感というか動じない食べるとすぐ寝るそして なかなか起きない食う寝る遊ぶそんな言葉があったけど食う寝るㅤ食う寝るㅤクーねるおーい起きないのか遊んでくれよお父さんとん〜ㅤ起きないでもㅤ寝顔を見ていると天使のようなんて手のかからない子なんだしばらく親を油断させていた子守だけど歩き出すようになると虎...
-
投稿日 2016-11-08 06:38
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
ヘッドホンから流れる歌どこまでも風景がイメージされ僕はその世界にいて元気をもらっている今日も頑張ろう、って揺れる電車空に現れる朝日連なるビルディングつり革をぎゅっと握り繋がる毎日を僕も詩で綴る曲をつけずに委ねるリズム言葉の武器だけではか弱くてでも、詩はそれがいいんだ勝負するもんじゃないと思うけど何だ...
-
投稿日 2016-11-07 19:34
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
産声に魂をのせて初めて死ぬひとの一員になる未来に終わる約束それでも孤独を背負いながら心淵の旅を続ける種の保存に感情が与えられ悲しみに涙 怒りに食いしばり不安にカラダを震わせて時に何のためにと手繰り寄せる温もりに優しさを求め神様は青く語るひとは白く浮かびながら訊くどうして私たちはこんなに苦しいのですか上手に生きるにはどうすればよいのでしょう心は激しく動揺白は青の道徳に救われて生きて行く誕生の意味は最初から無かった死滅の意味は最初から無かった有ったのは迷い込んだ世界で白になる心象ひとは白い真実にどこまでも手を広げ透けて青になるように...
-
投稿日 2016-11-06 15:00
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
ファミリーレストラン飲み放題のコーヒーで粘る隣のテーブルにはギャングを引き連れた賑やかな家族私は懐かしく受け入れ相変わらず詩を書こうとしているしかし一向に文字は列車のように連なって走らない暴れ騒ぐ兄弟叱りつける父親なだめる母親お子様ランチと定食が運ばれる子どものハンバーグを細かく切る母親いただきます...
-
投稿日 2016-11-06 10:48
詩は元気です ☆ 齋藤純二
by
齋藤純二
死ねない彼女が余命三ヶ月の俺に言うあんたは死ねていいじゃないかと俺の悔しさの向こうにある青く尖った夜空彼女の苦しさの向こうにある赤く鈍い朝焼け今、生きている互いの歩幅途轍もないものに潰されながらふたりはビニール傘の下引き寄せる運命歪な恋のキスは特別でもなく俺の突起した恐怖と彼女の窪んだ怒りが合わさる...