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初めて白髪を見つけた30代前半、「がびちょーん!」(←古い)という気分でした。「もう若くないんだな…」というショック、そしてたとえ染めたとしても、それは嘘の若さなんだなあと落ち込んだのです。 そんなとき、ある女性誌で中山美穂さんが書いたエッセイを目にしました。 その中で中山美穂さんは最近増え続けている自身の白髪について、あっさり「問題ありません」と断言していました。なぜなら「白髪は染めれば消えますからね」。その書き方がさも、こういう「解決できる部分」はむしろラッキー的な感じで、私のように「嘘の若さ」だのなんだの落ち込んでいない部分がとても新鮮でした。生きていると問題が次々起こりますが、中には解...
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私が仕事を始めた1990年代はセクハラだらけでした(日本での話です)。 ある遠方からの大型クライアントさんは、どうしても一緒に泊まりたい!と高級ホテルを予約。断っても断っても更なる広告契約をちらつかせながら「絶対に何もしないから!」――そしてうら若き営業ガールの私はそれを振り切れず…。 今、しみじみ...
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私の親友、Sちゃんは今年、アメリカでレントゲン技師になりました。インターン時代は、体のあらゆる部位を撮るノルマがあり、腕や胸などはじゃんじゃん撮れたのに、レアな部位(顎など)の患者がなかなか来ず、「顎が欲しい!」などの珍しい嘆きをよくしていました。最近の彼女の嘆きは「腰」です。腰のレントゲンを撮るの...
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以前、「石井式」という幼児教育の現場にいたことがあります。1~2歳児から漢字を見せて読ませていく独自の方式は、幼稚園の先生などからは「幼児に漢字を読ませるなんて」と非難されがちでしたが、そのコンセプトである「単語を知っていることで、それを見たときに認識でき、感じることができるようになる」というのは、...
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昨日、コストコメンバーの友人が、最近、コストコにいるのは中高年ばかり(在ロサンゼルス)、と話していました。若い人たちは、ドッグフードから歯ブラシ、食料品まで何でもアマゾンにオーダーしているので、店に足を運ぶ人が顕著に減っているというのです。かくいう私はその中高年(足を運ぶ人)にあたります。さらには若...
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ロサンゼルスに続き、サンフランシスコにも慰安婦像が建てられることになるなど、日本人の神経を逆なでするようなニュースが多い昨今、日々、多くの日本人が嫌韓になっていっているのではないでしょうか。 日本の植民地時代を生きた台湾のお年寄りを取材すると、「あの頃、慰安婦は軍の将軍よりも大きい家を建てて住んでいた」と言います。驚くことに「稼ぐだけ稼いで、今は被害者として賠償金でぬくぬく暮らしている。本当にずるいよ」という声も聞かれました。もちろん台湾と違い、韓国統治時代は終戦に近づいていた頃でもあり、状況は変わっている可能性があります。また、日本の貧しい家の娘のように、斡旋屋に騙されて連れていかれたという...
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先週の木曜日はアメリカにおける最大の祝日、サンクスギビングでした。サンクスギビングとは、イギリスからの入植者がアメリカの先住民を招いて催した祝宴を起源としています。食糧難に苦しむ入植者を先住民が救ったことに対する、文字通り感謝の気持ちを表す祝宴でした。しかし現代では、家族が集まって時間を過ごす、日本におけるお正月のような役割の祝日となっています(ちなみにアメリカではお正月はあっさりしています)。 この季節で最も災難を被るのは、なんといっても七面鳥です。感謝祭の期間だけで、実に4600万羽の七面鳥がアメリカ国内で消費され、どの家でも大きな七面鳥を、これまた大きな備え付けオーブンで焼き上げます。 ...
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カリフォルニアに住み始めて驚いたことのひとつに、2~3カ月に1度ぐらいの割合でヘリコプターが住宅街の上空を飛び回るというのがある。バラバラとかなりの騒音で、夜間には、地上をサーチライトで照らしながら、逃げ回っている誰かを探しているのだ。ある夜、庭に出て空を見上げていたら、自分の周りがくっきりと昼間...
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うちには2匹の犬がいる。1匹は何度もシェルターに捨てられて人間不信のバクスター君(10歳)。もう1匹は最近、人が「いらない」というので引き取ってきた10歳のベッシーおばあちゃんだ。 ベッシーは本当に良い子だ。バクスターは予防接種に連れて行けば、ベッドの上におしっこと大きい方まで漏らして大暴れする。そんな暴れん坊に慣れている私は、静かに腕を差し出してただ痛みをこらえているベッシーに感動すら覚えた。この子は本当に我慢強い子なんだ。 家の中にいても、バクスターの言うことは、まるで江戸時代のお嫁さんのように素直に聞く。どけと言われたらどき、バクスターが遊びたいといえば、遊んでいたボールを譲る。 その、...
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10年前にアメリカに来たときに、スーパーのレジがセルフサービス化されていることに驚いた私ですが、先週行ったマクドナルドでは注文カウンターが機械になっていました(写真1)。もちろん人間がいるカウンターは残っていますが、そこにいるのは一人だけ。以前は4~5人並んでワイワイしていたものですが…。またこの機械がスマホを巨大化したようなデザインで、注文しやすい!しかも例えば「スイーツ」を押したら、全てのスイーツメニューの写真を見ることができるので、人間にいちいち口頭で説明してもらうよりもむしろ分かりやすいのです。 しかし以前、4~5人並んで働いていた人々のうち、1人だけが残ったわけで…他の皆さんは機械...