-
投稿日 2021-10-29 20:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
今回の『不審者』は読み切るのに苦労しました。著者が<伊岡瞬>でなければ、途中で読むのを放棄したかもしれません。フリーで小説の校正・校閲をしている妻「折尾里佳子」と食品会社に勤める夫「秀嗣」と6歳の息子「洸太」、認知症が出始めた姑「治子」の4人の家庭の描写が続き、いつか大きな事件が起こるだろうと思いな...
-
投稿日 2021-10-15 21:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
著者<松島智左>は、『女副署長』で気にいり、その続編の『女副署長 緊急配備』で目の離せない作家リストに入りました。本書『開署準備室 巡査長・野路明良』は、文庫本としての書下ろし作品で2021年9月20日に刊行されています。主人公の巡査長「野路明良」は、姫野署開署に向け警察署内の最終確認を行なう臨時部署「開署準備室」の総務担当に配属されて着任します。「野路明良」は。全国大会で優勝するほどの白バイ隊のエースでしたが、同僚の運転する自動車事故で右手の指に後遺症が残り白バイから離れ異動となり、自棄になっていました。一方、信大山にて頭蓋骨に損傷がある白骨死体が見つかり、遺留品から12年前に発生した5億...
-
投稿日 2021-10-13 20:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
初めて手にしました<竹田真砂子>の作品『白春』でしたが、面白く心に響く感動をもって読み終えました。本作『白春』は、赤穂浪士討ち入り300年に当たる2002年12月に単行本が刊行され、第9回(2003年)中山義秀文学賞を受賞、2021年9月25日に文庫本として発行されています。赤穂浪士の討ち入りを描い...
-
投稿日 2021-10-10 20:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
7月21日より本日10月10日まで、東京・湯島の「国立近現代建築資料館」にて、『特別展「丹下健三1938-1970」戦前からオリンピック。万博まで』が開催されていました。2度の東京五輪の会場となった国立代々木競技場を中心として、前川国男建築設計事務所時代、会場マスタープランを担当した日本万国博覧会ま...
-
投稿日 2021-10-05 19:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
第2回渡辺淳一文学賞を受賞した『マチネの終わりに』から2年ぶりになる<平野啓一郎>の本書『ある男』は、2018年9月に発行され、「第70回読売文学賞」を受賞、2021年9月10日に文庫本として発売されています。帰化した在日三世の弁護士「城戸章良」は、かつての離婚裁判の依頼者である「里枝」から、「ある...
-
投稿日 2021-09-28 20:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
本書『沈黙のパレード』は、「ガリレオ」シリーズ第一作『探偵ガリレオ』の刊行から20年を経て第9弾にして、6年ぶりとなるシリーズ4作目の長編として2018年10月11日に文藝春秋から刊行され、同社より、2021年9月10日に文庫本が発売されています。突然行方不明になった定食屋の19歳の看板娘「並木佐織...
-
投稿日 2021-09-25 20:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
作家<吉村昭>〈1927年(昭和2年)5月1日 ~2006年(平成18年)7月31日〉が没して、はや15年が経ちました。『戦艦大和』や『冷たい夏、暑い夏』など40作ばかり刊行されていますが、このブログ開始以前に亡くなられていますので、読書日記には登場していません。本書『食と酒 吉村昭の流儀』は、2021年8月11日に文庫本書下ろしとして刊行されています。<吉村昭>は、膨大な史料の収集・検証と綿密な取材で、日本人の知られざる歴史と庶民の生活を描いた作家でしたが、唯一の楽しみは、「食べること、呑むこと」でした。その人生の楽しみを<吉村昭>と、夫人で芥川賞作家の<津村節子>の生活の関わりを、二人が書...
-
投稿日 2021-09-21 20:05
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
著者<大崎梢>は、元書店員であり、連作短編集『配達あかずきん』にて作家デビューしています。本好きとしては元書店員らしいタイトルの『平台がお待ちかね』などがあり、気になる作家のひとりです。そんな著者の総合出版社「千石者」を舞台にした作品として、『プリティが多すぎる』 ・ 『クローバー・レイン』 ・ 『スクープのたまご』の続く第4作目が本書『彼方のゴールド』になります。主人公は、老舗出版社「千石社」で営業部から総合スポーツ誌『Gold』編集部に異動になった「目黒明日香」、26歳です。勝ち負けにこだわるスポーツへの苦手意識が強かったのですが、仕事は野球にバスケットボール、水泳、陸上と多方面をカバーし...
-
投稿日 2021-09-15 21:25
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
第6回本屋大賞にも輝いた『告白』(2008年8月刊)で、<湊かなえ>は作家デビューを果たし精力的な執筆活動を続けています。「デビュー10周年記念作品」として書き下ろされたのが、自己最長となる原稿用紙約700枚の大作『未来』です。2018年5月に単行本として刊行され、2021年8月8日文庫本(481ページ)として発売されています。物語の始まりは未来の自分と名乗る、30歳の主人公「章子」から手紙が送られてくるところから始まります。受け取った「章子」は10歳。その時「章子」は大好きなお父さんを病気で亡くしたばかりでした。手紙には「わたしがあなたに手紙を書く事にしたのは、あなたの未来は、希望に満ちた、...
-
投稿日 2021-09-07 20:25
神戸:ファルコンの散歩メモ
by
ファルコン
<堂場瞬一<の本書『宴の前』は、2018年9月に単行本として刊行され、2020年7月20日に文庫本が発売されています。民自党現職知事76歳の「安川美智夫」は、4期16年を務めて県知事を引退すると表明していましたが、政治路線を託す予定の「白井」副知事への後継者指名をためらっている間に「白井」が急死して...