はなうめの10周年をみなさんにお届けする企画も「わたしファイル」の仕上げを除いてこれが最後。 テーマは「対話とものがたり」 【おんころカフェのこと】 はなうめが始まった頃、生老病死について話す場づくりを試みたことがあります。 でも話せば話すほど雲を掴むようは感じになり、いつも「こうあるべき」とか「〇〇論」のような話になってしまいました。 そこで、図書館司書の原さんとの「ビブリオカフェ」、そこにもともと他県でおんころカフェという対話カフェをしてこられた菊地先生との出会いがあって、現在のはなうめ流のおんころカフェがはじまりました。 日常の何気ないことをテーマに「違いを大事に」「自分の中の小さな声にも耳を傾けて」話してゆく時間です。 今日のテーマは「小さな〇〇みつけた」でしたが、まさしくその日常の小さなことのなかに大切にしたいことがたくさん詰まっていることに気付かされます。 また、同じテーマでも感じること、どう行動するかはそれぞれで、自分では思いつかない視点にハッとする時間でもあります。 【聞き書きカフェ】 「とっておきの話をしてください」 と言われて言葉がスッと出てくる人はそうそういないと思います。 自分では特別だと思っていないことも、だれかに丁寧に聞いてもらうことで、その人らしさ=価値観が表れて、ものがたりになって行きます。 今日は「最近食べたおいしいもの」からお話をスタート。 丁寧にお話を聞くことで、そこにいろんな思いや状況、登場人物、価値観が出てきて、それを書き留めることで、その人自身も気づいていなかったとっておきが見えてきます。 【対話とものがたり】 どちらも、一人ではできないもので、はなうめをつくる大事なもの。 というのが共通点。 はなうめを利用する方々は、自分との違いと小さな声を大切にする対話的姿勢や、だれかに語ることで見えてくるとっておき=大切にしたいことをみなさんとの交流の中で実践しているように思います。 それはがんという病気を経験して、単に病気に対する知恵を身につけるということ以上の一人の人としてより豊かに生きる力も身につけているように感じています。 はなうめの10年で私たちスタッフがたくさんの利用者さんに教えていただいたことを、今日ご参加の方と少しだけ共有できていたらうれしいです。