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「ペット特集の裏話1」と「裏話2」「裏話3」の続きです。多忙につき、前回から随分間が空いてしまいました! 前回、どうしてカリフォルニア州は法律を作ってまで、大規模繁殖施設を撲滅したいのか?という疑問について書いてきました。その答えは、レスキュー団体「ペット里親会」さんへの取材から、痛いほどに見えてきました。 「どうしても、残酷になるのです」と、ペット里親会代表の上杉さんはおっしゃいます。 「餌は安物、不衛生な環境は当たり前。“繁殖犬””繁殖猫”は小さな檻に閉じ込められたまま、散歩に連れていかれることもなく一生を終えます。病気になっても病院になんて連れて行きませんよ。代わりの犬猫はいくらでもいる...
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前回と前々回の続きです。裏話1で、2019年1月からカリフォルニア州で施行される新しい法律について少し書きました。この法律により、カリフォルニア州のペットショップでは犬猫兎が販売できなくなります(ちなみにカリフォルニア1州だけで、日本よりも大きい面積になります)。 「えー、純血種の犬が飼いたいのに」と思う人もいるかもしれません。しかし純血種の動物の大規模繁殖を行う、いわゆるパピーミルやキトンファクトリーが多ければ多いほど、殺処分率も上がってしまうのが現状です。動物は自然増もあり、殺処分数が増える中でさらに動物を増やすこと自体が問題なのです。また、悲しいことですが"ブランドの動物”をまさに”ブラ...
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このひとつ前の「ペット特集の裏話1」で、アメリカの日系情報誌『ライトハウス』でペットに関する記事を書かせていただいたと書きました。 上の写真が特集の扉ページですが、この白い子、かわいいでしょう?シェルターを訪れたとき、この子が「わー、待ってたよお、早くここから連れ出して!」という表情で近づいてきました。本当、天使みたいにかわいい子でした!本当は連れて帰りたい、この子だけじゃなくて、みんな。でも我が家は住宅の契約上2匹までしか飼えず、昨年、その2匹目になるお婆ちゃん犬を引き取ってしまったのです。 この子にもしピンと来たら、どうぞもう待たないで、迎えにいってあげてください!ロサンゼルスのイーストバ...
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アメリカ最大の日系情報誌『ライトハウス』の編集長であり、80sカラオケ仲間のTさんが、ありがたいオファーをくれました。 「ネエサン!アメリカのペット事情の記事、書きたくありませんか?!」。 書きたい、書きたい!”八つ返事”でOKです!(もとい、語源を調べると、「はい、はい」で二つとカウントされるとのこと。それなら「書きたい、書きたい」も二つ返事ですね)。うちの、死んでしまったアルジンも、今飼っているバクスターも、シェルターっ子です。殺されるはずだったコを助けたはずが、実は彼らに救われて――そんな幸せな体験を一人でも多くの方々にしていただきたいと、いつも、いつも、思っています。ペットに関しては、...
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うちには2匹の犬がいる。1匹は何度もシェルターに捨てられて人間不信のバクスター君(10歳)。もう1匹は最近、人が「いらない」というので引き取ってきた10歳のベッシーおばあちゃんだ。 ベッシーは本当に良い子だ。バクスターは予防接種に連れて行けば、ベッドの上におしっこと大きい方まで漏らして大暴れする。そんな暴れん坊に慣れている私は、静かに腕を差し出してただ痛みをこらえているベッシーに感動すら覚えた。この子は本当に我慢強い子なんだ。 家の中にいても、バクスターの言うことは、まるで江戸時代のお嫁さんのように素直に聞く。どけと言われたらどき、バクスターが遊びたいといえば、遊んでいたボールを譲る。 その、...
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皆さんは「パピーミル」という言葉をご存知ですか。血統書付きの犬をまるでmill=工場のように作る業者のことです。 NPO法人ペット里親会さんのブログではその惨状をまざまざと見ることができますが、パピーミルでは犬はただ繁殖のためにそこに置かれ、外に出ることもなく、走ることもなく、檻の中で一生を終えます。そのため、ボランティアが救出したときには、足が曲がったままだったり、立ち上がることすらできなかったりします(全てのブリーダーがこのような行いをしているわけではありません)。NPO法人ペット里親会さん http://blog.petsatooyakai.comアメリカでは犬は非常に多く飼われています...