どのような組織にするのか
4月
23日
ERPでスタートした会社のERPという考え方は陳腐化していないが、当時採用した技術者や、会社の歴史の中で採用した技術者たちもみんないいオジサンになっている。
寂しい事ではあるが、技術の現場では若い人の方がウケがいい。
そこで僕は全ての技術者に対して、プログラマのままではいけないと言っている。
ERPの世界で言うところの、いわゆるコンサルタントになれと、何度も何度もうるさく言っている。
少なくとも一つの業務のコンサルタントとしてプロジェクトをコントロールする事は、一人前の技術者としてのスタートラインだからだ。
しかし、人間は過去の自分の足跡を正当化し「変化したくない」という本能が働く動物だ。
プログラマで長年生活ができた経験があると、その「変化したくない」気持ちは強くなるのだろう。
とはいえ、ある特定の種類のERPの、さらに自分が毎日触れている限られたモジュールの認定試験さえ合格できないとなれば、技術者としていったい何が得意であるのか、全く説得力の無い存在となってしまう。
日々の業務に+αの努力をし、自分自身に変化をもたらし、まずは技術者としてのスタートラインに立つ事を怠るようでは、プロとしての意識が無さすぎる。
その先に、顧客の信頼を得て自由度のある仕事を頂いたり、あるいは自分の部下を持ち組織化を進めていく努力なくしては、年老いていくプログラマに過ぎない。
さて、コンサルタントとして活躍している僕と同年代の正社員から退職の申し出があった。
自分が役に立てている気がしないのだという。
ERPのブームが収まり、専門業者の淘汰の中を共に生き抜いてきた社員からの申し出は、僕にもまた辛すぎる。
では、今は顧客から引き合いがあるが、コンサルタントにすらなれていない社員に将来はあるのだろうか?
僕の作ってきたものは「老後の事は勝手に考えろ」という組織なのだろうか?
いや、違うはずだ。
僕はそういうイメージを持ったことは無い。
企業には社会に対する役割がある。
その明確化を、今すぐに行う。